NO団体名主な企画内容
19 NPO法人 里豊夢わかさ(福井県) 「「自然の中で生きる力を育む体験活動」 ~里山の自然に触れ、遊びと本物の体験を通して生きる力を育む~」
里山環境整備、竹、杉を使ってのモノづくりや火起こし、川あそび、農業体験などの活動を行い、集団活動を通じて、他者への思いやりや社会のルールを学び、人間力を育む企画。

速報レポート4 流しソーメンと水あそび

実施日 令和3年年7月25日(日)
会 場 NPO法人里豊夢わかさ活動地 能登野地籍里地里山「のとのの里」と藤井区串小川上流
参加者 小学生19名 幼児4名 保護者13名  スタッフ5名 計41名
スケジュール

9:00 「のとのの里」集合‥‥受付け・健康確認(検温と体調確認)
    活動に対する注意事項と活動内容変更の説明
9:30 竹細工‥‥ソーメン用器・マイカップ・マイ箸づくり
11:50 昼食 後片付け
12:40 「水あそび」の活動地、串小川へ移動
13:20 川あそび‥‥水あそび  魚とり  魚釣り  スイカ割り
15:40 現地解散

活動内容

 県内で学校を中心とするコロナのクラスター発生で1週間延期した。コロナ感染拡大の中での流しソーメンは問題があるため取り止め、昼食は個々が器に盛って食する方法に切り替えた。
 午前の活動は「のとのの里」で自然素材である竹を有効利用した竹細工で、昼食時に使用するはマイ器・マイカップ・マイ箸づくりを各自が行った。
 水あそびは、昨年利用した串小川を今年度も地区の許可を得て利用し、猛暑日が続く中で、自然の中で川面から流れてくるひんやりとした空気を感じ、ワクワク感や心地よさを味わう川あそびを行った。

(1) 竹細工‥‥ソーメンを盛る器・つけだし汁を入れるカップ・マイ箸を作る活動
 昼食時のソーメンを食するときに自分が使用する食器などを竹を利用して作る活動である。 
 大半の子どもは昨年度も参加し、のこぎりを使った経験を持っているため、改めて指導する必要もなく、子どもたちは、竹を選び、協力しあって器づくりなどを行った。
 ほとんどの参加者は、自分が作った器や箸を家でも使うということで持ち帰った。
 マイ器・マイカップ・マイ箸を作る竹を選び、台に備え付け、切り取っていく 動かないよう片足を竹の上に載せて竹を切ってる姿は、ホンマ者の姿勢。小3で参加2年目でこの格好 こちらも小3の2年目。5月の竹馬づくりでは、足を竹の上に載せていなかったが、母親もびっくりの進歩である
 小さい子が、竹にまたがり全体重で竹が動かないよう支えている。共同作業の微笑ましい一風景である 3歳になったばかりの幼児。自分も切りたいと初ノコギリに挑戦。最後はお母さんと一緒に切りとっていた 竹を割って箸づくり。小屋から斧とカケヤを持ってきて豪快に割っていた
 黙々とナイフで竹を削り、マイ箸を作っている。日陰を勧めたが生返事で


マイ器・マイカップ・マイ箸を作る竹を選び、台に備え付け、切り取っていく

動かないよう片足を竹の上に載せて竹を切ってる姿は、ホンマ者の姿勢。小3で参加2年目でこの格好

こちらも小3の2年目。5月の竹馬づくりでは、足を竹の上に載せていなかったが、母親もびっくりの進歩である


小さい子が、竹にまたがり全体重で竹が動かないよう支えている。共同作業の微笑ましい一風景である

3歳になったばかりの幼児。自分も切りたいと初ノコギリに挑戦。最後はお母さんと一緒に切りとっていた

竹を割って箸づくり。小屋から斧とカケヤを持ってきて豪快に割っていた


黙々とナイフで竹を削り、マイ箸を作っている。日陰を勧めたが生返事で

(2) 昼食‥‥ソーメン
 計画では、昼食は流しソーメンであったが、コロナ感染に対する不安もあり、各自が器に盛ってソーメンを食する活動に変え、参加者には事前に連絡を入れていた。各自が竹細工でつくった器にソーメンを盛り、地域の方から差し入れていただいたネギと大葉を薬味として、豊かな昼食となった。
 茹で上がったソーメンの荒熱とぬめりを取ったり、冷やすための氷は、参加者が各家庭で作って持参してくれた牛乳パック入りの氷で賄った。
 スタッフのマイ器などを作ってくれており、消毒、水で洗った後、水気を拭き取ってくれていた 薪ストーブを使ってのソーメン茹では、高温多湿のなか、マスクをしての作業でとても過酷な作業となった ソーメンの盛り付けにも一工夫。丸めながら器にきれいに盛られてる、料亭の感じである





(3) 水あそび
 子どもと川の関わりが希薄になっている中、小川で自然に親み、思い切り楽しむ活動である。
 今年は、梅雨明け以降、異常ともいえる連続した真夏日に、猛暑日も何日が出ている。そのため水あそびの機会をと考えている親は多いが、なかなか行動には移せないようで、この機会にと参加希望者は多くいた。
 梅雨明け以降、一度も雨が降らないという異常気象で水量は例年より少なく、流れも緩やかであるため泥が川底に溜まっており、清流のイメージがなくなり、水あそびにとってあまり良い環境ではなかった。でも、遊び名人の子どもたちは、泳いだり、網で魚をすくったり、釣りを楽しんだりと約2時間の水あそびを楽しんでいた。
 活動の最後に少し開けたところでスイカ割りを楽しんだ。割ったスイカをほおばり、乾いたのどを潤していた。
 まだ、遊び足りない子どもたちがいたが、利用した場所にゴミなどが落ちていないか、「来たときよりきれい」を実行してくれていた。
 駐車場から15分ほど川沿いに上り坂が続く林道を歩いて水あそび場へ。相当体力を消耗したが、後の楽しみのためみんな頑張っていた
 監視役の大人が位置に着いたあと、水あそび開始。水は結構冷たく奇声をあげ、入水 浮き輪に3歳児を載せ、ゆったりと川下りを楽しんでいた
 淵に魚影を見つけ、釣りを楽しむ家族。魚肉ソーセージを餌に、入れ食い状態で、初めて釣りをする子どもも釣りあげ、喜んでいた。活動の終わりにみんなで釣った魚をリリースしていた タオルを忘れた子どもたちには、新しいマスクを渡し、アイマスクをしてスイカ割りを楽しんだ。タオルを結ぶのが面倒くさいということでアイマスクが流行 5年生の子がいつの間にか、前に立って「もう少し右‥‥」などと方向などの指示を行っていた。掛け声とともに見えないのに大きなジェスチャーで









活動を振り返って

 福井県内は学校を中心としたコロナのクラスターの発生が続いており、「昼食をみんなで‥‥」という活動に対して抵抗を持つ保護者も多く、午後からの「水あそび」活動に参加したいとの要望が入ってきた。医療従事者からは不参加の連絡が入ったが、それでも子どもの参加者の半数を占めていた。また、活動には参加させたいが、まだ、コロナが収まっていないため、参加を見送るという連絡も入っていた。この時期に、体験活動を行うこと、子どもたちを集めることに問題はないのかと自問自答を繰り返し、スッキリとした結論が出せずに活動を行っている。
 梅雨明け以降、連日の真夏日で、隣の小浜市が24日の日本最高気温を記録するなど異常な状況で開催を迎えた。集合時には既に気温29℃を超え、湿度も高く、無風状態のため、少し動くだけで汗をかき、吐く息でマスクがしっかり濡れ、マスク交換をする参加者が多くいた。マスクをしたままの活動に明らかにバテ気味で行動がやや緩慢な子どももでてきた。特に竹細工は、ノコギリや小刀などの危険な道具を使うため、休憩と水分補給の時間を一斉に適時とり、ゆったり目の活動とした。
 ただ、この高温・高多湿下での活動は、子どもだけでなく、スタッフにも多大な影響を与えていた。スタッフの半数以上が後期高齢者であるため、真夏の活動、特に火を焚く活動は、体への負担も大きく、夏の体験活動の内容について再考すべき課題となった。コロナワクチンを2回接種済みとはいえ、マスクを外しての行動は認められていないため、負担は大きく、かつてのようにマスクなしで平常の行動できる日が一日でも早く訪れることが待ち望まれる。
 「水あそび」の活動は、大正解で、ストレスから解放された子どもたちははしゃぎ、自然に溶け込んで楽しんでいた。この姿を目の当たりにすると、「水あそび」活動は今後も続けたい活動であり、複雑な心境である。
 今年度の課題である後始末については、こちらからの指示がなくても子どもたちは行動できるようになっており、大きな成長である。



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■別年度のレポート
2023年度 自然と共にある体験活動 ~里地里山の自然に触れ、遊びと学びのある活動を通して生きる力・人間力を育む~ 実施レポート

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