NO団体名主な企画内容
20 伊那市立東春近小学校 6年(長野県) 「「我ら、キラリ探検隊」」
「自分たちでテントを作り、自然の中でのキャンプを楽しみたい」という子どもたちの願いから出発し、子どもたちが主体的に企画し、実施する探検プログラム。テント作りや自然観察会、探検活動を、総合学習や教科学習の内容と連動させて、実体験を伴った学びの実践を行い基礎学力の一層の定着を図れるよう工夫。

速報レポート1 「学校PTA林で間伐材を集めよう」

実施日時 平成25年 4月27日(土) 午前9時〜午前11時
実施場所 長野県伊那市富県東春近小学校PTA林
参加人数 6学年児童53名 保護者55名 学校職員8名 
     東春近財産区議員3名 上伊那森林組合3名 長野県林務課1名
活動目的

 学校PTA林で間伐された木材を整理し、学校で教材として利用する丸太を運びだそう

活動内容

 平成24年秋に間伐作業を行ったPTA林で、切り倒された間伐材を多数放置されているため、山作業の一環として間伐材を整理し、直径10センチ程度のヒノキ間伐材を長さ3mに切り、子どもたちの教材として活用できるように学校に運び込んだ。


酒井さんから森林の話を聞く参加者

活動の姿

(1)子どもたちが学ぶ東春近小学校は本年度、創立140周年を迎え、その記念事業の一環とし て、「親子で学校PTA林の間伐材を使って記念品をつくろう」ということになった。その 材料である間伐材を6年生とその保護者が、PTA林から運び出す作業を請け負った。

 当日朝8時30分、子どもたちは保護者と一緒にPTA林入り口に集まった。PTA林は学校か ら車で20分ほど離れたところにある。子どもたちは昨年度の探検活動で踏み入れたことがある林だったが、保護者の多くにとっては初めての場所だ。

 間伐材といっても直径が5センチクラスから20センチクラスのものまで斜面に無造作に 転がっていて大変危険だ。専門家より注意することなどを説明いただき、まずは山頂の「牛ヶ城址」を目指して歩き始めた。入り口から途中休憩を入れながら40分ほどで山頂についた。そこでは「自然観察会」として、担任の北澤より伊那谷の地形や地質、このあたりの戦国時代の歴史などについてお話をさせていただいた。財産区議長の酒井さんからは森林の話や森林管理の話をしていただいた。

 子どもたちも保護者の皆さんも興味深く聞いていただいた。

(2)間伐材の整理作業は、学校へ運び込む木材の選定を兼ねていた。急斜面での作業は危険
なため、できるだけ緩斜面で作業をするよう声を掛け合った。直径10センチ程度でまっすぐなヒノキを選び、長さ3mを目安にノコギリで切り、さらに張り出した枝葉を切った。
親が太い丸太を支え、子どもがノコギリを持って枝を切る姿が多く見られ、親子協力しての一大作業だった。

(3)約2時間の作業で、軽トラ3台に約40本の間伐材を積み込み、学校に運び込んだ。一部は製材会社に持ち込み、縦半分に割ってもらうよう依頼した。

 1年から5年までは、コースターや写真立て、キーホルダーを製作する予定だ。6年はペン立てを製作する予定でいる。

成果と課題

(1)子どもたちは昨年、間伐する前の林を見ている。そこで財産区の酒井さんから「針葉樹だけが生えている林と、いろんな木が生えている林とではどちらが健康な林だろうか。」と
問われた。しかしそのときの子どもたちにはこの質問に答えられるほどの感性は育っていなかった。

 今回、間伐された林に踏み込み、昨年と一変した姿を見た子どもたちは「明るい林になった。」と語った。また、「たくさんの木が切られてビックリしたけど、1本の木を大きく育てるためにしたことなんだ。」と森林を管理することの大切さも実感したようだった。まだまだ酒井さんの疑問に答えられる感性が身についたとは言いがたいが、子どもなりに人が手を入れて変化する自然の一端に触れ、自然と人との関わりの一部を体感した一時だった。



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