速報レポート3 「第1回宿泊活動(初めての宿泊体験)」実施日時 平成25年 7月12日(金)〜13日(土)
活動目的
実施場所 長野県伊那市富県東春近小学校 参加人数 6学年児童57名 保護者20名 学校職員3名 (1)学校で初めての宿泊活動をすることを通して、友だちと力を合わせて食事をつくったり、楽しい夜間活動を考え、実行したりすることを通して、宿泊活動に慣れ、自信をつける。 (2)多くの人に支えられて活動することができる喜びを感じ、サポートしてくださる方に感謝の気持ちを持つ。 7月12日(金) 7月13日(土) 保護者に依頼したサポート内容 「自分たちでできることをしながら暮らしてみよう」と宿泊活動を活動の中心に据えた子どもたちは、5月中旬より宿泊活動に向けての計画をたててきた。まず、学年57名の保護者全員がこの活動を認めてくれるよう、しっかりした計画を立てなくてはならず、宿泊活動について保護者が心配することや疑問などを、各家庭で話し合い、それを学校で発表し合って一つ一つ考え合った。 (1)子どもたちが今年行いたいと願い、話し合って決めた活動 (2)活動の目的(教師側の書き方で) (3)子どもたちが願った活動について、心配されることとその対策(特に宿泊活動に関して) 7月上旬までの話し合い活動を通して上記のことを決め、「キラリ探検隊便り」として保護者に通知し、さらに保護者からの質問、意見にお答えし、「宿泊活動」に関して保護者全員の同意を得た。 7月11日(木)、9つある班内で「買い物」と「竹切り」と2班に分かれて活動をした。 買い物グループは予め班で決めたメニューに従って必要な食材を決めだし、学校近くのスーパーでの買い出しを行った。今回の食事は1班1500円以内と決めた(初めての活動であまり金額を絞るとメニューが限定してしまい、グループで作るメニューが同じになってしまうため)。 竹切りグループは、学校近くの護国寺さんにお願いして竹林から孟宗竹を10本切らせていただいた。これらは食器や箸となる材料で、学校に持ち込んで一人一人が使えるよう、加工した。 竹を切る 皿を作る 箸を作る 7月12日(金)、全校児童が下校すると、6年生は宿泊活動の準備を始めた。まず、夕食準備だ。風が強くなり、それをよけるために学校のウッドデッキを9つに分け、それぞれに食事スペースを確保した。今回は初めてということもあって、カセットコンロを各班1台ずつ用意して活用した。各班では全員が協力して決めたメニューに従って、夕食作りを始めた。一人一人苦手なもの、アレルギーで食べられないものを把握しておいたため、大きな問題は生じなかった。教師も保護者も見守るだけで、安全対策以外は口を出さなかった。夕食は2時間と決めていたが、全員が片付け終わった時は2時間30分経っていた。これは班によって今後の大きな課題となった。パンを調理した班はさすがに素早かった。多くの班では2〜3品つくることができ、竹の皿に盛りつけ、おいしそうに食べていた。今回の夕食は友だちと力を合わせて楽しくつくることが目的で、その部分では大成功だった。 夕食作り 食事完成 班で食べる その後のふり返りでは、(1)カセットコンロで無く直火を使って調理したい。(2)食材費を1000円以内と少ない予算で行いたい。などの意見が出された。 夕食後は係の号令で外に出て野外活動①を始めた。午後6時40分、薄暗くなり始めた中で子どもたちは予め決めておいたルートで学校近くの林に向かった。ナイトハイキングだ。 ナイトハイキング クワガタゲット 肝試し 係の合図で、広場でスターウオッチングを始めた。太陽が中央アルプスに沈むころから少し雲が多くなってきたが、暗くなるに従って見える星が増えてくると「あれが北極星かな。」「北斗七星が見える。」「あの明るい星は何だろう。」と言いながら、中には地面に寝転がりながら星を眺めた。流れ星もいくつか見られ、夏の大三角や蠍座などについて教師から解説を加えると、子どもたちは星座を探したり、自分で星座をつくってみたりとそれぞれに星を楽しんだ。 午後9時、学校に戻った子どもたちは、体育館に寝具を運びこみ、いつでも寝られる支度をした。そして一番楽しみにしていた「肝試し」だ。係の合図で全員玄関前に集合し、係から歩くルートやルール、注意することなどを解説した。その間教師は、サポートしていただいている保護者、特に男性に脅かし役などを依頼した。そんなことも知らず、子どもたちはいつも当たり前に利用している校舎が夜間になると一変して不思議な空間になるのを感じ、心躍る思いで係の説明を聞いていた。男女が別々にくじを引き、同じ番号の友だちとペアになって行く仕組みだ。肝試しが始まると、校舎内ではあちこちから悲鳴が聞こえた。保護者が隠れているところからはとりわけ大きな悲鳴が聞こえる。学校の近所から、何事が起こったのかと問い合わせがないかと心配したぐらいだった。全員が肝試しを楽しんだのは予定の午後9時30分を少し回ったくらいだった。予定した日程通りになった。その後、子どもたちは寝る準備をしてそれぞれ用意した寝具に入った。疲れた子どもたちは横になるとすぐに寝てしまったが、友だちとの会話を楽しんでいた子どもたちは12時過ぎまで起きていたようだった。1時間おきに交代で子どもの様子を観察した保護者と教師は、少し離れたところで待機していた。4名の保護者が徹夜で子どもたちを見守ってくださった。 子どもたちの朝は早かった。午前5時には起きて友だちと遊んだり話したりしている子どもが増えた。午前6時、全員が起床した。多くの子どもたちはシュラフを持参していたため、たたんで袋に入れるのが難しい。担任がシュラフのたたみ方を教えた。毛布やタオルケットを持参した友だちはたたんで大きな袋に入れるだけだったが、シュラフはコンパクトにするのに随分苦労した。体育館で寝ることは、安全管理、健康観察、夜間の気温調節等に優位性があり、学校長、保護者、子どもたち皆が認める場所だった。 体育館から撤収した子どもたちはカセットコンロを用意して鍋でお湯を沸かし始めた。 体育館で寝る 朝食は非常食 初めての宿泊活動は、学校職員、保護者、駐在さん等様々な方にサポートをしていただいて実施できた活動だった。 子どもたちにとっては、普段の生活では考えたりしたりしないようなことをたくさんした。 現在、この活動の「ふりかえり」を班ごと行っている。どの班でも、友だちと力を合わせて食事をつくったり、活動をしたりでき、友だちと協力して困難を乗り越える経験をした 早くも次の宿泊活動では、次のようなめあてが出されている。 (1)カセットコンロでなく、火をおこして薪で料理をしたい。 第1回の宿泊活動では子どもたちに確かな自信と多くの期待感を持たせたのでは、そういう意味でも大成功だった。 サポートしていただいた教職員、保護者の皆さんには感謝申し上げる。 速報レポート1 「学校PTA林で間伐材を集めよう」 速報レポート2 「伊那市の歴史を探検しよう」 速報レポート3 「第1回宿泊活動(初めての宿泊体験)」 速報レポート4 「学校PTA林の間伐材でペン立てを作ろう」 速報レポート5 「5年生と一緒にカヌー遊びを楽しもう」 速報レポート6 「自分たちで火をおこして狼煙リレーに参加しよう」 速報レポート7 「テントを作ろう」 速報レポ−ト8 「南アルプスジオパ−クを探検しよう」 プログラム検索に戻る |