NO団体名主な企画内容
20 伊那市立東春近小学校 6年(長野県) 「「我ら、キラリ探検隊」」
「自分たちでテントを作り、自然の中でのキャンプを楽しみたい」という子どもたちの願いから出発し、子どもたちが主体的に企画し、実施する探検プログラム。テント作りや自然観察会、探検活動を、総合学習や教科学習の内容と連動させて、実体験を伴った学びの実践を行い基礎学力の一層の定着を図れるよう工夫。

速報レポート6 「自分たちで火をおこして狼煙リレーに参加しよう」

実施日時 平成25年 9月7日(土) 午前8時30分〜午前9時50分
実施場所 長野県伊那市東春近 原新田 一本松公園
参加人数 6学年児童57名 5年生児童57名 学校職員5名 
活動目的

 マッチやライターでなく、木をこすり合わせる「まいきり法」で火をおこし、狼煙に火をつける。そして伊那谷のイベント「南信州狼煙リレー」に参加する。

活動内容

 自分たちの力で「くらしをつくりたい」と願った子どもたちが、昔の人たちがやった火興しを自分たちの手で行い、伊那谷のイベント「南信州狼煙リレー」に参加して、その狼煙に自分たちがおこした火で着火する。

活動の姿

(1)教室や図書館で「火興し」について調べた子どもたちは、「まいきり法」という木をこする合わせる摩擦熱で着火する中で最も進化した形の火興し法を採択した。道具の材料になる丸棒やたこ糸はホームセンターで購入し、板材は建築業をされている子どもの家から杉の端材を分けてもらい、竹は許可をいただいて学校近くのお寺の林から切り出してきて製作始めた。
(2)完成した「まいきり法」の道具を使って子どもたちは火興しを始める。はじめのうちは要領がわからず、煙すら出なくて、「こんなので火がつくのかなあ。」と半信半疑になっていた。ところが、刻みを入れた杉板にくぼみができ、杉板が削れ始めると煙があがりはじめ、あちらこちらで「おー!」という歓声があがりはじめた。しかし、種火はできるが、なかなか炎があがらず手こずっている。はてはせっかくできた種火も強く吹きすぎて消えてしまう始末。子どもたちは「煙は出るようになったけど火がつかないのはどうしてだろう。」と悩み始めた。教師は、「狼煙リレー」に参加し、地区で推進している「東春近狼煙リレー事項委員会」会長である公民館の原弘幸館長さんに相談すると「昔はほくちを使っていたから、当日はそれを使おう。」と、種火の火を大きくする方法を教わった。結局当日まで炎をあげることはできなかった。
(3)狼煙リレー当日、東春近は、西春近の「物見や城」と呼ばれる山頂からの煙を見て火をつけることになっているため、予定時刻の1時間ほど前から「まいきり法」での火興しを始めた。子どもたちの保護者も見に来てくださり「がんばれ、もう少しだ。」などと子どもたちを励ましてくださった。12班のうち2/3は煙がすぐに出始めた。2班ほど良い火種ができ、息をほどよく吹きながら火種を大きくしていった。原館長さんが「ほくち」を火種に近づけ、子どもたちに息を吹きかけてもらっているうちに、一班から炎が上がった「やったー。」「すごい。」「いいなあ。」歓声が上がり、その火をたいまつに移して火をつける準備をはじめた。まもなく、「物見や城」より一筋の煙が上がった。「見えたぞ。火をつけろ!」これを合図にたいまつをかざして予め準備していたのろしの杉っ葉に点火した。たちまち白い煙が空に向かって上がった。風は微風。すーっと上がった煙にみな拍手。その後、次の狼煙が東の高鳥山よりあがった。リレーがつながった。
 みな大満足だった。原さんが「昨年はライターで火をつけた。今年はちゃんと火興しの火を使えた。うれしい。子どもたちのがんばりのおかげだ」と喜んでくださった。
 子どもたちも保護者もみな満足して解散した。

成果と課題

自分たちの活動を「もっと深めてより確かなものにしていこう」という子どもたちの思いは前回の「宿泊活動」をふりかえり、「この次は自分たちでおこした火で料理をしたい」という具体的な願いになり、その線上に「狼煙リレー」への参加があった。
12グループに分かれて子どもたちはそれぞれに協力し、他グループに負けまいと競争心を強く持って「火興し」に取り組んだ。その結果、多くのグループで火種を作ることができ、ついには炎を上げて狼煙に着火できた。このことは子どもたちにおおいなる自信となった。「今度の宿泊では火興しでつくった火で料理をする。」と。










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