NO団体名主な企画内容
16 町田市立つくし野小学校 ビオトーププロジェクト(東京都) 「「2013 町田市立つくし野小学校ビオトーププロジェクト シーズンⅧ」」
大都市近郊住宅地に居住する児童へ対する『体験的環境学習活動』の提供「いのちと環境を、親子で地域に学ぶ」をキャッチフレーズに、1年間で基本的な自然体験を一通り経験できるよう、作物の栽培・川遊びや森遊び・たき火・ヤゴの救出・カブトムシ相撲大会など、「土・水・空気・火・生命」の各分野をイメージした活動を展開する。

速報レポート6 「プールのヤゴ救出大作戦!」

実施日:2013年6月15日土曜日
参加者:児童50名、未就学児7名、保護者38名、顧問、ゲスト、教員4名

実は、1週間くらい前から、台風がどんどん近づいてきたと思ったら、真南でピタッと動かなくなりました。数日前から天気予報ばかり気になっていたのです。
夕方から降るはずのにわか雨の予報は幸いはずれ、雲の隙間から夏雲や夏空も見える絶好の活動日和となりました。
「プールのヤゴ救出大作戦!」の8回目の活動です。
小学校の視聴覚室に集合して活動を開始しました。

初めに、私から今日の活動内容を説明しました。

次に、なぜヤゴを救出するかのお話をしました。このつくし野の地区は、もとは里山と畑が広がる地域であったけれど、その地区が開発され、トンボたちが暮らしていたところに、私たちが暮らしていること。
トンボは羽があるので、飛んできて卵を産む場所を探し、ほかに水面がないのでプールに仕方なく卵を産んでいること・・・をお話ししました。
今日、ヤゴたちを救出しないと、もう来週にはプール利用のために水を落としてしまう・・・だからヤゴたちを救出したい!!・・・とお話ししました。



ヤゴは去年秋、プールに産みつけられ、10回ほど脱皮をして、そろそろ成虫になる時期です。
ヤゴたちの食べ物の話もしました。
トンボは成虫もハエやカなどを食べる肉食です。
幼虫のヤゴも肉食です。

トンボクイズをしました。全10問、3択解答方式です。
みんな、正解だったかな??

さあ、いよいよプールでヤゴの救出です。
6つの班に分かれてヤゴを救出しました。
3年ぶりに子どもたちもプールに入ることができました。
陽が出てきて暑くなったから、途中から水遊び気分になっている子供たちもいましたね・・・。





今回は、去年のように網を入れたときの手ごたえがあまりなかったのですが、その代わりコオイムシなどの水棲(すいせい)昆虫がたくさんいました。アメンボもいたし、小型のゲンゴロウの仲間もいました。ヤゴのエサになるミジンコもアカムシもたくさんいました。あまり栄養となるものがなさそうだけれど、飛んできた枯葉などの栄養で、こんなにたくさんの命が暮らしていたのです。

お父さん、お母さんたちが協力して、また子供たちもみな一生懸命数を数えて、集計表に書き込みました。
みんなとても頑張りました。ありがとう!



視聴覚室に戻り、今日のまとめをお話ししました。
さて、例年注目の、集計結果です。
残念ながら、ヤンマ類とイトトンボ類は1匹も見つかりませんでした。
シオカラトンボ類も5匹。
注目のアカトンボ類は2,681匹を救出することが出来ました。
これだけのヤゴたちが元気に年を越していたのです。




アカトンボ類は昨年の半分以下、シオカラトンボ類も1/5以下と、数としては少々さびしいものでしたが、皆で分けて飼うには十分な数となりました。

ヤゴの飼い方の方法をお話しして、希望者に分けました。
もう終齢だから、あまりエサは食べないかもしれません。でも大切に育ててね・・・。
また、トンボ池にも放しました。

また、昨年7月の活動で評判の良かった「藍」という植物の苗も、特別プレゼントとして差し上げました。
「藍の生葉タタキ染め」は、今年の活動でも実施する予定ですが、ご自宅でも育ててくださいね・・・。



わたしも家に持ち帰り、自宅の玄関先のミニビオトープに放しました。
毎日、仕事からの帰宅が楽しみになりました。
去年と同じように、たくさん羽化してくれると嬉しいな・・・。

小学校のプール授業も間もなく始まります。
それと時を同じくして、ヤゴたちはトンボになります。
皆さん、ありがとう、お疲れ様でした。

そして、その日の夜のこと。
我が家のミニビオトープのヤゴたちの姿を見に行ったのです。
たくさんのヤゴが羽化用に差し込んだ小枝の下に陣取り、今にも登りだしそうです。
でも深夜から雨という天気予報を、独自の感覚で察知してか、そのまま羽化には移っていきません。
ヤゴにとって、羽化が一番危険で大切な時間です。雨になっては、羽がぬれてしまい、羽化できないのです。
1匹でも多くのヤゴたちが成虫となって、つくし野の空をたくさんのトンボが飛んでほしいと願っています。



今日のゲストは、
・つくし野小学校新任の矢野先生
・顧問の中村一幸さん、高見元久さん
・つくし野ふれあいネットの加山敏江さん
・月刊誌「スクール アメニティ」の記者、岡本さん
でした。
南つくし野小、南第一小からも参加者がありました。

皆さんありがとうございました。



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