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16 町田市立つくし野小学校 ビオトーププロジェクト(東京都) 「「2013 町田市立つくし野小学校ビオトーププロジェクト シーズンⅧ」」
大都市近郊住宅地に居住する児童へ対する『体験的環境学習活動』の提供「いのちと環境を、親子で地域に学ぶ」をキャッチフレーズに、1年間で基本的な自然体験を一通り経験できるよう、作物の栽培・川遊びや森遊び・たき火・ヤゴの救出・カブトムシ相撲大会など、「土・水・空気・火・生命」の各分野をイメージした活動を展開する。

速報レポート11 「畑を見に行こう!カボチャを学ぼう!」

実施日:2013年9月15日土曜日

おまけ(その2)

タイトル「ナゾの巨大ウリの正体は??」
小池です。
9月14日(土)のビオトーププロジェクト専用畑での活動の後日談(あとから調べて、いろいろわかったこと)の報告です。

畑にはカボチャの苗を5月に植えたのですが、カボチャの台木(病気に弱いカボチャをうまく育てるために、病気などに強い同じ仲間の植物の根の部分を利用する方法)に使われていた植物が、成長していました。普通は、芽掻き(めかき)と言って取ってしまうのですが、中村さんと相談してわざとそのままにしておいたのです。

その結果、植えたつもりのない謎の作物(ウリの仲間???)が巨大に成長し、畑にゴロゴロすることとなりました。ウリは長さ50~60センチ。直径も20センチほどあり、なかなかの重量感。子供には、持ち上げるのがやっとの重さです。

合計で7個収穫しました。持ち帰った人からの報告では、皮はとても堅かったけれど、中身はとてもおいしかった…との報告を頂きました。




この謎のウリの正体は、何だったかということを、いろいろ調べてみたのです。
そして、わかったことは、ウリの名前は「ユウガオ」。

活動の次の週末、わたしが訪れた山梨県忍野村の売店では、正々堂々と店先に飾られていました。値段は300円~100円/個。

「地域生物資源活用大辞典」農文協刊(1998年発行)によれば、ユウガオは、「ウリ科ユウガオ属の1年生のツル植物。変異がとても大きいので変種が多く、1つの種類がカンピョウとして利用されている。」とのこと。

「生果実の果形および利用上、食用に不適なもの、果肉に強い苦みがあるものは、台木や容器に利用される。」
「果肉は主にカンピョウとして食され、繊維質が多く、カリウム、カルシウム等を多く含む。果皮が硬化した果実は、容器やふくべ細工として利用される。」ともあります。

「原色日本野菜図鑑」(株)保育者刊(平成3年版)に付けられていた写真は、数年前に前の畑で収穫できた、ずんぐりむっくりの形のものそっくり。

でも、農家の直売所で1つ100円や300円で売られていたのは、私たちの畑で収穫できたものとそっくりで細長いものでした。







ここで、このウリ(ユウガオ)について整理すると、

  • カボチャの台木に使われていたのは、「ユウガオ」だった。
  • ユウガオの実は色々な形(果形の変異)が大きく、ずんぐりしたものはカンピョウ作りに使われる。テレビのニュースなどで紹介されるのも、この形。
  • 今回、わたしたちの畑で採れたものは、ほっそりしているけれど、作物としては、同じユウガオ。これでもカンピョウを作ることもできる。細いから、面倒かな?
  • 果実を使って、容器を作るウリ科の植物は、ヒョウタンが有名だけれど、良く熟したユウガオでも容器は作れる。ヒョタンの中身は苦くて食べられない。
  • ユウガオの実は、町田に住んでいるとあまり野菜としてのイメージはないけれど、地方によっては未熟果の果肉のままで食べる。意外に栄養があり、とてもおいしい。
  • 食べ方は、炒め物や漬物に利用できる。

ユウガオを売っているのを見かけた山梨県の地元野菜直売売店のおばさんに聞いたところによれば、ユウガオは
「ひき肉と合わせて炒めて、最後にあんかけにすればとてもおいしい。味噌汁の具にもなる。その時はジャガイモを合わせるとコクが出ておいしい。漬物でもいい。(厚い)皮をむいて、種とワタを取っておけば、生のままでも冷凍もできる。」

「SH君のお母さま」からあの日の写真付きの夕食の献立の報告を頂いた、
「冬瓜?干瓢?でスープと浅漬サラダを作りました。すごく美味しいですよ!」
・・・というメッセージは大正解だったということも、これで証明できました。

トウガンのような果肉なので、とろみのある薄味の煮物でもおいしそうです。
また、すかすかした果肉なので、生野菜にしては珍しくそのまま冷凍もできるという事のようで…。

ここまで調べて、自分自身が持ち帰らず食べ損ねたことを後悔しています。
だって、写真付きでいただく報告がおいしかった!!…というものばかりですから。
カボチャは、まだ1か月間の熟成期間中かな??報告はまだありません。

来年は、このユウガオをまた育てて、成熟させて皮を堅くし、大きな容器を作ってみたくもなりました。

この畑で偶然、たくさん収穫できたナゾのウリの事を追いかけていろいろ調べ、これもまた生物多様性だな…と感じた追加調査のご報告でした。

以上です。


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