速報レポート２　参加者と保護者のための事前研修

宇部港から関門海峡を通り、博多沖、呼子、平戸、佐世保を経由して、狭い針尾瀬戸を抜け大村湾にある無人島「田島」の航海距離は、片道約３５０kmあり、４日間に及ぶヨットによる航海は、子どもたちはもちろん、大切なお子様を参加させる保護者にとっても、大きな冒険です。
子どもたちを対象としたヨットによる長期研修航海は、全国的にも稀な企画ですが、子どもも保護者もヨットに乗船した経験がなく、大きな不安を持っています。しかも、波で大きく揺れるヨットでの生活は、船酔い、狭く蒸し暑い船内での共同生活、耐えなければならない試練の連続です。
そこで、様々な不安を打ち消し、大きな期待と楽しみ、安心感を持ってチャレンジ・ク　ルーズに参加して頂くために、事前研修を行いました。
また、研修会では保護者だけを対象に、親子の絆を育むために実施する「保護者からの手紙による研修」について、研修を行う理由、その目的、手紙の内容、書き方ついて、ＤＶＤによる映像を交えて説明し、子どもたちに「自分にとって親とは何か」、「どのような生き方をしなければならないのか」について、真剣に考える機会にすることもためにも実施しました。

事前研修（「森と海の学校」事務所）

事前研修（宇部市妻崎漁港）

スタッフの紹介、参加者の自己紹介と仲間づくり、使用するヨットと航海日程の説明、持ち物、心構え、諸注意、ヨットに乗船しての操船練習などを行いました。

• ３４ftの狭い船内での共同生活、限られた個人スペース、持ち込める荷物の制限、水面下にある特殊なトイレの使用方法、無駄に使用できない２００リットルの清水タンク、１１名分の食事を作るための協力、キッチンの使い方、真夏の暑い船内、蚊などの対策、日除け対策、日焼け対策、洗濯の方法、魚釣りの方法、海水浴の注意事項（クラゲ、シュノーケルの使い方）、救命胴衣の着用方法（特に股ベルトの大切さ）など
• 「父母からの手紙」による研修の意義とお願い（保護者対象）
• 環境教育として、洋上風力発電所、白島石油備蓄基地、新日鉄、唐津火力発電所、玄海原子力発電所、などの施設の近海を航海することの説明を行いました。
• 女性参加者への対応（女性スタッフが個別指導：生理への対応など）
• 体験航海（約１時間）ヨットの帆走訓練、舵輪操作の練習、トイレの使い方、また、船内の広さ、揺れ具合を体験することで、冒険航海への心構えと覚悟を決める機会となりました。

事前研修を行うことで、力を合わせてゴールを目指す過程で生まれる連帯協調の精神、困難に立ち向かう逞しさを養い、何より「冒険航海を自分たちで成し遂げるという共通の意識を持つことができました。

　ほとんどの参加者は、これまで森と海の学校が主催する事業に参加した経験があり、保護者も事業内容などを、よく理解されたうえで申込まれたようでした。
　子どもたちも自ら希望して参加した様子で、ヨットによる冒険航海に、夢を膨らませ、積極的に取り組もうとする姿勢が伺えました。
　ただ、真夏の炎天下の航海や、船酔いに対する不安を持っている子どもも多くいました。

事前研修　実施のための準備　駐車場を確保するために、事務所近くの空き地と、ヨットの停泊場所の空き地の草刈りを有志９名で行いました。

駐車場の草刈りの様子

出港前の船体整備と研修用ヨットへの改造

上架して、船底掃除と船底ペンキを塗替え　小学生が多いので手摺にネットを張りました

寝床の数を増やすため、左側ソファーをＷベッドに改造しました。

新聞記事

プログラム検索に戻る