NO団体名主な企画内容
44 越知町立越知中学校(高知県) 「学校博物館『越知町の生きもの』−調べて、まとめて、記録し、伝える−」
カエルの分析、哺乳類の講義、無人カメラ調査などから、野生生物への興味を喚起させるとともに、身近に生息する生物を知る事で地域愛、郷土愛の醸成をはかる。

第1回 「カエルについての講義」

実施日:2010年5月21日(金) 14:00~15:50
 
 越知中学校では、総合的な学習の時間を使って、毎年1年生がこの活動を行っています。地域の次代を担う生徒たちに自分が住んでいる町にはどのような生きものがいるのかを認識させ、野生生物への興味を持たせること、そして身近に生息する生物を知ることにより、地域愛や郷土愛を育むことも目的としています。
 活動に当たっては、越知町立横倉山自然の森博物館およびNPO法人四国自然史科学研究センターと協働して、生徒自身が学び、調べ、まとめ、発表すること通して理科教育活動の充実を図っています。生徒の調査結果は、同博物館でも発表され、広く地域へも啓発しています。

生徒たちは学校から自転車で横倉山自然の森博物館へ移動し、博物館の学習室で学芸員の方とNPO法人の研究者の方から講義を受けました。
前半は、パワーポイントによるプレゼンテーションを中心に四国内、そして越知町に生息するカエル類について学習しました。鳴き声を聞き、その特徴による区別の仕方や各カエル類の身体的な特徴、繁殖場所や時期の違いなどを画像や表を見ながら分かりやすく解説してもらい、身近にいるカエルについて新たなことを知る機会となりました。よく名前を聞くトノサマガエルが、実は絶滅が心配されるほど個体数が減少してきていること、また減少している理由が田んぼ周りのあぜ道をコンクリート舗装してきたことであることを知り、生徒たちは驚いた様子を見せていました。
後半は、次回の実習で使用するツルグレン装置を自分たちで作成しました。4~5人の4班に分かれ、各班が協力しながら、それぞれに工夫して装置を作りました。
ツルグレン装置とは、土壌動物を追い出し捕獲する装置です。上からライトを当て続けると光と熱を嫌がった土壌動物が下へ潜り、ふるいの目から抜け落ちると下にあるエタノールの中へ落ちる作りになっています。
生徒たちは、ダンボール箱、ポスター用紙、ふるい、採取容器を組み合わせて、それぞれの装置を自分たちで完成させました。
この日の活動はここまでにして、次回の授業予定を確認してこの日の授業は終了しまた。