NO団体名主な企画内容
35 人を自然に近づける川いい会(大阪府) 「自然楽習会 〜都心部で、里山で、生きものを捕ってみよう!!〜」
琵琶湖・淀川水系の5ヶ所で、川に生きる生物たちを観察・捕獲し、都会の河川に棲む生きものと、自然あふれる田舎の河川に棲む生きものの違いを体験を通じて学ぶ。治水・利水だけでない、生物を育む川を地域コミュニケーションの場とする活動。

第6回 自然楽習会 in 藻川  〜猪名川の支流・藻川で、生きものを捕ってみよう!!〜

日時  2010年09月19日(日)午後01時00分〜午後03時00分
場所  兵庫県・尼崎市・藻川
参加者 幼児・小学生・中学生・保護者約150人・指導者10人
講師  森山 明剛(もりやま・あきたけ)
活動の目的

琵琶湖・淀川水系には猪名川水系も含まれるため、現地の研究者や河川レンジャー、活動団体と協働し、猪名川本流や藻川でも生物調査を行っています。「猪名川・藻川水辺まつり」には2007年より毎年、出展しており今回で4年目。藻川漁協の協力のもと、お魚とりコーナーを担当しており、お祭り会場に遊びにきた子どもたちに地元の生物を捕獲・観察してもらっています。藻川を清流に戻す活動を市民に周知させ、地元の人が愛する川づくりに役立てるため、当会ではまったくのボランティアでサポート。我々のホームグラウンドである茨木市・大正川は、藻川と同じ神崎川に合流するため、兄弟川と言えます。よく似た生物相ではありますが、大正川にいない魚種が藻川にいることも子どもたちに知ってほしいと思っています。

フィールドの概要

淀川水系猪名川の分流で、伊丹市・尼崎市を流れる一級河川です。古くはホタルやカジカガエルが棲息する豊かな川でしたが、水質悪化や土木工事などの影響により、昭和の時代に川に棲息する生物種が激減しました。とはいえ、地元の各種団体がネットワークを組み「藻川クリーン作戦」と銘打って、定期的に河川掃除をするなどの努力を重ねています。今では、地元小学校の総合学習で、ゴミ拾いから藻川の環境を探る授業を行ったりし、小さな子どもたちにも親しまれる川に生まれ変わりつつあります。アユやウナギ、ボラ、オイカワ、ハゼ類、エビ類など、下流域・汽水域の生物がいつも確認されます。

リスクマネジメント

藻川水辺まつり実行委員会は、環境保護団体だけでなく、漁協・大学・作業所・PTA・消防団など、幅広い分野の団体で構成されています。その実行委員の方々が年中、見守る川ですから、危険箇所は常に把握しています。今年はどこの川も同様ですが、川の様相がガラリと変わっており、川の中央に中州ができていました。当日の朝、漁協の会長に危険ポイントを確認し、実際に講師・森山氏が現場を泳いでチェック。他のスタッフは投網やタモ網で事前捕獲しながら、深みの度合いを確かめました。イベントの場所の下流側には、カヌーコーナーがあり、万一の際には連携がとれるように話し合いを。なおイベント中、擦り傷をおった中学生いましたが、消毒し絆創膏を貼って応急手当をしました。

実施内容

前日   千葉支部長が大阪入り
08時00分 大阪本部スタッフ集合・出発
09時00分 藻川着・猪名川支部スタッフと合流
09時15分 会場設営・展示用の生きものの事前捕獲(漁協に投網使用の確認)

13時00分 第1部 お魚とり大会(タモ網貸し出し30本)
13時45分 講師の解説
14時00分 第2部 お魚とり大会(タモ網貸し出し30本)
14時45分 講師の解説
15時10分 終了
15時30分 撤収・解散

■河川での危機管理と生物の解説
マリンスポーツのインストラクター・森山明剛先生に、川での危険回避の方法を教えていただきました。
引き続き、生物の解説を小村一也先生にお願いしました。
※詳しくは、最後に掲載する「講義記録」をご覧ください。


朝は鳥の鳴き声が聞こえてきました。

アユの食みあとを発見!!

展示用の魚を投網で事前捕獲。


泳いで危険箇所を探る森山先生。

開始時刻に集まってきた人・人・人!

テナガエビが捕れたよ。


網がなくても川は楽しい。

何が捕れたか見てみよう。

早瀬は足がとられて転びそう〜


こけないように先生がサポート。

流れてきた子どもを救出!!

お父さんも子どもに戻って川遊び。


スカートが濡れて気持ち悪ーい。

水辺を歩くだけでも楽しいな。

どうせ濡れるんなら裸で遊ぼう。


ママ、水の流れがきついよー

パパ、ハゼが捕れたね。

先生のお話、面白ーい。


水槽の魚に食いつく子どもたち。

お疲れサマー、寿司でも食いねぇ。

子どもたちの声

※イベント終了後の聞き取り調査より 

・藻川にアユがいるとは知らなかった。
・タモ網を借りることができなくて、第2部まで待った。
 来年はたくさんの網を持ってきてね。
・初めて捕れたのはテナガエビだったよ。マハゼも捕れて面白かった。
・アユの顔は、ヘの字型の口で変な顔。オイカワの顔は、きれいな顔。
・水着を持ってきたら良かった。泳ぎたかったなー
・魚の取り方を教えてもらったら捕れた。嬉しい!!

保護者の声

※イベント終了後の聞き取り調査より

・開始時間に来たのですが、長蛇の列になっていて網を借りることができませんでした。
 来年は、家の網を持ってきて魚とりに参加したいと思います。
・藻川に稚アユを放流しているのは知っていましたが、天然のアユもいるんですね。
 天然のアユの方が小さいとは、初めて知りました。
・毎年、大正川と藻川の自然楽習会に、家族5人で参加しています。
 今年の藻川はオオクチバスやブルーギルが少ないですね。
 ドジョウが捕りたかったのですが、ぜんぜん姿を見せなかった。残念です。
・子どもが足を滑らせて流れてしまった所を(高校生のスタッフに)助けてもらいました。
 本当にありがとうございます。
 そのまま流れていたら、橋のコンクリートにぶちあたっていたと思うとゾッとします。
・ゴクラクハゼって、きれいな魚ですね。小さなギギもかわいかったです。
 カマツカの赤ちゃんをいただいて、飼い方も教えていただきありがとうございました。
 子どもたちと大切に飼いたいと思います。

講師の感想

(日本語訳)
18才からハワイに移り住んで20年。日本に戻って、8年経ちます。
サーフィンをやりたくてハワイに渡り、現地ではマリンスポーツのインストラクターをしていたので
ライフセービング(ライフガード)等の教育を受けました。
その知識と経験を川でも活かせるかと思い、川いい会の活動に参加しています。
海人間から、川人間へ。最近は、海よりも川に行く機会が多くなってきました。

今年の自然楽習会には、第2回・第3回・第4回、そして、今回の第6回に参加。
どこの川でも同じことを感じていましたが、日本の子どもたちは自然の怖さを知らなさすぎます。
毎年、水難事故がニュースに上がりますが、やはり今の親の世代が自然体験をしていないと言うことでしょう。
自分の命は、自分で守る。家族の命は、親が守る。
その基本的な考え方を、きっちりと指導すべきだと思います。

大げさに感じるかもしれませんが、ライフセービングはその都度、意識して繰り返すことによって
いつしか無意識でも、命を守る行動ができるようになります。
自然を相手にする時は、油断せずに、慎重に。
今回のようなお祭り会場では、消防団・実行委員会の方々が見守っていましたが
普段は川辺で遊んでいる子供たちに、隅々まで目を行き届かせられないのが現状です。

事実、今回の藻川では、私たちの活動範囲外でしたが
川辺にいる母親から5メートルぐらい離れた深みで、低学年の小学生が溺れ
たまたま見つけた私がライフセービングをしました。
母親はかなづちだったので「何にもできなかった」と涙ながらにおっしゃっていました。
家族単位で川遊びする際には、同伴する大人が危機管理をしっかり心がけてほしいと思います。

ウォータースポーツ インストラクター  
人を自然に近づける川いい会・海外担当    森山明剛
   

他団体へのメッセージ

1 地域のお祭り会場などで自然体験イベントを開催すると、集客が簡単です。団体間のネットワークを活用すれば、リスクマネジメントも分散できます。

2 川でイベントを行う場合、危険な場所がたくさんあり、危険な生物に出会うこともあります。現場をよく知る人に聞き取りするのはもちろん、指導者自身が自分の目で確かめましょう。

3 タモ網やバケツなどの道具を貸し出しすると、参加しやすいイベントとなります。また、貸し出した道具を洗って戻すマナーも、合わせて指導することが可能です。

トクトク情報

「い〜な いながわネット」には、京阪神11市町を流れる猪名川の情報が満載です。とくにキッズコーナーには、子どもたちが川の勉強をするのに役立つことがいっぱい掲載されています。イベントを開催する前に、生きものや水質について調べておくと、解説する際に話をふくらませることが可能です。さらに環境保全や整備計画の動きを知ることで、指導者も川のことが身近に感じられるようになります。

http://www.inagawa.kkr.mlit.go.jp/

講義記録

1 イベント概要と注意事項

■主宰・石山

こんにちは、川いい会の石山です。藻川での自然楽習会は、毎年9月の連休に行っており、今回で4年目を迎えます。今年は雨量が少なく、去年にはなかった中州ができています。午前中にスタッフが事前捕獲しながら川の状態を体感しましたが、深い所では大人でも足が届かないポイントもあります。深い所は、緑色をして川底が見えません。小さなお子さんの場合、膝から下の所で魚を捕ることをおすすめします。たとえ水深30cmであっても、足が石に挟まったりすれば、腹筋力がない子どもなら溺れてしまいますよ。お父さん、お母さんは必ず自分の子どもを見守ってくださいね。

また、橋の下の早瀬は流れが強く、そのまま人間が流されてしまうと、橋のコンクリートにぶちあたってケガをするでしょう。念のため、深みの前にスタッフ2名を配置し川の中でも見張っていますが、早瀬に足を取られないようにご注意ください。また、あっちの橋の下の淵は、水深が2mぐらいです。漁協の方から聞いていますが、その淵にはコンクリートの塊が川底にあり、挟まれてしまうと危険です。小さなお子様連れの方は、グラウンド側の緩やかな流れの所で遊びましょう。万一、流されてしまった場合は、少し下流で行っているカヌーのインストラクターや消防団の方に助けてもらえるようお願いしていますが、できるだけ事故のないよう、くれぐれもご注意してくださいね。

では、タモ網を貸し出しますので、1列にお並びください。網に限りがあるので、お子様優先でお願いします。兄弟や友達と来ている人は交代で使うなど、工夫をお願いします。タモ網がなくても、エビや魚を捕ることができますので、スタッフに教えてもらってください。

なお、HP等で今回のイベント概要を掲載するため、スタッフが撮影します。肖像権の問題があるので、撮られたくない人はお申し出ください。それでは、45分ほど捕ってみましょう。捕り方が分からない人は、スタッフに声をかけてください。では、川に入りましょう。

2 講師の解説

■森山先生
みなさん、こんにちは。私は、森山明剛と言います。気軽に「アッキー」と呼んでください。アメリカでずっとマリンスポーツのインストラクターをやっていたので、水辺の危険をよく知っています。
さて、みんなは川で何が危ないのか、わかりますか?

■子どもたち
深いところで溺れる・・・流されてしまう

■森山先生
そうですね。川に入る前に教えてもらった場所は、本当に危険です。実際にこの川で私も泳ぎましたが、目を開けていても、水が濁っていてあまり良く見えません。水深の深い所では先生でも足が届きませんでした。そのような場所には絶対近寄らないことです。今日はお父さん・お母さんがいたり、スタッフがいっぱいいましたから、全員無事に遊ぶことができましたが、子どもたちだけで川遊びをするのは危険ですよ。必ず大人と一緒に川に入りましょう。

また川で泳いだ人は、トラコーマなどになると大変なので、目薬をさしたり、水で目をよく洗っておいてください。もちろん、手を洗ってから食べ物を食べるように。腹痛を起こしても知りませんよ。
では、その他に危険なことがわかる人は?

■子どもA
毒のある魚・・・ザリガニに挟まれる

■森山先生
そうですね。あとで魚の説明をする時に見てもらいますが、トゲや毒のある魚もいます。ザリガニやカニも、大きなものに指を挟まれると出血します。つかむ時はハサミの根元辺りを上から持つといいでしょう。
その他にどんな生きものが危険かわかりますか?

■子どもB
ワニガメがコワい

■森山先生
よく知ってるね。最近では、飼いきれなくなったワニガメやカミツキガメが、全国の川に捨てられています。ワニガメはすごく大きな頭をしていて、もし噛まれたら、指が無くなるほど顎の力が強いです。カミツキガメはジャンプ力があり、草陰から飛びついてくることもありますよ。

今日は捕獲していませんが、この川にはミシシッピアカミミガメも棲息しています。大きなものに噛まれると痛いですよー。小さいうちは「ミドリガメ」と言う名前で売られたりしていますが、本国のアメリカではミシシッピワニと戦いながら生き残っているんですから、本当はすごく強いカメなんです。むやみに触ると、痛い目にあいますよ。
まだまだ危険な生物はいます。わかる人は?

■子どもC
浮浪者のおっちゃん・・・??  

■森山先生
ははぁ〜。おっちゃんたちも、いろんな事情があるからね。中にはコワい人もいるかもしれませんね。でも、先生はよくお話ししますよ。中にはいい人もいますから。

さて、みんなは「オオサンショウウオ」って知っているかな? 箕面とか北摂方面の山に棲んでいる両生類の仲間で、国の天然記念物です。上流から流れてきて、お役所の人が元の場所に戻しているのをニュースで見た人もいるんじゃないかな。イモリを巨大にしてような、むっちりとした愛らしい形をしていますが、大きな口でバクリとやられたら大ケガをしますよ。また、国の天然記念物なので、触ったり捕獲したりするのは違法です。保護者の方も覚えておいてください。

他には、アリゲーターガー・スポッテッドガー・ロングノーズガーなどのガー目の魚がいます。これらもペットとして飼われていたものが放されたりして川で見つかっています。去年、琵琶湖でも捕獲されましたね。鋭い歯がたくさんあって危険です。

それにナマズ類も注意です。今日捕れた「ギギ」と言う魚も、ナマズの仲間です。まだ赤ちゃんですから、さほど注意する必要はありませんが、大きくなるとコワいんですよ。ナマズ類の背ビレと胸ビレには強靭で鋭いトゲがあって、種類によっては毒を持つものもいます。刺されると、2〜3日ジンジンと痛みます。

危険な動物は、川の中だけとは限りません。特定外来生物のアライグマは、かわいい姿をしているのですが、人になつくこともなく引っ掻いたり噛み付いたりします。もし、見つけた時は大人に伝えましょう。特定外来生物の扱いは法律で定められていますから、大人であっても自分たちだけで捕ろうとしないでくださいね。警察や役所に連絡するのをおすすめします。

では、危険な場所・危険な生物の話はこの辺で終わりにして、ここからは小村先生に魚の解説をお願いしましょう。

■小村先生
今日、捕れた魚種を5つの水槽に分けて、ここに展示しています。
まず、ひとつ目。投網で捕獲した遊泳力のある魚を入れています。さて、この大きな口をしているのは何でしょう。

■子どもD
アユだと思います。

■小村先生
はーい、大当たり。アユですね。この小振りのアユは天然のアユで、大きなものは漁協さんが放流したアユです。アユは石に付いたコケをむしり取りながら食べます。先ほど川の中でお見せしましたが、食べたあとが石に付いていましたね。「アユの食みあと」と言います。清流の代名詞・アユが藻川には棲んでいます。
では、同じ水槽に入っている魚で、わかるものがありますか?

■保護者A
オイカワとボラですね。

■小村先生
お父さん、よくご存知ですね。オイカワのオスとメス。オスは繁殖期には虹色になりますが、今は色あせています。来年、見る機会があれば観察してみてください。初夏はすごくきれいな色をしていますよ。この魚は冬には「寒ばえ」と呼ばれることもあり、食べるとおいしいです。天ぷらにすると最高。京都の料亭とかで出されたりするほど旨いんですよ。

頭のデカイこの魚が、ボラです。この魚は海や河口で見られる魚ですが、藻川は海に近いため、ここまで遡上してきています。魚は陸を歩くことはできないので、海と川がつながっている証拠ですね。

では、次の水槽に移ります。ここには「底もん」と言われる川底にいる魚たちを入れました。
何の種類かわかりますか。

■子どもE
ウナギがおる

■小村先生
はい、そうです。さっき見たアユも、このウナギも、川で生まれて、海で育ち、また川に戻ってくると言う習性をもっています。そのような魚を「回遊魚」と言います。先ほど、ボラの話をした時にも言いましたが、海と川がつながっているということが、この回遊魚でわかります。

さて、この20cmぐらいの魚は、何か知ってるかな?

■子どもたち
・・・???・・・

■小村先生
竜のような立派なヒゲがありますね。この魚の名前は「カマツカ」と言います。人の名前みたいで覚えやすいでしょう。この魚は普段、川底の砂礫の中に隠れていて、目だけを出しています。臆病な性格で、おとなしい。小さなものは金魚の水槽に入れておくと、残ったエサや金魚のフンを食べてくれるので水槽の掃除の回数が減りますよ。飼いやすい魚ですから、持って帰りたい人はあとで袋に入れてあげます。また「川ギス」とも呼ばれており、海の魚のキスのような味がします。食べると旨いですね。

その他は、マハゼ・ゴクラクハゼ・ウキゴリ。先ほど森山先生が説明した、ギギもこの中にいますね。ハゼの見分け方は難しいのですが、体に虹色の小さな斑紋があるのがゴクラクハゼです。ウキゴリには2つの背ビレがあり、第2背ビレに白黒の斑紋があります。その他のいっぱい捕れたのが、マハゼです。

では、次の水槽にいきます。わかる人?

■子どもたち
カニ! カニ! カニ!

■小村先生
そうです。このカニは「モクズガニ」と言います。「汽水域」という、海の水と川の水が混ざる地域に棲息しています。ハサミのある足に毛が生えていますよ。これが藻のクズのようにみえるから、この名前がつきました。よく名前を間違える人がいますが、「モ・ズ・ク ガニ」ではありませんよ。「モ・ク・ズ ガニ」です。高級中華料理で上海ガニと呼ばれて食べられているのと、同じ仲間です。

では、次の水槽に移ります。この中はみんなが捕ってきた小さな生きものを入れています。
ヤゴ類、エビ類、アメンボ。エビ類は手の長いものが「テナガエビ」、黒いものが「ミナミヌマエビ」です。
アメンボは、カメムシと同じ仲間の昆虫。フタをしておかないと飛んでいきますよ。

最後の水槽、これはどのようなカテゴリーで分けたかわかりますか?

■保護者B
外来種ですか?

■小村先生
そうです。このアメリカザリガニは、名前のとおり原産はアメリカです。家でも簡単に飼えるので、欲しい人は終了後にスタッフに伝えてください。

この大きな口をした魚が、オオクチバス。ブラックバスとも呼ばれています。
そして、このオタマジャクシ。これはウシガエルのオタマジャクシです。特定外来生物に指定されていますから、オオクチバスやブルーギルと同じように、生きたままで移動することや繁殖することは禁止されています。これらはイベント終了後にスタッフがしかるべき処置をします。少しかわいそうな気がしますが、仕方がないのです。

はい、一通り生きものの解説をしましたが、何か質問のある方は?

■保護者C
たとえば、大雨が降って川の流れが強くなったとき、魚やエビなども流されてしまうのですか?
川から生きものが、いなくなることはないのですか?

■小村先生
はい。生きものは案外、したたかなんです。下流に流されていくものもいますが、少々流れがきつくても、草の間や石の下に隠れて絶えしのいでるものもいます。ですから、今棲んでいる生きものたちが、まったくいなくなることはありません。もし、そのような状況になったとしたら、その原因は人為的なことによる水質悪化なんかが考えられます。
みなさんも、いつでも生きものとふれあえるよう、川を汚さない生活を身につけてほしいと思います。
では、来年もここに来ますので、またお会いしましょう。



第0回 自然楽習会 ~都心部で、里山で、生きものを捕ってみよう!!~
第1回 自然楽習会 in 藤ノ木川 ~比叡山坂本で、生きものを捕ってみよう!!~
第2回 自然楽習会 in 大川  ~都会の川を散歩しながら、虫を探してみよう!!~
第3回 自然楽習会 in 大正川  〜茨木市の街中で、生きものを捕ってみよう!!〜
第4回 自然楽習会 in 正修寺  〜茨木の里山で、虫を探してみよう!!〜
第5回 自然楽習会 in 北川  〜福井県の山で、アユを捕ってみよう!!〜
第6回 自然楽習会 in 藻川  〜猪名川の支流・藻川で、生きものを捕ってみよう!!〜
第7回 自然楽習会 in 茨木市  〜茨木の生きものたちを、描いてみよう!!〜

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