NO団体名主な企画内容
31 京都市立醍醐西小学校(京都府) 「醍醐西e-na(えーな)プロジェクト」
落ち葉をゴミとして扱わず、カブトムシの飼育や野菜作りのために活用する企画で、京都市で目標にあげている、「ゴミの総量を10年間で半分以下に減らす」を学校の総合学習にうまく取り込んだ、エコを意識したプログラム。

速報レポート 事前の取組

日 時:平成22年10月~平成25年10月(3か年計画)
   (今年度:平成23年2月~10月)
場 所:醍醐西小学校及び校区・京都市野外活動施設花背山の家
名 称:醍醐西e-ma(えーな)プロジェクト
参加者:第3学年児童 45名 第4学年児童61名 第5学年児童51名
    指導者 京都市立醍醐西小学校 教職員・京都市ゴミ減量推進会議(醍醐エコまちステーション)
        醍醐西ゴミ減量推進会議・醍醐西自治町内会連合会・地域住民・学生ボランティア
はじめに

 京都市では,「ゴミ半減!環境のまち・京都プラン」を平成22年3月に策定し,「ゴミの総量を今後10年間で半分以下に減らす」ことを目標にあげています。
 この取組に本校の子どもたちが賛同し,地域(校区住民)や行政(京都市ゴミ減量推進会議・醍醐エコまちステーション)にも協力を求め,積極的にゴミ減量活動に取り組む「醍醐西e-na(えーな)プロジェクト」を立ち上げました。
 そして,子どもたちができることとして,これまでの環境教育の一環として取り組んできた,クリーンキャンペーンや地域が行う一斉清掃活動などで校内外で集めた「膨大な量の落ち葉」に着目し,ゴミとして排出するのでなく,堆肥化し「カブトムシ」の幼虫を飼育したり,「野菜作り」に利用することにしました。

醍醐西e-na(えーな)プロジェクト

 「醍醐西e-na(えーな)プロジェクト」という名称は,「環境にやさしいことを自然にしていこう!」とeco(えこ)でnaturaru(ナチュラル)なaction(アクション)の頭文字を取って名づけました。




 本活動が始まったのは,昨年10月からです。3年,4年,5年生の子どもたちを対象に,まず3か年計画で実施することになりました。
 前年秋に,京都市が「ゴミ半減!環境のまち・京都プラン」を策定し,ゴミ減量に取り組み始めたことを,子どもたちに理解させるため,京都市ゴミ減量推進会議の皆さんや本校地域の醍醐エコまちステーションの皆さんをお招きして,「京都市のゴミの現状」や「落ち葉とゴミの関係」のお話をしていただきました。
 お話を聞いた後,子どもたちは,落ち葉をゴミとして出すのではなく,堆肥にすることによって相当量のゴミの減量ができることに気づきました。そして,ただ落ち葉を堆肥化するだけでなく,カブトムシの幼虫を育てることによって,子どもたちの意欲づけになるように話を進めていきました。

落ち葉集め

 さっそく,3年生が校区の公園に行って,落ち葉を集めることになりました。本校区には,公園がたくさんあります。そこには,ドングリやサクラなどの落葉樹がいっぱいです。一つの公園だけで,大きなゴミ袋が30~40袋もの落ち葉が集まりました。その半端でない落ち葉に,子どもたちは驚きの声をあげていました。
 中には落ち葉にもぐりこんだり,ベッドの代わりをして寝てみたりとはしゃいでいる子どもたちもいました。
 「この落ち葉は,ぼくたちが集めなかったら,パッカー車1台以上のゴミができるね」と言った子どももいました。集めた落ち葉を学校まで持って帰るのも一苦労でした。2~3人で袋を抱きかかえながら歩きました。醍醐エコまちステーションの方の軽トラックに積むこともできましたが,やはり自分たちの手で苦労して持ち帰ることで,この取組の意欲を感じました。




落ち葉ふみ

 学校のグリーンゾーンに設置された「堆肥箱(落ち葉入れ)」は,地域の方に作っていただきました。子どもが10人以上入れる大きさがあります。その堆肥箱に集めてきた落ち葉を入れて,2~3日置いてから,みんなで「落ち葉ふみ」をしました。とにかく量が多いので,堆肥箱の側面を開いて細かく,根気よく踏み固めました。

堆肥つくり開始

 大きな堆肥箱2杯におさまった落ち葉をいよいよ堆肥に作りかえます。数年放っておいたら,自然に堆肥になると思いますが,カブトムシの幼虫を飼育しなければならないので,堆肥作りを急がねばなりません。ですから,ゴミ減量推進会議の方やエコまちステーションの方にお世話いただいて,米ぬかを入れたり,水をかけたり,発酵を早める手立てを取っていただきました。そして,京都市ゴミ減量推進会議事務局の課長さんも来校され,学校・地域・行政連携のゴミ減量大作戦「落ち葉を堆肥化」の「キックオフ宣言」をしました。




堆肥つくり切り返し作業

 11~12月にかけて,堆肥箱の中を切り返し(かきまぜ)することにより,堆肥化が早まります。定期的にエコまちステーションの方に来ていただき,子どもたちの見ている前で堆肥箱を開けて,切り返し作業をしていただきました。堆肥箱を開けるたびに,落ち葉の発酵が進み,黒ずんで湯気が立つほど温度も上昇しています。それを目の当たりに見て子どもたちの期待は大いに高まりました。

環境フェスタへの参加

 地域や行政と連携しての「醍醐西e-na(えーな)プロジェクト」の取組が地域全体に広まり,マスコミ(ラジオ番組)でも紹介されました。そして,1月に実施された地元の「環境フェスタ2011」でも本校の取組を紹介するコーナーまで設けていただき,堆肥つくりの様子や子どもたち一人ひとりの「エコ標語」が大きく取り上げられました。




堆肥化成功・京都市長来校

 冬を越し3月初めには,ほぼ落ち葉が堆肥化して,土のにおいがするようになりました。いよいよ今年度の取組(カブトムシの飼育と野菜作り)が始まります。
 その矢先に,環境問題に熱心に取り組んでおられる,門川大作京都市長が突然学校に来られました。そして,学校・地域・行政が力を合わせた「醍醐西e-na(えーな)プロジェクト」の取組を絶賛していただき,この取組が醍醐地域だけでなく,京都市全域に広まることを期待されていました。
 代表で同席した子どもたちにも直接,励ましのお言葉をいただきました。
 子どもたちからは,この取組の成果として,夏にカブトムシがかえり,野菜が収穫できたら京都市長にプレゼントすることを約束していました。


速報レポート 事前の取組
速報レポート2
速報レポート3
速報レポート4 「長期宿泊・自然体験学習・5泊6日」

■別年度のレポート
2014年度 「自然に親しみ・自然を理解し・自然を大切にし・生きる力を高めよう!」~全校たてわりグループで自然体験活動をしよう~ 実施レポート
2013年度 「自然に親しみ・自然を理解し・自然を大切にし・生きる力を高めよう!」~野外活動クラブ&課外活動の取組~ 実施レポート
2012年度 「自然の中で生きる力を高めよう!長期宿泊・自然体験学習・5泊6日」Part5 実施レポート
2010年度 長期宿泊・自然体験学習 5泊6日in花背 実施レポート
2009年度 長期宿泊・自然体験学習 5泊6日花背山の家 実施レポート

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