NO団体名主な企画内容
33 NPO法人 すいた環境学習協会(大阪府) 「児童たちが校庭にミニ田んぼを作り「二毛作」と「地産地消」を実体験」
吹田市内の小学校、8校の5年生を対象に、校庭にミニ田んぼを作り、年間を通して稲作や玉ねぎの栽培を行い、授業で学ぶ「二毛作」や「地産地消」を実体験する。また、水田に集まる虫や鳥の観察や調べ学習など、学びが拡がる体験活動を実施。

速報レポート1

日  時  6月6日~6月25日
場  所  吹田市内小学校 8校 桃山台小学校 他
参加者  各校5年生 23クラス 約800人
概要

校庭に、約10~15坪のミニ田んぼを児童たちの手作業でつくり、社会科や総合学習などの授業時間に、年間を通して農業体験の学習支援をするもの。活動実施日については、各校毎に授業時間の調整を行ない体験学習をスムーズに実施した。

校庭の田んぼで玉ねぎなんか育つの
玉ねぎは、どの部分を食べているの
田んぼに、ミミズが なぜたくさんいるの
田植えをはじめてした
植えつぎって知っている

活動内容

1.玉ねぎ
(1)玉ねぎの収穫
殆んどの児童は、玉ねぎの収穫作業などは はじめてで、校庭の田んぼで、こんな大きな淡路島産の玉ねぎができるなんて、みんなびっくりの様子でした。
作業は、最初にうねに少し生えていた雑草をとりのぞき、次に、玉ねぎの引き方を説明。児童たちは、大きな玉ねぎを上手にうれしそうに収穫しました。田んぼが広い学校では、天日干しの体験もしました。
(2)玉ねぎは、どの部分を食べている?
玉ねぎというのは、植物のからだのどの部分を食べているのだと思う。
・球根だと思う
・茎だと思う
・葉だと思う
約800人の児童の中で知っている人は一人もいなかった。
聞くと、殆んどの児童の答えは「茎」。毎日食べているが、そんなこと考えたこともない。
正解は「葉」でした。
「正確にはりん葉(貯蔵庫)といって、葉の一部が変化したもので、つぎの年にまた芽をだすための栄養分を貯めておくための貯蔵庫。貯蔵庫だから、栄養分をつくるための光合成はしないので葉緑素がなくて白い。りん葉が6~12枚ぐらい重なって、球になっている。」
児童たちに、取りたての玉ねぎの実物で、葉をむいて説明すると、全員が「納得」。
   帰ってお母さんに聞いてみたけど、殆んどの答は「茎」でしたとのこと。
(3)収穫した玉ねぎの味は
   無農薬で愛情をいっぱいそそいで育てた玉ねぎは、給食や家庭科の調理実習で食べたり、児童たちも2~3個ずつ家に持ち帰ったので、どんな料理をして食べたのか、食べた味などの感想については、次回の速報レポートで報告します。

2.田植え
(1)土のほりおこし と しろかき
玉ねぎ収穫、うねの土をほりおこした。
土の中から「ミミズ」や「ダンゴ虫」がたくさん見つかり、キャァ・キャァ大騒ぎ、児童たちの目が輝き好奇心全開。
「ミミズ」は土壌をよくするんだよ!!
「ミミズ」の役割について、調べ学習をして後日発表してもらうことにした。
しろかきは、たいへんな作業でしたが、児童たちは全身、汗と泥土・水にまみれながら一生懸命に  取り組み田植えの準備をしました。
(2)田植えと枝豆植え
田植えは天候にも恵まれ、8校の学校ですべて無事終わった。
児童たちの殆んどは、田植えの経験がなく、「3~4本の稲の苗をそろえて、泥土の中に2~3cm程
つっこんで植えるんだよ」と、いくら説明しても、泥の中での感覚がなかなかつかめない児童が多かった。はじめうまく植えられなかった児童たちも、何回も繰り返して植えていると、最後は上手に植えられるようになって大喜びでした。やはり「体験」に勝るものはない。!!
田んぼのまわりにあぜをつくり、枝豆も植えました。
(3)植えつぎ
田植えの後に大雨が続いたため、植えた稲の苗が浮いたり、流されたものが一部見受けられたので、植えつぎに各校まわりました。休み時間などに児童たちと一緒に作業をしました。

3.梅とりと椎茸の原木の本伏せ
(1)梅とり
桃山台小学校で、校庭にある梅の木4本より、約130kgの立派な梅が収穫できました。児童たちは、田植えのあと、梅とりをした。梅は家庭科の実習で、梅干しづくりの体験をする。秋には、自分たちで作ったお米で、おにぎりをして食べるのを今から楽しみにしているようです。
(2)椎茸の原木の本伏せ
現在、仮伏せ中の椎茸の原木70本を、田植えをすませた児童たちと一緒に、椎茸小屋に運び本伏せ作業をした。椎茸の収穫は、来秋になりますが、今から日々の観察や水やり、ならべかえなどの世話をする。

4.NHK大阪放送局のテレビ取材 
6月11日、桃山台小学校の田植え・梅の収穫・椎茸の原木の本伏せ作業などの体験学習の様子について、NHK大阪放送局のテレビ取材があり、6月18日に「NEWSテラス−KANSAI−」で放映されました。また、6月14日付の産経新聞、6月22日付の毎日新聞の紙面でも紹介され、すいたテレビでも放映されました。

児童たちの感想

児童たちの「ふりかえりシート」の内容や感想などについては、次回の速報レポートで報告します。

主催者の感想

(1)児童たちは、生きもの・土・水・育てることが大好き。
  特に、泥土の中で生きものを見つけると、目が輝き、好奇心全開。
(2)児童たちの言動は、私たちの子ども時代と何ら変わっていないと思う。身近に、自然とふれあえる「場」がないだけ。
(3)学校の中で、小さくてもよい、生きものとふれあえ 自然体験ができる「場」を、少しでも多く作っていきたいとの強い思いから、日々、学習支援活動に取り組んでいます。


5年生の児童が手作業で作ったミニ田んぼ

大きくなった淡路島産の玉ねぎ。校庭の田んぼで 玉ねぎなんて

玉ねぎの収穫。8校で約3,500個


玉ねぎの天日干し。くさらなくて長もちする

玉ねぎは どの部分を食べているの?

「葉」でした、実物で体験して納得


土のほりおこし、たいへんな作業

ミミズ、ダンゴ虫 びっくり。ミミズの役割って知ってる?

水張り、しろかき


泥あそび大好き

田植え むつかしい 苗が浮いてきた

田植え うまく植えられた 大満足!!


あぜに枝豆を植えた

桃山台小学校の梅とり

梅130kg収穫。秋には作ったお米で、おにぎりをして食べる


桃山台小学校の椎茸の原木70本の本伏せ。来秋の収穫が楽しみ



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