NO | 団体名 | 主な企画内容
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NPO法人 すいた環境学習協会(大阪府) |
「児童たちが校庭にミニ田んぼを作り「二毛作」と「地産地消」を実体験」 吹田市内の小学校、8校の5年生を対象に、校庭にミニ田んぼを作り、年間を通して稲作や玉ねぎの栽培を行い、授業で学ぶ「二毛作」や「地産地消」を実体験する。また、水田に集まる虫や鳥の観察や調べ学習など、学びが拡がる体験活動を実施。 |
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速報レポート2
日 時 7月1日~7月17日
場 所 吹田市内小学校 8校 桃山台小学校 他
参加者 各校5年生 23クラス 約800人
稲も枝豆もすくすく育ってきた
田んぼの中の生きものさがし
梅干し作りを家庭科の実習で体験
全児童が書いた「ふりかえりシート」の中から、一部を紹介
・玉ねぎの収穫とうねのほりおこし
・しろかき
・田植え
・児童たちが家で作った玉ねぎ料理
・児童たちが給食で食べた玉ねぎ料理
・「玉ねぎ新聞」の発行
活動内容
1.稲も枝豆もすくすく育ってきた
(1)たびたび降った大雨にもまけず、稲の分げつもすすみ、10~15本の株になってきた。
分げつって、どんなこと・・・・?
稲刈りまでに、調べ学習で理解しよう。
分げつがすすんできた稲
大きくなってきた枝豆 カラスにも食べられた
校庭の里山 ビオトープとならんだ田んぼ
(2)田んぼの中の生きものさがし
田んぼの水は水道水を使っているため、生きものが、なかなかみつからない。育ってきた稲の葉っぱなどには、小さいカマキリやバッタ・トンボ・アマガエル・チョウチョなどの生きものが見つかった。児童たちにとって、はじめてみる生きものの実物を見て大さわぎ、目が輝き、好奇心満開。どんな生きものが集まってくるか、今後が楽しみです。
2.梅干し作りを家庭科の実習で体験
(1)ねらい
1. 桃山台小学校には、いろいろな果樹などがあって食べることができることを知る。
2. 食品添加物を使わないで、保存食ができることを知る。
3. 店で買う物だと思っていた加工食品を、作ることができることを知る。
4. 昔から食べてきた食品を手作りすることで、日本の食文化を知る。
5. 秋には、自分たちで作ったお米で、梅干し入りのおにぎりを食べるのが最大の楽しみ。
(2)6月の田植えのあと、児童たちが収穫した梅、約130kgの中からキズのないものを選別して、40kgを梅干し作りにまわし、残りの梅は、PTAや地域の人たちが梅酒作りに活用した。
(3)梅干し作りが初めてという児童がほとんどで、真剣な表情で先生の手順説明を聞き、梅干し作りに取り組んだ。
(4)梅干し作りの工程
1. カビ予防のため清潔な手で行う。
2. 梅をよく洗って、ヘタをとる。
3. たっぷりの水に、30分から1時間つけてアクを抜く。
4. ざるに上げて梅を自然乾燥させる。
5. しょうちゅうにくぐらせる。
6. 清潔なプラスチック製の容器4個を準備。
7. 容器に梅をならべ、塩をまんべんなくふる、容器の半分位まで梅と塩を交互に入れる。 8. 使用する塩は、梅の重さの15~20%、今回は7kg。
9. 中ぶたをして重石をのせる。重石はペットボトルを代用。
10. 直射日光の当らない涼しい場所で保存。
11. カビが生えないように、2~3日に1回、容器をゆする。
12. 梅酢が中ぶたの上まであがってくる。
13. 学校で作った赤じそと茨木市の見山で買った赤じそを、ていねいに洗い、塩でしっかりもみ、 アクを取る。
14. 梅酢で、発色したしそを、梅干しの中に入れる。もんだしそが紫色からピンクにかわると、児童たちから「おお~」と驚きの声があがった。
15. 気がつけば、教室中にしその香りがただよい児童たちの顔は、幸せいっぱい、笑顔いっぱい。
選別した梅をていねいに洗っています
洗った梅の水分をとり焼酎につけてから塩づけしました
梅酢で発色したしそを梅干しの中に入れました
(5)今後の工程は、次回の速報レポートで報告します。
児童たちが書いた「ふりかえりシート」の中から一部を紹介
(1)玉ねぎの収穫とうねのほりおこし
1. 土に雑草がたくさんはえていたので、ぼくは、土が栄養満点で、たまねぎなどの栽培に適しているのかなぁーと思いました。でも、栄養が雑草にとられ、玉ねぎにいかないことも知りました。
2. 玉ねぎのしゅうかくするのは初めてですが、教えてもらったとおり、やさしく引っぱると、大きくてきれいにぬけてよかったです。500個ぐらいもとれたのに、びっくりしました。
玉ねぎの問題で、いつも食べている所はどこ?、と聞かれても一つも分からなかった。「葉」を食べていると教えてくれて、とてもいい勉強になりました。家に帰って、お母さんに問題をやったけれど、まちがえていました。とても大きな玉ねぎが、しゅうかくできてびっくりしました。楽しかったです。
3. 帰って、お母さんに聞いてみたら「くき」と答えました。食べているところは、えい養をためているところなので、オイシイところをたべているんだなぁーと思いました。
4. 家に帰って、お母さんに、玉ねぎのどこを食べているのでしょうか?、ときいてみたら、お母さんは、葉っぱたべているんやろと、いったのでびっくりしました。理由は分からなかったけど、お母さんは、食べ物の事は何でも知っているからだと思います。
5. 玉ねぎは、スーパーで売っているような形、葉の部分はとってから、しゅうかくするのだと思っていました。でも、葉の部分もいっしょにしゅうかくしたのでおどろきました。
6. 私は、野菜がきらいで、特に、玉ねぎがきらいだったけれど、自分たちが作った玉ねぎなら安心して食べられるので、おいしく早くたべたいです。
7. 前の6年生が育てた、「玉ねぎ」よりも、すくすくと大きく育ってビックリしました。玉ねぎを育てるのには、愛情が必要などのことを、たーくさん教えてくれました。家にあった玉ねぎとくらべてみたら、なんと買ったやつよりも、作った玉ねぎのほうが大きかったので、びっくりしました。いつも農作物などのことを教えてもらいありがとうございます。
8. くわをあつかうのは、むずかしかったです。少し大変でした。ほりおこすとき、下のほうの土はかたかったので、むずかしかったです。
9. 土ほりは、ボランティアの人に、ほめられてものすごくうれしかったです。短時間だったけど、おもしろかったです。土ほりは、けっこう大変でした。また、やってみたいです。
10. 土ほりするときの、オノみたいな道具が重くて、いんしょうにいちばん残りました。土をならすのは、いがいと大変でした。これを、何時間もやる人は、すごいなぁーと思いました。土を、 ぜんぶならしてから、水を入れました。いよいよ、しろかきのじゅんびです。
(2)しろかき
1. しろかきは、すごくよごれたけど、がんばってやわらかいどろ土にしました。でも、しんどかった。
2. 私は、しろかきをするのが苦手だったけど、こつを覚えたので、しろかきをするのが楽しくなりました。良い経験が出来ました。
3. しろかきの時の水は、意外とつめたくて、びっくりした。土をほり返すと「ゴボッ」と音がなった。空気が入ってるんだと思った。たくさん音をききました。
4. 一番印象に残ったのは、何といっても「どろ」です。服がよごれるのはあまりすきじゃなかったから、いやだな~と思いましたが、やってみると「楽しい」に変わりました。やってよかったです。いい経験ができました。
5. 「しろかき」は、服や足がドロだらけになったけど、足のうらのマッサージのように気持ちよかったです。でも、土が重くて、土をまぜるのが大変だったけど、すごく楽しかった。
6. しろかきは、とても楽しかったです。理由は、とても気持ちよかったし、少しむずかしかったけど、とても楽しかったからです。でも、土をひっくり返すのはむずかしかったです。次は、うちのおばあちゃんもやっているので、今日のけいけんをいかして手伝いたいです。
(3)田植え
1. イネを立てて植えるのが難しかったけど、土をよせてななめになっているのをなおすのはかん単でした。しろかきと共通していることは、楽しかったことです。家にも、田んぼがあれば、いいなぁと思いました。
2. ロープを使って、きれいにならべて植えることを初めてしりました。イネがたおれないように植えるのがむずかしかった。でも、うまくいったら、達成感を感じ、とても楽しかった。
3. 田植えは初めてだったので、とても心配でした。でも、植えてみると、ボランティアの方に、 「上手だね」と言われたので、とてもうれしかったです。
4. 田植えは、手で「グイッ」と入れる所が楽しかったです。これからどのように成長していくのかが楽しみです。これからも米作りをがんばっていきたいです。
5. 田植えは、意外とむずかしかったです。昔の人は、手作業でやっていたから、大変だなと思いました。10月に、収かくして食べるのが、すごく楽しみです。苗を植えるのが、思ったよりむずかしかったです。でも楽しかったです。
6. 植えたなえが、大きくなっていねになるのが楽しみです。育つまで虫などがいたら観察したいです。
7. 今日の田植えは、とても楽しかったです。
わたしには、中2・(14歳)の兄がいて、昨日、兄に「しろかきしたよ!!」、と言ったら、 「その田んぼ、オレらが作ったんだよ」と 言っていました。もしかして、おじさんたちが、 その時も教えてくれたのかと、いっしゅん思いました。いろいろと教えてくれて、ありがとう ございます。おいしいお米ができることを祈っています。
8. 田植えは、こしをまげてたいへんだった。でも、ずーとくろうして、つくりあげる米は、自分が、たんせいこめて作り上げたという、やりがいがあると思います。だから、ぼくはこれから、スポーツだけでなく、植物をそだててみたいなぁーと思いました。
9. 田植えをして思ったことは、農家の人達は苦労をしてお米や、作物を作っているんだなぁーと思いました。イネは、これからも病気にかからず元気に育ってほしいと思いました。
10. お米作りをやっている、農家の人たちの苦労や、努力があって、今ぼくたちは、おいしいお米を毎日たべていることがわかって、お米をつくっている人にかんしゃしなければならないことがわかった。これからも、この農業体験を通して、食べものの大切さを学んでいきたい。
11. 児童たちが、お米について、調べ学習した一例です。
・平成13年産 水とうの都道府県別の上位3さんちのしゅうかく量は
1位 新がた県 65万トン
2位 北海道 64万トン
3位 秋田県 53万トン
・日本で生産されているお米の品種は
1位 コシヒカリ 3,187,000トン
2位 ひとめぼれ 851,700トン
3位 ヒノヒカリ 829,500トン
4位 あきたこまち 721,300トン
5位 きらら397 362,000トン
※ 吹田市内の小学校で植えている、稲の品種は、ヒノヒカリです。
・稲につく、おそろしい害虫のランキング1位は
カメムシ類でした。
カメムシは、米のしるをすうそうです、すわれた米は、汚くなるそうです。
カメムシのだえきが入り、そこにカビがはえ黒くみえる。
昔の人たちは、どうやって稲を害虫から守っていたのか
病気のきんや、害虫の卵を田んぼにいれないこと
病がい虫が発せいする環境にしない
(4)児童たちが家で作った玉ねぎ料理
1. カレーを作りました。自分たちで作った玉ねぎは、とってもおいしかったです。家族のみんな
も「あまい」って言ってくれてうれしかったです。やっぱり、むのう薬で育てた玉ねぎは一番おいしい。
2. 地産地消という言葉を教えてもらった。玉ねぎを使って、かきあげやハヤシライスにして食べた。味がしみていて、とてもあまくおいしかった。
3. ぼくの家では、サーモンのカルパッチョをつくってもらいました。サーモンと玉ねぎがあっていて、おいしかった。
4. 玉ねぎをふかしたのを、かたくり粉を加えてトロトロにして、オニオンスープにして食べた。すごく甘かった。
5. 私の家では、「肉じゃが」にして食べました。母も、とってもあまくおいしいといっていました。とってもおいしかったです。
6. お母さんは、すこし「なにを、つくろうかな?」といっていたので、まよっているんだな~と思いました。そして、できたのが「玉ねぎのトマトスープ」でした。とてもおいしかった。
7. 一番うれしかったのは、収かくした玉ねぎが、家族が美味しいといってくれたので、よかったです。キライだった玉ねぎが食べられるようになりました。
中玉で作ってくれたメニュー
みそ汁、牛肉玉ねぎMIX,キーマカレー
8. 大きさが、バラバラだったけど、お母さんが、カレーにいれました。カレーに入れたら、あまり味が分からなかったけど、お母さんとお父さんは、おいしいといってくれました。あと 1つ残っているので、食べるのがたのしみです。
9. 家に帰って、しゅうかくした玉ねぎを、自分で、カレーにして食べたとき、お店で買って食べたものよりも、甘味があって、とてもおいしかったです。家の人も、おいしいと言って食べてくれたので、とてもうれしかったです。
10. 家で作った主な料理のメニューは
オニオンスープ、カレー、オムライス、カルパッチョ、ジャーマンポテト、オムレツ、肉じゃが、みそ汁、玉ねぎの肉いため、オニオンスライス、玉ねぎの月見むし、やき玉ねぎ、ハンバーグ、天ぷら、など、他にも、たくさんつくったようです。
(5)児童たちが給食で食べた玉ねぎ料理
1. 児童たちが収穫して乾燥させていた玉ねぎを、高野台小学校 他2校の学校で、給食の食材として使用した。
2. 給食日には、全校児童に学校のミニ田んぼでとれた玉ねぎであることを説明、地産地消の大切さや、栄養満点の玉ねぎの薬効成分などについて校内放送で説明した。
3. 調理員に協力してもらって、給食でだした玉ねぎ料理のメニューは、次のとおりです。
・肉じゃが ・ポークビーンズ ・カレー ・インゲン豆のシチュー
給食 きょうの食材から
乾燥させるとくさらないで長もちするし、より甘くなるよ
乾燥中の玉ねぎ 2学期に給食で食べる予定
「玉ねぎ新聞」の発行
桃山台小学校では、家で作った玉ねぎ料理のメニューとレシピを新聞にまとめ、児童たち一人一人が発行した。
−男子児童の新聞の一部を紹介します−
(1)作り方(絵と字で説明しよう)
ハンバーグ
1. 玉ねぎをみじん切りにする
2. みじん切りにした玉ねぎをきつね色になるまでいためる
3. ひき肉にパン粉、たまご、塩、こしょうを、いためた玉ねぎに、さめてから入れてよくこねる
4. 形を整えて両面をやく
(2)工夫したところ・おすすめポイント
玉ねぎをいためるときは、じっくり弱火で、こがさないようにきつね色になるまでいためる
(3)食べた感想(味、うまくいったところ、うまくいかなかったところ、次回に向けて)
いつもどおりおいしかったです。お肉をこねるとき、ねちょねちょしてきもちがわるかったけど、楽しかった。まるめて整えるのが、けっこうむずかしかった。
(4)おうちの人の感想(作っている様子、料理の味、その他どんなことでもかまいません)
玉ねぎをきざむ時、涙が出てきたけど、がんばって小さく小さくきざんでました。いためる時も、根気よくやってくれましたよ!!。あぶなっかしかったけど、楽しかったね!!全部、自分で作れる日が来るのが、楽しみです。
(5)料理つくってみて(感想)
いっぱいちらかしたけど、キレイにできたし、すごくたのしかったです。また、つくってみたいです。
児童たちが発行した「玉ねぎ新聞」の一部
5.毎日放送のテレビ取材
7月17日、桃山台小学校の田んぼ作りなど、児童たちの体験学習の様子について、テレビ取材がありました。7月23日に、「ちちんぷいぷい」の番組内で放映されました。
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