NO団体名主な企画内容
13 柏の葉サイエンスエデュケーションラボ(千葉県) 「理科の修学旅行 〜アクティブラーニングで海と山と川と教室をつなぐ〜」
身近な海・川・山をフィールドに、理科学習の原体験である自然体験や、自然環境について理解を深める。また独自の開発した生徒の主体的な学習を促すプログラムを活用して、仲間と深く考えながら課題を解決する力を養う企画。

速報レポート4 ~海が教えてくれること~ 3日目

実施日時:2016年7月18日(祝・月)
実施場所:千葉県鴨川市太海(宿泊場所:千葉県立鴨川青年の家)
参加人数:小学3年生~6年生 46名、指導員11名
位置づけ

 「理科の修学旅行」は自然体験活動を通じて、身の回りの自然の中に潜む不思議な現象に触れ、身近な理科・科学に親しむ合宿型の理科教室です。過去4回実施してきましたが、今年度は「第一弾:海が教えてくれること(7月)」で海の自然に、「第二弾:山が教えてくれること(10月)」で山の自然に触れる二部構成で行います。海、山、そして両者を結ぶ川の、幅広い自然現象に触れ合い、これらのつながりを学べるプログラムです。本稿では、海の日にちなみ、千葉県は鴨川の海岸で実施した第一弾「海が教えてくれること」で3日目の様子をご報告します。

概要紹介

3日目(7月18日・海の日)
6:30 起床、朝食
9:00 理科学習(磯の生物観察)
11:00 自由時間
12:00 昼食
14:30 退所、出発
18:00 柏の葉到着、振り返り学習会
19:00 解散

【理科学習③-2:磯の生物観察】
 前日に引き続き、最終日となったこの日も、磯の生物観察を行いました。まだ見つけていない新たな生き物を探そう!! と挑んだこの日は、子ども達も目が慣れてきたのか熟達してきたのか、次々と大物を発見!! 小型のイカやウニだけでなく、大型のカニやタコなども発見しました。


集中力をいかんなく発揮してひたすら前日未発見の生物を探し続ける姿も見られました。

図鑑を持ち出して、岩から剥がせないイソギンチャクの種類をその場で調べる猛者も。


大きなタコやカニが見つかると、一人占めするのではなく、共用のバットに入れて皆にも見せてあげていました。

おかげで全員がその姿を生で観察することができました。

【自由研究】
 子どもたちはスタッフの用意したプログラム以外の時間にも、各々の興味に基づき自由な発想で自由研究を行っていました。自分たちで計画した実験・観察プランを遂行するため、1時間ごとに何度も海岸に通うやる気いっぱいの子も現れました。「昼と夜で磯にいる生物は違うのか?」「1時間ごとに海の様子はどのように変化するのか」など、子どもたちの興味は様々。往復30分かかる道のりを何度も連れまわされ、スタッフ陣はバテ気味でしたが本人たちは元気いっぱいでした。果たしてどんな自由研究が出来上がってくるのか。9月に行われる自由研究コンテストがとても楽しみです。

【自由時間~海水浴~】
全日程の最後は、3日間で唯一海に入れる自由時間。泳いだり、水中の写真を撮ったり、スタッフを海に引きずり込んで遊んだり…思い思いに楽しんでいました。海から離れた地に暮らす参加者の子どもたちにとって、海での遊びは貴重な体験!良い思い出になったようです。子どもたちのキラキラした笑顔がとても印象的でした。








【振り返り学習会】
 鴨川から帰った後、学習内容の定着を図るため、解散前に3日間の学びを振り返る時間を設けました。子どもたちの声を聞いていると、スタッフが予想していた以上に、プログラムを通じて学んだ内容がしっかりと記憶に残り、またポイントをよく理解できているようでした。「自由研究でこんなことがしたい。」「旅行中に見つけたこれをもっと深く調べてみたい」と出発前よりも海の科学に対する興味が高まった様子です。あっという間の3日間ではありましたが、子どもたちの成長をしっかりと感じることができました。保護者の方々からも「子供がひとまわり大きくなって帰ってきて、成長を感じられた」と子ども達の変化が聞かれました。



おわりに

 天候にも恵まれ、心配していた怪我や熱中症もなく、無事に3日間を終えることができました。子どもたちからは「楽しかった!」「次の理科の修学旅行も参加したい!」という声を聞くことができ、ほっと一安心。帰宅後にも、鴨川で見たこと、体験した内容をたくさん語ってくれたようで、保護者の方々からも家庭での様子を知らせる多くのお知らせをいただきました。夏休み直前に、子ども達の記憶に残る体験が提供できました。今回、鴨川の学んだことをもとに、子どもたちは自由研究に取り組み、まとめた結果を9月の自由研究コンテストで発表してもらう予定です。この3日間でどんなことを感じ、どんなことを学び、そこから何を考えたのか。また1つ成長した子どもたちに再開できる日が今から楽しみです。