NO団体名主な企画内容
13 公益財団法人観音崎自然博物館ジュニア生物調査隊(神奈川県) 「観音崎自然博物館 ジュニア生物調査隊」
「調査」、「資料の保管」、「絶滅危惧種」、「外来種」、「交流」、「発表」、「保全」という水生生物に関するキーワードを通して、生物や環境保全に関する知識、技術、経験を高め、継続的にスキルアップしていく企画。

速報レポート6 ジュニア生物調査隊中学部 強化合宿 その2 in 神津島

実施日:2021年8月22日~25日
開催地:神津島
参加者:中学生5名、小学生2名、ボランティアスタッフ2名、職員1名 合計10名
内 容

 中学生を中心にした強化合宿の第二弾は東京都にある離島「神津島」で行った。今回は学芸員が行っている水辺の昆虫相の調査の手伝いも兼ねており、神津島役場に採集許可をいただいておこなった。
 22日の23:00に船で出発し船内で宿泊し、翌日23日の8:00に神津島に到着した。初日は到着早々島内南部の水辺や林道を自転車で回り、水生昆虫とトンボを中心とした水辺付近の昆虫調査をおこなった。止水性のトンボ類を多く確認することができた。
 24日はタクシーで島内北部の山奥に移動し、そこから約10 kmの林道を徒歩で進みながら調査をおこなった。固有個体群のトンボ類や島内初記録のゲンゴロウ類等を確認することができた。また、固有亜種のミヤケノコギリクワガタが多数集まる樹木種を偶然発見し、これまでにない知見を得ることができた。
 翌日25日は、朝1時間ほど調査をおこない、その後11:00の船で帰宅した。
 今回は中学生の合宿の第二弾ということで、博物館および学芸員による調査も兼ねていたため、ただの「昆虫採集」ではなく、しっかり目的の種を採集し、きちんと採集地点や標本を記録する必要があり、子どもたちはこれまでの練習が本番となったかたちであった。子どもたちは思った以上に成長しており、学芸員が予想していなかった種や種の生態を発見することもあり戦力として活躍してくれた。
 なお、前回の新潟合宿以上に過酷な環境での調査となったが、誰一人音を上げる子はおらず、経験やスキルのみならず、心身共に強くなってきた。彼らが採集した種については、今後論文で発表する際に採集者名を記載する予定である。また、観音崎自然博物館内での展示発表も考えている。


到着早々、自転車で島内南部に向かう

大きなアオダイショウを捕獲した

島内北部の林道をひたすら歩く


固有亜種ミヤケノコギリクワガタ

今回の目的の一つである固有個体群である小型のオニヤンマをしっかり捕獲した



9:00から18:00まで10kmの林道を歩き抜いた子どもたち




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