NO団体名主な企画内容
46 一般社団法人 広島県山岳連盟(広島県) 「わんぱく登山部」
登山活動の普及を通して、長期的な社会貢献を目指す活動。その一環として「こども山遊びクラブ」を開催。山登りや沢登りで、子どもたちに「楽しい」「好き」といった気持ちの原体験を提供する。同時に登山の活性化や「山行中の屎尿の持ち帰り」などを実践し、社会に提言する。

わんぱく登山部 6月活動速報レポート2 雨の森を楽しもう!

日程    : 6月14日(日) 晴れ
場所    : 広島県庄原市 吾妻山 (標高1238m)
活動部員数 : 部員22名(男子15名 女子7名)※小学校3~6年生
        スタッフ5名 ゲスト1名
ねらい

雨の季節を感じる・体験する。
雨の面白さを知る
(晴れの場合は山登りの“達成感”)

5月16日(土)タイムスケジュール
7:30 横川集合・出発
9:00 PA休憩(ちょこっと遊び)
10:00 登山口到着・準備
10:20 登山開始
11:10 頂上
12:00 大膳原(昼食)
13:40 下山開始
15:00 登山口到着
15:30 現地出発
16:30 PA休憩(またまた遊び)
17:30 横川着





運営ポイント

こどものあそびが発展するような関わり。十分時間を設けて。
まだ2回目のため新規のこどもは特に注意して見守り、まずは大人との信頼関係が築けるように関わる。
沢や水場があり、植生が豊かで分け入っていくような雰囲気の山を選択。
頂上で高さが感じられる山。

安全管理ポイント

今年から「おしっこタイム」をとる。強制的にトイレの時間を確保。

実施の概要

6月はわんぱく登山部3回目の活動。
5月で大きくて深い山に分け入り、頂上からの景色を眺めることで達成感も味わいたい、と思っていたものの、予想外の激しい雨と寒さでサバイバルな登山に。今回は、山は小さいが眺望の良い山を選んだ。雨の場合は森に入れる近くの別の山を用意。
当日は暑いほどの晴れ。標高差200m程度のため、山頂まではあっというまに終わってしまったが、向こうへ下りての「大膳原」でゆっくり遊びの時間をとるなどでき、こどものペースでしっかり遊びこんだ時間になった。





こども達の様子

1班からの合流が多くて大所帯の山遊びに。大膳原で自然三々五々にわかれて、いたるところでそれぞれの遊びが広がった。大きな木にからまった蔦やひもから発想を得て、それから板きれをみつけてきてブランコを作ったり、原っぱへ行って鬼ごっこをしたり、わさびがないかと探して実際に見つけてきたり。生き生きと遊びが生まれていく様子が素晴らしかった。
2年目のこども達がのびのびとし始めている。これまで1年間、何かと固かったこどもがリーダーシップをとるようになってきた。

運営について

個人のこどもにとってもグループにとっても、とても良い機会がいたるところにあった。しかし、「あのこどもとその周りがブレイクするぞ!」と見ていて心躍る瞬間があったにも関わらず、大人の「してはいけない」関わりがあって、花開く途中でしおれてしまった。つまり、こどもの発想をかなえたいと思うあまりに、「すでに完成された道具」を渡してしまったり、必要以上に先にまわって手助けをしてしまい「工夫の余地や創造の領域」をつぶしてしまったのだ。
要因は人それぞれだが二つ。
ひとつは、大人がこどもの遊びに入りすぎ、こどもの「したい」と思うことを自分がとってしまったこと。(スタッフになりきれていない)
もうひとつは、こどもに良いものを与えたいという思いから、大人の考えを押し付けてしまったこと。
(もっとこうすれば安全で立派なブランコになる!という余計なお世話)
こどもの遊びとはどういうものか、大人は何がサポートできて、何に手を出してはいけないのか、ということをスタッフになる大人には理解しておいてもらわなければならない。安全で立派なブランコなど、あの時の彼らには重要な事柄ではなかった。発想し、工夫をし、創造をしていく過程と時間こそ重要であり、彼らの「好きと楽しい」だった。そのブランコ作りを通して、同時にグループも創造されつつあった。そして、その中心にいたこども自身の自己効力感や自尊心、自己肯定感が育まれる良い機会だった。
こんなに悔しく思う事は初めてだったが、これを通して大人も大事なことを学ぶ機会を得た。

プログラムの設定について

こども達がそれぞれに関わる時間をゆっくり設けられたのは良かった。山登りの達成感は今一つ。やはり小さすぎる。(山、という感じはナシ)

総合評価

こども達にとって、ゆったりとした中でとても楽しい時間を過ごせたことと思う。それぞれに自分を発揮する機会も得た。良い1日になった。
一方で、大人の、スタッフとしての関わりについての問題が明るみになった。明るみになったというか、今までずっと内在し、存在を許容してきたものが、勢いを得て「行動」になり、ストップをかける隙を与えずこどもの時間に影響を及ぼしてしまった、という感じが正直なところ。
大人はそれぞれのパーソナリティを発揮してわんぱく登山部に関わってもらうというのが基本的なスタンスではあるけれど、決定的にこどもの遊びを邪魔することはやっぱりいけない。(特に、大人が楽しみすぎて?こどもの遊びをとっちゃう、という事態とか!)
「こどもの遊び」や「大人の余計なおせっかい」など、少しその辺りは一応みんなですりあわせておかなくてはいけないなあ、と思う。そういう事はなかなか伝わりにくかったり理解しにくかったりするものなのだけど、良い伝え方や運営方法を考えて行きたい。







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