NO団体名主な企画内容
46 一般社団法人 広島県山岳連盟(広島県) 「わんぱく登山部」
登山活動の普及を通して、長期的な社会貢献を目指す活動。その一環として「こども山遊びクラブ」を開催。山登りや沢登りで、子どもたちに「楽しい」「好き」といった気持ちの原体験を提供する。同時に登山の活性化や「山行中の屎尿の持ち帰り」などを実践し、社会に提言する。

わんぱく登山部 8月(1)速報レポート

日程    : 8月17日〜19日(月火水) 晴れ ※2班の活動
場所    : 鳥取県 大山 (標高1709m)
活動部員数 : 部員13名(男子8名 女子5名)※小学校3〜6年生
スタッフ  : 5人

8月17日(月)移動日

時間内容
8:00横川集合・出発
12:00下山キャンプ場着(大山)昼食
13:00テント設営・生活の準備
まったりタイム?
※周辺の探索や虫捕りetc…
15:00大山神神社まで散歩
18:00夕食
※芝生の広場で暗闇オニゴ
20:30就寝

8月18日(火) 大山登山

時間内容
6:00朝食
7:30出発
10:20大山頂上・昼食
11:10下山開始
13:30キャンプ場着・温泉へ移動・入浴
16:00皆生温泉出発・移動
18:00夕食 ※暗闇オニゴ(おにごっこ)
20:30就寝

8月19日(水)予備日(ちょこっと沢遊び・撤収)

時間内容
7:00朝食
8:00テント撤収・帰りの準備
9:30キャンプ場出発・甲川(きのえがわ)
10:00甲川(きのえがわ)で沢遊び
11:20沢終了・移動
12:00昼食・撤収
13:00キャンプ場出発
17:30横川駅着




運営ポイント

 中国地方最高峰の大山
 活動要項で少し動機づけ。
 予備日の設定
 行動食は各自管理 (おやつというより、積極的な行動食として)
 ペース配分などは大人がリード(先頭は大人)

安全管理ポイント

 こどもは水を各自1リットル以上
 予備の水や昼食時のスープの水、昼食用のパンやスープは大人が荷揚げ
 ポカリスエット粉末
 ペース配分を大人が管理
 食事・栄養管理
 睡眠時間の確保と管理(昼間しっかり遊んでもらう)

実施の概要

 大きなチャレンジを含めた3日間の夏合宿。今年のチャレンジは中国地方最高峰の大山を登ろう、というもの。予備日は、近くの甲川(きのえがわ)で少しだが沢遊びも。





こども達の様子

 全体で見ると、どちらかというと不活発さが雰囲気を支配してしまいがち。遊びはじめるが、面白い方向に発展していかない。特に男子は女子に対して攻撃したり、対立したり、という日常のパターンが持ち込まれている。新規のこども達や低学年もそれに引きずられる。また、個人、もしくは小グループが虫捕りなどに集中する姿は良く見られる。
 受験勉強のために継続の小学校6年生があいついで欠席したことはグループに影響した。経験のある高学年の力強いリードが欠け、更に組み合わせや相性がそうなのか、他人に対する興味、やさしさや思いやりといった影は薄い。
 大山登山はみな頂上に登りたいという気持ちをもって、元気によく登っていた。ここでも、グループのメンバーに対する好奇心にはまだ乏しく、互いの認識度は低い。グループの温度は若干低め。だが、全く何もなかったかというと、もちろんそうではない。個人のレベルではなかなか熱い。
 これまでの活動では登りでしんどくなると、「もう登山部やめるってお父さんにいう〜」と弱音をはいていた子どもが、大山では一言も弱音を吐かずに一生懸命ついて登り、下りはバランス良く見事な足さばきで、誰よりも強い山登りを見せた。(ほめられてとても嬉しそうな様子に)
「楽しい」という気持ちは、個人のレベルでは随所に見られた。

運営について

 運営というほどではないけれど、この時期の蚊に注意!!下山キャンプ場は森の中で、8月中旬は蚊がものすごく多い。たくさんかまれるのはかなりストレス…。蚊取り線香系必須でした。

プログラムの設定について

 大チャレンジ、というより「登ってみよう!」というすっきり好奇心を満たす、という設定。大山はわかりやすくて良かった。気温が高く登りにくかったが、頂上の展望は良く、達成感も感じやすかった。
 グループの成長というところでは人数の関係で設定に弱さが出た。欠席や日程の変更が多く、結果13人というこどもの数になった。メンバーの組み合わせもあるが、13人ではグループ内の動きが出にくくパーソナリティの豊かさにも欠けがち。組み合わせがうまくいかなければ、新規のこどもには少し息がつまる感じではないか。
 

総合評価  グループの力という目線でみると、そこはあまり目に見えて上がりはしなかった。が、個人のレベルで見ると、「山って楽しい!」という気持ちや意欲は上がってきている。
 このグループの特徴としては、全体的に不活発な雰囲気が支配しがち。集団でたのしく遊ぶというビジョンに乏しいのか、また影響力のある者のもつ、攻撃・対立パターンが持ち込まれやすい。「集団での楽しい遊び」を体験している者がいても、数の力で負け、受け入れられる基盤がない。低学年にはまだリードできるだけの強さがない。
 大人がリードしたり、手本を見せるなどして丁寧にサポートしていく必要がありそう。こども一人ひとりが集団の中で安心して自分を発揮できるよう、どのようにサポートできるか模索していきたい。
 また、「他人を攻撃したり対立したりすることで盛り上がることは、本当の楽しさではないし良いものを生まない」ということや、「思いやりや優しさで他人と接すること」など、人としてどうふるまうべきか、大人がその都度こども達に丁寧に伝えていく必要があると感じた。たった1か月に1回の定例会ではあるが、そのように接していくことはこども達にとっても有益であるに違いない。
 個人の力は上がってきた。今回の成果。今後、彼らがどのように自分を発揮してくるか。丁寧に接し、彼らがそれをグループまで発展させていけるようサポートできたら嬉しい。








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