NO団体名主な企画内容
43 明石 のはら くらぶ(兵庫県) 「~現代にトムソーヤを甦らせるプロジェクト~「未来のリーダー集まれ!放課後の自然たんけん隊」」
放課後の学校で出前自然教室を開催し、自然の中で遊ぶきっかけを作り、子どもたちの中にある冒険心を甦らせる企画。活動を通じて未来のリーダー、ゆくゆくは地域のキーパーソンとなる人材の育成を図る。

活動レポート(7)

日 時:2012年8月21日(火)9時~10時
場 所:明石市立鳥羽小学校 家庭科室・中庭 
参加者:明石市立鳥羽小学校3~5年生の児童14名(3年生4名・4年生8名・5年生2名)
指導者:明石 のはら くらぶ スタッフ3名・森林インストラクター 田中義則氏
連携先:明石市立鳥羽小学校
協力者:鳥羽まちづくり協議会(地縁組織)3名・PTA3名・教員3名・学校警備員1名 合計28名
今日のテーマ

『夏休みスペシャル企画・草笛名人にチャレンジしよう!』第4回目
◎草笛名人・田中義則さんによる草笛コンサート(「ポニョ」「トトロ」「赤とんぼ」など)
◎草笛名人にチャレンジしよう!
◎今日の草花あそびーアカメガシワのスタンプー
◎ジュニアリーダーによるジュニアリーダーのためのワークショック
『こんな校庭になったらいいなぁ~  -みんなの意見を出しあおう!-』

 明石市立鳥羽小学校での第4回目は夏休みということもあり、子どもたちからのリクエストで「草笛」にチャレンジしました。みんなのために、兵庫県の西・たつの市から草笛名人・田中義則さんがきてくれました。まずは、草笛コンサート、たった一枚の葉っぱでステキなメロディーが奏でられます。子どもたちも音がでるだけではなく、なんとか音階を出したいと意欲満々で、草笛名人の息の入れ方や葉っぱの押さえ方など、注意深く観察していました。コンサートの後、名人から草の選び方や持ち方、息の入れ方など丁寧に一人ずつ教えてもらいました、真剣なのは、子どもだけではありません。まち協のおじさんもPTAのお母さんも、先生も、のはら くらぶスタッフもみ~んな一緒に「ピーピー」「ブゥ~」なんとかメロディーを奏でたいと必死でした。なかなか難しいのですが、さすが子どもたち、何人かは少し音階が出る子もいました。きれいな音が出たときの輝くような笑顔が校庭に広がりました。
 草笛の後は、中庭のアカメガシワの新芽でスタンプ遊びをました。アカメガシワの新芽はその名の通り赤い毛が生えていて、ガムテープにぺたんとつけると、赤い葉っぱのスタンプが出来上がり。
 耐震工事中で校庭もほとんど木がなくなり動ける場所は限られていましたが、そんな小さな校庭の中でもこの季節しか楽しめない草遊びを体験することができるということがわかりました。
 部屋に戻ってからは、木がほとんどなくなってしまった校庭だけど、『未来の鳥羽小学校の校庭・・・
 こんなふうになったらいいなぁ!』という夢や希望をみんなで考え、意見を出し合いました。

子どもたちの声

・虫がいっぱいいて、かんさつできる・いろんな草や木、虫がいっぱいいるところ
・自然がたくさんある、自然が豊か、・緑色、緑がいっぱい、花や草がいっぱい生えているきれいな校庭
・いろんなおもしろい木や葉っぱたくさんがあったらいいなぁ

お母さんたちの声

・緑いっぱいの校庭。実のなるものがあっても楽しいですね。
・花やきれいな葉っぱがたくさんあるきれいな校庭になったらいいと思います。
・季節のにおいが感じられるとステキだなぁと思います。

教員の声

・緑いっぱい、果物いっぱいの校庭になったらいいなぁ。

短い時間でしたが、あっと言う間にこれだけの意見が出ました。そして、次回は、まずは、今どんな校庭なのか、班に分かれて調べていこうということになりました。





朝早くからの活動でしたが、今日もまち協のおじさんたちやPTAのお母さんたちがお手伝いに来てくださいました。先生方も受付などのサポートをしてくださるなど、連携・協働の輪が広がっています。





草笛コンサートでは、ステキな音色にうっとり・・・その後、名人から音が出やすい葉、使ってはいけない葉など、詳しく教えてもらい、一人ずつ丁寧に、葉を持つ角度や息の入れ方をみてもらいました。





大人も子どもも一緒に必死で草笛修行中!あちこちで「ピーピー」少しずついい音が聞こえるようになってきました。でも、なかなかメロディーにはなりません。「名人ってすごいひとやん!」体験を通してわかりましたね。





中庭でもいろんな葉っぱで、試してみました。「この葉っぱ音がでやすいよ!」とみんなで葉っぱ研究がはじまりました。





草笛の後は、今日の草花あそび−アカメガシワの赤い新芽が出ていたので、ガムテープにペタンと貼りつけると、かわいい葉っぱのスタンプのできあがり!




耐震工事中でフェンスで囲まれ狭くなった校庭にもたくさんの小さないのちがくらしていました。

子どもたちの声

・草笛で歌がふけてしかも音階があってびっくりした。
・葉の選び方を教えてもらったので、これからも練習していきたい。
・はじめて少しだけ音がなったから楽しかった。
・これから自然たんけん隊の木を植えて育てていきたい。
・今日、一気に草笛が上達してうれしかったし楽しかった。
・ぼくも早く草で音楽が鳴らせるようになりたい。
・名人に教えてもらってよい音が出せたのでうれしかったです。
・さいしょは全く吹けなかったけど、練習すると少しずつふけるようになりました。でもまだ大きな音を出すことができないので、もっとうまくなりたいです。
・草笛の演奏はやったこともきいたこともなかったので、田中さんはすごいなーと思いました。
・田中さんは、草の種類やどうやったらなるかをくわしく教えてくれました。たつの市でがんばっていてとてもすごいなぁと思いました。ぼくもいろんな葉でためしていちばん鳴る葉をみつけたのでとってもうれしかったです。

PTAのお母さんの声

・いつも楽しそうに草笛をふく子ともがうらやましかったのですが、今日体験してみて、自分にもできて一緒に楽しむことができました。ありがとうございました。すみません、お手伝いではなく、自分が楽しんでしまいました。
・楽しかったです!笛になる草があることは子どもの頃から知っていましたが、それは一種類だけだと思っていたので、今回参加して、色んな葉っぱが笛になることを知りました。いつでも楽しめ、人に教えてあげても良いコミュニケーションがとれそうでいいですね。とてもよい経験となりました。
・その季節ならではの自然体験、身近な場所での体験ができることがありがたいです。
・葉っぱでいろんな音がだせるのかすごく楽しかったです。

教員の声

・草笛のたのしさを知れました。もっといろんな草で試してみたいです。ありがとうございました。
・もっといろんな植物のことを知りたい。植物を植えていくのも楽しみ。

成果・課題

北校舎の耐震工事が始まって、校舎を削るすごい音、工事車両も頻繁に出入りする自然観察にはとても適さない状況の中での実施でしたが、だからこそ、ささやかな中庭の草木の中にもたくさんの小さないのちの営みがあることを子どもたちは身体と心でいっぱい感じてくれました。これこそ、私たち「のはらくらぶ」が次代に伝えていかなければと思っている大切なこと・・・子どもたちの「他の友だちにも教えてあげたい」「校庭にはまだまだおもしろいものがあるね」という何気ない言葉や笑顔を通して、伝わったなと感じる瞬間が何度もありました。
また、草笛名人・田中さんをお招きして、プロの技を伝授していただいたおかげで、大人も子どもも一緒に真剣に草笛修行に没頭する時間と空間を創出することができました。大人がどれだけ楽しんだかは、お母さんの感想からもうかがい知ることができます。
今後は、ほとんど木がなくなった校庭をみんながどう思っているか、今の校庭の姿をみつめて、どうしたいかを学校や地域の大人たちに伝えて行く活動をはじめることになりました。子どもたちの自発的な意見や行動を大切にしながら、大人の都合とどう折り合いをつけていくか、地域のムーブメントにつなげていくそのプロセスを子どもたちにどのような体験として展開させ、導いていくか、現代にトムソーヤを甦らせ、未来のリーダーとしての道を拓いていく、まさに大事な場面にさしかかってきました。今は、企画者としての責任の大きさを感じながら、学校長や地縁組織である鳥羽まちづくり協議会との連携や協働を深め、信頼関係をさらに強固なものにしていく努力や気配りをしながら、慎重に話をすすめていく必要があると考えています。



活動レポート(1) 『土は生きている!!』
活動レポート(2) 『むしむしたんけん隊』
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活動レポート(5) 『自然たんけん隊・全体会(第2弾)夏休み自然たんけん隊IN明石公園』
活動レポート(6) 『夏休み校庭の自然たんけん隊IN赤穂アフタースクール』
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