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43 明石 のはら くらぶ(兵庫県) 「~現代にトムソーヤを甦らせるプロジェクト~「未来のリーダー集まれ!放課後の自然たんけん隊」」
放課後の学校で出前自然教室を開催し、自然の中で遊ぶきっかけを作り、子どもたちの中にある冒険心を甦らせる企画。活動を通じて未来のリーダー、ゆくゆくは地域のキーパーソンとなる人材の育成を図る。

活動レポート(10)

日 時:2012年10月23日(火)14時45分~15時45分
場 所:明石市立鳥羽小学校 家庭科室・中庭 
参加者:明石市立鳥羽小学校3~5年生の児童27名(3年生13名・4年生12名・5年生2名)
指導者:明石 のはら くらぶ スタッフ3名
    県立人と自然の博物館 黒田有寿茂先生(植物生態学・理学博士)
連携先:明石市立鳥羽小学校
協力者:鳥羽まちづくり協議会(地縁組織)1名・PTA1名・教員3名・学校警備員1名 
視 察:兵庫県東播磨県民局環境課 2名               合計39名
今日のテーマ

『鳥羽小学校の校庭の樹木の身体測定をしよう!』第6回目
◎9月のみんなの意見と校庭の自然調査結果を振り返る
◎スペシャルゲスト『県立人と自然の博物館・黒田有寿茂先生』のお話
◎黒田先生と一緒に『樹木の身体測定をしよう!』
◎身体測定や黒田先生のお話やアドバイスを基に校庭をデザインしよう!
『こんな校庭になったらいいなぁ~  -みんなの意見を出しあおう!-』

明石市立鳥羽小学校での第6回目は、8月と9月にみんなで出しあった『未来の鳥羽小学校の校庭・・・こんなふうになったらいいなぁ!』という夢や希望を出す中ででてきた疑問やわからないことを樹木の専門家黒田先生に聞いたり、アドバイスをもらったりする会にしたいとお願いしたところ、みんなのためにわざわざ三田から来てくださいました。まずは、みんなの思いを先生に聞いてもらい、わからないことを質問しました。どんどん手が挙がって外のワークができなくなるくらいの勢いでした。黒田先生からは、樹木の身体測定の方法をいろいろ教えていただき、念願のメタセコイヤの高さを測ることができました。胴周りも測定し、校庭の高さ1位から3位の木の身体測定が終わりました。部屋に戻ってから、北校舎の横に木を植えるとしたらどんな木がいいか、みんなで出し合いました。

【みんなの意見】
・くわの木(カミキリムシがくるから)     ・クヌギ・コナラ(ドングリができるから)
・モミジ(秋になったら、きれいから)     ・アメリカデイゴ(虫が蜜をすいにきているから)
・イチョウ(葉っぱもきれいし、実も食べられる)・ミカン(アゲハがやってくる)
・カシワ(葉っぱがおもしろい)      ・リンゴ(リンゴの実は、人も動物も食べられるから)
・キンモクセイ(いいにおいがして、周りの人をいい気持ちにしてあげることができるから)
・サクラ(春になると花がきれい、サクラのトンネルがあったらすてき)
・カクレミノ(葉っぱでじゃんけんできるので、みんなで遊べるから)

【黒田先生からのアドバイス】
・みんなが大人になったときどんな木になっていてほしいか、10年後、20年後の校庭のことを考えて木を決めることが大切。元々この地域に生えていた木を選ぶ。タネや苗木もこの地域のものにする。
これらの意見をもとに、ジュニアリーダーによる「鳥羽小学校の校庭デザインプロジェクト」が今日から立ち上がりました。これから何年かかけての取り組みになります。当初、子どもの意志で参加できる自然体験の場を創出したい一心で「トムソーヤスクール企画コンテスト」に応募しましたが、子どもたちの成長やチカラは私たちの予想を大きく超え、学校や地域の大人たちを動かすムーブメントの渦をおこしはじめています。企画スクールとしての活動は今回で終わりですが、私たちは今後も責任をもってこの活動を継続していきたいと思います。




3年生も慣れてきて受付のお手伝いをしてくれます。
自分たちのたんけん隊という意識を持ってくれるようになってきました。

まずは、8月と9月の話し合いと自然調査の結果の振り返りをしました。





黒田先生から、検測棒を使った木の身体測定の仕方を教えてもらいました。木の胴周りはメジャーで、高さ130センチのところで測ると決まっているそうです。お話の後は、子どもたちから次々に質問が出て止まりません。外へ行く時間がなくなる勢いだったので、途中で中断して、中庭のメタセコイヤの身体測定をすることにしました。





まずは、自分で工夫して測ってみました。遠くから人に身長分を伸ばす方法・・いいかも?





いよいよ、検測棒の出番です。棒を伸ばしていく人と遠くからちょうどの高さになるように見ておく人に分かれて測りました。メタセコイヤの高さは12メートルもありました。
高さがわかってみんなの顔が笑顔になりました。





もう1本のメタセコイヤとアメリカデイゴは、自分たちで測らせてもらいました。高価な機械なので、ちょっとドキドキでした。
メタセコイヤは11メートル、アメリカデイゴは、5メートルでした。





次は、木の胴周り測定です。130センチの高さで、メジャーをまっすぐ曲がらないように木にぴったりくっつけて測っていきます。木にはコケがついていてコケには小さな無数の昆虫がついていました。

 部屋に戻って、校庭にどんな木があったらいいか考えました。「なにか植えたい木がある人?」と聞くと、全員が手をあげ、植えたい木とその理由をはっきり発言してくれました。多くは自分のためではなく昆虫や野鳥のためや周りの人のためにと木を選んでいて、さすがジュニアリーダーと感動しました。
 兵庫県東播磨県民局環境課長の視察があったのですが、子どもたちがはきはき意見を言う姿に「素晴らしい!」と驚いておられました。



最後に黒田先生と一緒にハイチーズ!

子どもたちの声

・なぞの虫を見つけた。名前がしりたい。
・メタセコイヤは思った以上に大きくてすごかったです。
・いろんな木の高さや太さをはじめて知りました。
・メタセコイヤの高さがわかってよかった。なぜなら、前から気になっていたから

まち協さんの感想

・木を勉強する楽しむ方法がいろいろあるものだなと子どもたちの多様な興味の持ち方が新鮮でした。子どもたちの疑問に丁寧に答えていただきありがとうございました。次回がたのしみです。

PTAのお母さんの感想

木の高さを測っている時の子どもたちの様子がとても楽しそうでよかったです。私も一緒に楽しませていただきました。小さな小さな虫を見つけてくる子など、子どもはやっぱりスゴイですね。
意見がたくさん出るのにも感心しました。

成果・課題

この日の活動後、校庭のデザインができる場所の特定や県への助成金のための樹木種を検討する等、黒田先生にもご協力いただき、大人サイドの調整が始まりました。子どもたちが主体的に動けるように場を創出するのが、私たちの役目だと認識し、地域の皆さんの理解や協力を得るため、10月26日には、鳥羽まちづくり協議会・環境部会で30分の時間をいただき、今までの報告とお礼、今後さらなるご支援とご理解をいただくお願いをさせていただきました。参加者の方からは、「子どもたちの思い」「のはらくらぶさんの思い」を大切にしていきたい。学校の木をあまりにも多く切ってしまっており、このままではいいとは思えない、まち協として全面的に支援していくと力強い言葉をいただきました。
地味な活動ですが、真面目にコツコツ積み上げていくことの大切さ、地元の身近な自然環境を守ることは、人と人の信頼やつながりを結び直していくことから始まると今、実感しています。



活動レポート(1) 『土は生きている!!』
活動レポート(2) 『むしむしたんけん隊』
活動レポート(3)
活動レポート(4) 『自然たんけん隊・全体会(第1弾)親子で夕方の森をたんけんしよう』
活動レポート(5) 『自然たんけん隊・全体会(第2弾)夏休み自然たんけん隊IN明石公園』
活動レポート(6) 『夏休み校庭の自然たんけん隊IN赤穂アフタースクール』
活動レポート(7)
活動レポート(8)
活動レポート(9)
活動レポート(10)

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