NO団体名主な企画内容
40 NPO法人 シニア自然大学校 子ども教育部門(兵庫県) 「ジュニア自然大学(服部教室) 第12期「こどもゆめくらぶ」」
野菜栽培などの農業体験を中心に、自然や生き物と触れ合う多様なプログラムを通して命の大切さを学ぶ。本科コースでは夏野菜やサツマイモの植付け、じゃがいもやタマネギの収穫、自然観察、古民家での昔の暮らし体験をし、1年間の本科コースを卒業したメンバーは田植えから稲づくりを体験する。

速報レポート6

7月6日(本科 第6回目) 日本民家集落博物館内、参加小学生数:41名、スタッフ:16名、保護者:1名
1、はじめに

前回の活動日から3週間が過ぎて、本科の第6回目の活動日が始まりました。
今日は、身近になってきた博物館の民家の中でも「十津川の民家」が今日一日の活動場所になり、『今日の不思議発見なぁ~んだ、感じてみよう!』を合言葉に、昔の暮らしのミニ体験と、元気に育った夏野菜の収穫を体験します。
今日の集合場所の向かいの花壇には、前回には気づかなかった「ひまわり」の花が沢山咲いていました。集まった子ども達も久し振りなのでお互いに、あんな事こんな事をしていたと自慢げに話をしていました。

2、今日のテーマ

 今日のメインテーマは、昔の民家の暮らしのミニ体験です。二つのグループに分かれて午前と午後との内容を入れ替えて活動します。
 一つのグループは勢いよく育ってきた夏野菜たちの本格的な収穫作業と試食、観察、加えて野菜の成長に必要な土、水、光に付いて、光合成と水の浄化作用の話を聞きます。
 二つ目のグループは、昔の民家の暮らしのお話とミニ体験をします。ちょうど翌7日が七夕祭りなので、七夕飾りのお願いの短冊を書いたり、折り紙で提灯やくさり飾りなどを作って大きな笹飾りを作りました。
 今日のおやつは、むかし懐かしいわらび餅で、きな粉まみれになりながら味わいました。

3、活動内容

(1)今日の歌は「七夕」でした!
いつものように元気に集合した博物館前から、館内の道沿いの胡麻の花が沢山咲いている様子、柿の木の実がいくつも地面に落ちている様子、ザクロの花が咲いて小さな実が出来ている様子、栗の木の雌花が小さないがぐりに育っている様子などを観察しながら、十津川の民家の前で朝の集いが始まりました。歌は昔懐かしい「七夕」の歌でした。


博物館の入口にヒマワリの花が咲きました

(2)夏野菜の収穫と、野菜の成長について
夏野菜の収穫体験と観察については、夏野菜の特徴はどこか、食べているのはどんな部分なのかなどのおさらいの話と、野菜たちが育つために必要な、「土・水・光」と「光合成」についての話と、土の浄化作用についての実験をしました。
収穫したミニトマトやキュウリは早速洗って食べてみました。子ども達の中には獲れたばかりのキュウリを食べたことがなかったり、野菜嫌いの子どもがいたり、少しだけでもいいからと言って勧めた結果「おいしい~」と云って食べてくれました。ピーマンを収穫して、そのままかじってごらんと、体験させた子ども達は「苦くない、甘くかんじる!」などの感想で、自然の野菜を完熟した状態で食べると、「甘くかんじる」ということを、我々も改めて実感させられました。
早速昼食の時に、ナスはみそ汁に入れて、キュウリは短冊にピーマンは細きりにして切って、サラダ感覚で食べられるように炊事班のリーダーにお願いしました。


夏野菜の話しを聞きました

収穫したトマトとキュウリとナス!

早速洗ってそのまま食べてみました


ミニトマトが鈴なりです

キュウリが美味しそうになりました

派なナスが出来ました

(3)野菜の成長と土、水、光について
野菜の成長と土、水、光と光合成の仕組についての説明があり、水については自然界では実際にどんな仕組で浄化されているのかを体験しました。
ペットボトルを使って、下から大きい石・小さい石・砂・木炭・落ち葉の順番につめて、上から泥水を入れてどのぐらい浄化されるのかを実験しました。 夫々小グループに分かれて浄化装置を工夫して作って、きれいに浄化された水を、グループ毎に発表して比較してみました。 上手くいった装置のグループもあれば、浄化されずに変わらないグループも有りましたが、土の働きの大切さについて気付いてもらえるきっかけになったのではと思います。


光合成の話しを聞きました

水の浄化装置をペットボトルで作ります

してきれいになった水を比較しました

(4)山盛りのキュウリとピーマンのポン酢あえ
今日のお昼の「具沢山のみそ汁」は、午前中に子ども達が収穫したナスが入っていました。獲れたばかりのキュウリの山盛りと、ピーマンの細切りポン酢あえが準備されていて、みそ汁当番の子ども達が運んできました。
キュウリは、「美味い~」と言って午前中に試食したのに、また沢山食べる子どもや、ピーマンはやっぱり苦手と云って敬遠する子どもがいる反面、ポン酢も好きなので残りは全部ちょうだいと云って平らげている子どもいました。
十津川の民家前の広場の木陰で、「いただきます」の言葉を添えて、皆で一緒に食べる食事は、外の空気も美味しいし、今日もまたしっかりと食育が出来ていく様でした。 


十津川の民家の前の栗の木の下で食事です

(5)昔の民家の暮らしをミニ体験
十津川の民家では、昔の暮らしぶりの話を聞きます。子ども達が今住んでいる家と、昔の民家はどのような違いが有るのか、昔の時代はどのように掃除や、クーラーが無い時にどのように寝ていたのかなどの説明をリーダーから聞きました。
そして、実際にほうき、はたき、ちりとりなどを使って掃除をして、ヌカ袋で床磨きを体験しました。
日本間の蚊帳の中では、蚊帳の中への入り方の実演をして、寝転がってリーダーにうちわで扇いでもらったり、お手玉や竹返しなどの昔遊びを、体験しました。
今日は、折しも「七夕」の前日で、博物館内でも七夕飾りが飾られていましたが、「ゆめくらぶ」も子ども達みんなで大きな七夕笹飾りを作りました。 色々なお願い事を短冊に書いて、飾りくさりや提灯も作りました。
子ども達にとっては、もしかしたらおじいさんやおばあさんから聞いていたかも知れない、古い昔の生活が大変だったし、でも楽しみも有ったと感じて貰えたと思います。


昔の民家の暮らしぶりの話を聞きました

ぬか袋で床を磨きました

蚊帳の中に入る練習をしました


皆でお願い事を短冊に書きました

出来上がった短冊や飾りを大きな笹につけました

(6)、おやつは「わらびもち」
今日の最後のお楽しみは、おやつのきな粉のわらびもちです。顔じゅうをきな粉だらけにして「おいしい~」と云って、おかわりをして欲しいと大騒ぎになりました。素朴な「わらびもち」でしたが、子ども達にとって、どんなビックリするような感動があったのでしょうか?


今日のおやつはわらびもちです

きな粉のわらびもち

わらびもちは美味しいな!


出来上がった七夕の大笹飾りの下で終わりの集いです

(7)今日のふりかえり
今日一日のふりかえりは盛り沢山でした。終わりの集いでは、「今日の不思議発見なぁ~んだ!」の問いかけには、子ども達からは今日体験した様々な面白かったことや、昔の暮らしとの違いをを発表してくれました。

4、今日の成果・課題

(1)子ども達の声
  Q:今日のふしぎ発見な~に?
  A:トマトは、赤、黄色、青色があること
   :かにさされたら、冷やすと良いことを発見
   :なんでくらしがかわると、べんりなのがふえたか
  Q:畑で見つけた事や、面白かった事はなに?
  A:黄色のトマトは皮がやわらかった
   :トマトはきらいだったけど、食べてみたらおいしかった
   :トマトとキューリは とてもおいしかった
   :キューリをきったら さきからしるみたいのがでてきた
   :キューリはとてもでかくて びっくりした
   :きゅうりはギザギザの多いほうがおいしかった。
   :きゅうりは黄色いのや、白いのもあった
  Q:昔の暮らしと、今の暮らしの違いは
  A:昔の暮らし
   :蚊帳で蚊をよけてくれるような、工夫がいっぱいあった 
   :昔の家は木でできていて、虫が沢山入ってくる
   :いくさが、いっぱいあった
   :機械がほとんどなかった
   :昔は助けあったり、努力するところ、くふうがあった
   :今の暮らし
   :電気があること、機械がたくさんある
   :テレビでゲームができる
   :きれいな水がのめること
   :そうじきがあってべんり
   :地球のおんだんかの問題がある 
   :今は戦争がなく安心できるくらし
  Q:民家の暮らしでおもしろかった事は?
  A:ゾウキンがけが楽しかった
   :ヌカのゾウキンでみがいたら、きれいになったこと
   :今の掃除よりおもしろかったし、競走をしてたのしかった
   :そうじで ぞうきんがすごくすべった ふきにくい
   :くろうしました~
   :ほうきとはたきが 大へんだった
   :とてもおもしろいなァと思った
   :ぬか袋は油のにおいがした
   :昔はそうじきがなかったからたいへん

(2)リーダーの声

  • 今日は2グループに別れて交代のめまぐるしい一日であったが、順調にスケジュールはこなせた。
  • 夏野菜の収穫は、子ども達も楽しそうで、その場で試食してみるのも美味しかった様で良かった。
  • 光合成の話は、子ども達にとっては少し難しかった様であるが、集中して聞いてくれたと思う。
  • 浄水器の作り方は時間がもう少し欲しかった。子ども達に考える時間、話し合う時間がもっとあった方が良かった。
  • 民家の中では子ども達はみんな楽しんでいた。昔のいいところと悪いところが、よく解かっていて、昔の人達の考え方を少しは伝えられたと思う。
  • ヌカ袋で床を磨いた経験を、大人になってまた子ども達に、伝えて行って欲しいと思った。
  • 最後のおやつのきな粉のわらび餅は好評だった。

3)まとめ
 今日のメインテーマである昔の暮らしのミニ体験は、子ども達にとっては、身近な現在の便利で安全な生活と比べてみて、かなり刺激的でビックリした、貴重な昔の人々の暮らしを考える、良い体験になったように思います
これからはいよいよ夏本番となり暑くなってきますが、夏野菜たちは夫々に立派な実をつけてくるので、次回も子ども達なりに「自分達の畑」の小さな様々の不思議発見や気づきを通して、命の大切さを感じてもらえればとの想いで、楽しみに
お付き合いしていきます。


速報レポート1 開講式
速報レポート2 本科 第2回目
速報レポート3
速報レポート4
速報レポート5
速報レポート6
速報レポート7
速報レポート8  夏祭り
速報レポート9
速報レポート10

プログラム検索に戻る