NO団体名主な企画内容
40 NPO法人 シニア自然大学校 子ども教育部門(兵庫県) 「ジュニア自然大学(服部教室) 第12期「こどもゆめくらぶ」」
野菜栽培などの農業体験を中心に、自然や生き物と触れ合う多様なプログラムを通して命の大切さを学ぶ。本科コースでは夏野菜やサツマイモの植付け、じゃがいもやタマネギの収穫、自然観察、古民家での昔の暮らし体験をし、1年間の本科コースを卒業したメンバーは田植えから稲づくりを体験する。

速報レポート10

9月21日(本科 第10回目) バス遠足、「泉原の郷」里山の本物の畑と棚田の体験
参加小学生数:57名、保護者:47名、家族:13名、スタッフ:27名、学生2名、現地:4名、
はじめに

今回は、「こどもゆめくらぶ」の秋の最大のイベントで、本科とセカンドの合同行事です。保護者や家族も一緒に参加して一日を過します。里山の本物のでっかい畑と棚田を実際に体験するために、いつもの民家集落博物館をとびだして、貸切バスで「泉原の郷」まで出掛けて活動します。
『今日の不思議発見なぁ~んだ』の合言葉は、いつものスケールとは全く違う本格的な茨木の里山の棚田と、自然農法の「鈴木農園」のでっかい畑を舞台に、子ども達によって繰り広げられることになります。

今日のテーマ

今日のテーマは、いつもの日本民家集落博物館の中の自分達の小さな畑と違う、でっかくて本格的な畑と昔の人達が知恵を絞って開墾した棚田を、人間にとって必要な農作物の命を育む仕組を、色々な角度から実体験することです。
一つ目のテーマは「棚田とお米の話」です。二つ目はでっかい畑で「ダイコンの間引き」をする体験、三つ目は「カボチャの種類と歴史の話」、四つ目は「万願寺トウガラシの話と試食体験」です。
午後からはそれに加えて、「泉原の郷」の里山周辺を4つのグループに分かれて探検して廻ります。棚田の水源探検や、
田んぼ道の観察や、生きもの探検や、エミューなどとのふれあいを体験しました。

活動内容

(1)「貸切バス」でスタート!
今日は保護者と家族も参加の合同行事で、いつもより早く8時30分に元気に集合した博物館前から、3グループに分かれて3台の貸切バスでスタートしました。 今日の参加者は、過去最高の総勢約150名になりました。
「こどもゆめくらぶ」では、初めてのバス遠足です。子ども達は普段と違って何だか楽しそうですし、虫取り網と虫かごを持ってきていて、生きものが好きな子ども達は興奮気味です。
予定通り出発して、約1時間で茨木の「泉原の郷」の「鈴木農園」に到着しました。


いつもより早く博物館の入口に保護者も一緒に集合です

隣の駐車場から貸切バスに乗車します

(2)朝の集いは、お花畑広場で!
今日の朝の集いは「お花畑広場」で、農園の皆さんが雑草などを刈って、子ども達が集まる広場を作ってくれました。
いつものように歌で始まりましたが、今日の歌は「小さい秋見つけた」で、みんなで大きな声で歌いました。
現地の「鈴木農園」の西谷代表さんから、歓迎の挨拶と自然農法の説明がありました。


「お花畑広場」で朝の集いの始まりです

(3)でっかい本物の畑と棚田の体験
今日のテーマである「棚田とお米のお話」は、「棚田」はどうして出来たのか、棚田の役目は何か、お米はどうして作られるのか、稲穂1本に米粒はいくつ取れるかな、お茶碗1杯のご飯粒は何粒かな、などなど低学年の子ども達には少し難しかったかも知れませんが、保護者の皆さんの方が大変勉強になったような気がします。
「カボチャのお話」は、カボチャには大きく分けて世界には①日本カボチャ、②西洋カボチャ、③ペポカボチャの3種類があり、中にはジャンボカボチャと云って800キログラムにもなる巨大なものや、小さな50グラムほどのおもちゃカボチャもあるが、普段は具沢山のみそ汁に入れて食べると、甘くて美味しいねと云うお話しでした。
万願寺トウガラシは、舞鶴市の万願寺周辺で作られた京野菜で、伏見甘トウガラシとピーマンの両親から生まれました。
畑で沢山栽培されていたのを、みんなでちぎって取り、その場で食べてみましたが、ぜんぜん辛くなくて甘いということが分かり、子ども達だけでなく保護者の皆さんもビックリしていました。


棚田とお米の話です

カボチャと万願寺トウガラシの話です


でっかい畑の中で、色々な作物を観察して廻りました

広い里芋の畑で、里芋の話しを聞きました

(4)ダイコンの間引き体験
今日の最大のテーマである「ダイコンの間引き」は、今年は残暑のために発育状態がもう一つだったところに、直前の台風の大雨と強い風のために、ダイコンの育ち具合が悪く、また害虫にも葉っぱを食われてしまう様な状況でしたが、保護者も一緒に子ども達は、ダイコンの間引きを体験することができました。
間引いたダイコンの菜っ葉は、その場で洗って食べてみましたが、辛かったとの感想でした。お昼の食事の時には
炊事班が作ってくれた塩もみを食べましたが、これは美味しいと云ってみなさん喜んでいました。


ダイコンの間引きの説明を聞きました

ダイコンの間引き風景です

こんなに沢山ダイコンの間引き菜が取れました

(5)お昼の味噌汁作りと、家族も一緒におにぎりの昼食
今日のお昼の「具沢山のみそ汁」は、現地の大きなかまどを使って、大鍋など調理機材は博物館の炊事場から持ち出し、貸切バスに乗せて運びました。材料はリーダーたちが手分けして持参して炊事班が作り、午前中に子ども達が収穫したダイコンの間引き菜も入れました。
お昼ご飯は、保護者の皆さんも各班の子ども達と合流して、一緒にお握りと具沢山の味噌汁を食べました。少し暑かったですが、素晴らしい青空ときれいな空気中で食べると、本当に美味しいと保護者からの声でした。


炊事担当は大きなかまどで、大量のみそ汁作りが大変です

保護者も一緒にお握りと具沢山のみそ汁の食事です

(6)里山探検隊に合同チームで出発
今日の午後からのお楽しみは、「泉原の郷」の里山周辺を、本科とセカンドの合同の4つのグループに分かれて探検することです。子ども達は前回の活動日にそれぞれ希望を出して、①棚田の水源探検隊、②田んぼ道探検隊、③生き物探検隊、④エミュー探検隊の4つの中から、自分の好みに合わせて1つを選びました。
リーダー達は、各コース毎の案内プレートを胸に、子ども達ははぐれない様に腕にリボンをつけます。初めてのでっかい里山で迷子になると大変ですが、保護者の皆さんも各探検隊に同行して、色々な不思議発見に立ち会ってもらえました。


グループ別の探検隊の説明です

エミュー探検隊の出発です

田んぼ道探検隊のグループです


生きもの探検隊が集まっています

素晴らしい棚田を背景に、水源道探検隊のグループです

(7)おやつは「大粒のトウモロコシ」
今日の最後のお楽しみは、おやつのトウモロコシです。持ち込んだ80本のトウモロコシを、炊事当番のリーダー達が皮をむいて、半分に切って大鍋でゆがきました。子ども達はふりかえりを書きながら美味しそうにかじりついていました。


今日のおやつはトウモロコシです

終わりの集いでは、今日一日のお礼の挨拶を西谷代表にしました

いよいよ帰りの貸切バスに乗車です

(8)今日のふりかえり
今日一日のふりかえりは盛り沢山でした。終わりの集いでは、「今日の不思議発見なぁ~んだ!」の問いかけに、子ども達からは今日体験した様々な不思議発見や、楽しかったこと、面白かったこと、ビックリしたことなどを発表してくれました。
今回は、保護者の皆さんにも今日一日の「泉原の郷」での里山体験の感想を書いてもらいました。

今日の成果・課題

(1)子ども達の声
  Q:今日のふしぎ発見なぁ~に?
  A:地図に「ながめがいい」と書いてある所に行ったら、山にかこまれ、稲にかこまれてすごくきれいだった
   :畑を自然に育てていること
   :細い道を歩いてぜんぜんこわくありませんでした 
   :僕は高所恐怖症なのですが、今日は高くて細い道をたくさん通ったので、慣れて多少はましになった
   :おおかみやいのししが、よわいどうぶつをおそわないように、犬がおいはらう
   :まわりに家がぜんぜんない
  Q:ジュニアの畑と違うところや、見つけたことはなに?
  A:畑の広さと大きさがちがう
   :ジュニアの畑は水がいっぱいあるが、ここは土がからからで、白くなって割れていた
   :畑が広く、いろんなやさいがいっぱいそだっている
   :さつまいものはっぱが、ジュニアの畑の方が大きかった
   :畑の形が階段みたいになっている  
  Q:自分の行った探検コースで、見つけたこと、面白かったこと、ビックリしたことは?
  A:畑の所でヤマカガシを見つけた。ゴルフボールが大量に落ちていた。
   :サワガニガいた、アケビもあった
   :カマキリが見れてうれしかった
   :小鹿がひとになれていたこと、ブタの毛がかたかった
   :アルパカをさわったこと、ほごされている大きな犬をさわったこと
   :かかしの顔がおもしろかった
   :たんぼに、かえるとおたまじゃくしがたくさんいた
   :水かまきりとめだかがいっぱいたんぼにいた。
   :エミューは、変なすわり方をしていたから面白かった

(2)保護者の声

  • 良い天気に恵まれ、山の畑を子供と一緒に、自然を楽しむ事ができました。今回初めておみそ汁を頂きましたが、大変美味しかったです、おやつのトウモロコシも格別でした。色々なお話は娘にとっては少し難しかったようですが、少しでも何か感じることがあればと思います。
  • 今日は暑かったですが、棚田、青空、コスモス、見る物すべてが輝いていました。おみそ汁とトウモロコシは、素晴らしく美味しかったです。万願寺トウガラシは初めて食べました、辛くないトウガラシが有るんだとビックリです。生き物コースに行きましたが、途中にきのこがはえていて面白かった。ふれあい動物園は、思っていたより沢山の種類がいて、真近で見られて面白かった。また季節が変わったら、この場所を見にきたいです。
  • 初めてバス遠足に参加しました。こんな近場で自然に触れ合う事ができ、とても良い体験ができたと思います。子供が他のお友達とどのように過しているのか、身近に見る事ができたのも良かったです。普段気付かない様な季節の移り変わりを、活動を通して教えて頂いたり、実際に感じることができて、子供の成長過程において貴重な体験をさせて頂き感謝しております。私自身も子供から教えられる事も多くあり嬉しく思います。

(3)リーダーの声

  • 今日は全体的に順調にスケジュール通りにこなせて良かった、準備されたリーダー達の努力の賜物でと思います。
  • リハーサルで決められたことが、色々な場面で少し食い違いがあり、問題点を考え直す必要があると思う。
  • 虫かごや網を持っていって良い時と、駄目な時の指示がリーダーとして出来てなくて、子ども達や親に迷わせてしまったことが反省です。
  • 万願寺トウガラシの話しとその場で試食したことは、子ども達も楽しそうで、美味しかった様で良かった。
  • 炊事班の大活躍のお蔭で、おみそ汁もトウモロコシも大変美味しいと、保護者にも好評だった。

(4)まとめ
今回の秋の一大イベントである「バス遠足」が終るともう10月となり、これからの活動はいよいよ残り5回で、一気に12月の修了式が近づいてきます。子ども達は毎回の「こどもゆめくらぶ」の活動の中で、何かを感じ取ってくれていることと思っています。最後まで子ども達なりに「自分達のジュニアの畑」の小さな世界ですが、様々な不思議発見や気づきを通して、命の大切さを感じてもらえればとの想いで、今後とも元気で楽しくお付き合いしていきます。



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