NO団体名主な企画内容
47 NPO法人 森と海の学校(山口県) 「命をまもる「子ども匠の学校」」
生活の基礎となる火起こしやノコ・金ヅチの使い方、自転車のパンク修理、魚のさばき方、釣具の仕掛けづくりなど各分野の専門家(匠)による5回の講座を行い、実践活動として、サバイバルキャンプを実施します。

速報レポート6 講座4:釣り名人が教える仕掛けの作り方と魚の釣り方

日時: 7月27日(火)午前8時~午前12時  
場所: 宇部市竹の小島「妻崎漁港」  
参加人数:19名
講師: 縄田百合夫 (新西釣具店 代表) ほか
指導スタッフ:12名

「自らの力で食材を手に入れる」を目標に魚釣りに挑戦しました。
釣り名人から「釣り針と糸の結び方」「よく釣れる仕掛けづくり」「エサの付け方」「リールの構造と投げ方」を学び、陸釣りと船釣りの両方を実践して、魚が釣れた時の喜び、命を頂くことヘの感謝の気持ちを学びました。
釣れた魚は、氷の入った容器で持ち帰らせ、講座3で学んだ「魚のさばき方」を実践するように指導しました。
針の結び方、サルカンの結び方などは、ロープの結び方にも使えるので、日常生活だけでなく、避難生活にも必要です。

時刻講座内容場所備考
07:00
07:15
08:00

08:10


08:40
08:45
09:00
10:00
10:30
11:30
11:45
12:00
スタッフ打ち合わせ
受付開始(名札)
第4講座開校式:趣旨説明
講師紹介
縄田百合夫講師
釣り道具の名称、リールの構造
仕掛けの作り方、仕掛けづくり
(救命胴衣着用)
釣りの開始ABグループとも
Aグループ クルージング・宇部港内:A-10名
(下船)
Bグループ クルージング・宇部港内:B-9名
(下船)
釣り道具の片付け・スイカ
修了式・解散


















※釣りの時は、救命胴衣を着用。竿を振り回すときは、周囲に注意することを徹底する。
※コロナウィルス感染予防のため、マスクをさせる。 


講師の「名人」縄田百合夫さん


実施に当たっての課題
① 会場確保
山口県漁協「藤曲浦支店」のご協力を頂き、妻崎漁港で実施しました。
漁港内には数多くの漁船が係留されているため、その場所を避けて行いました。
天候は猛暑で熱中症を防ぐために、ターフやテントを用意し、早朝8時に開講して、12時に講座を修了しました。当日は潮時も良く、絶好の釣り日和でした。
②釣り道具の用意と使い方、エサの付け方
「釣りをするのは初めて」という子どもが7割もいて少し驚きました。
釣り具のない家庭も多く、講師が経営する新西釣具店で予約分を用意して頂き、事務局でも予備として、5名分用意し、釣りエサはケビを一人分ずつ、パックに入れて用意しました。(1パック300円)
エサの付け方、リールの投げ方には個別指導が必要なので、初めて釣りをする子どもにはスタッフが一人ずつ、付きっ切りで指導しました。


縄田さんの説明を聞く子どもたち

針の結び方の練習

リールの持ち方、投げ方を学ぶ


仕掛けの作り方とエサの付け方を学ぶ女の子

子どもたちは目を輝かせて、一つひとつの作業を職人から学ぶように、食い入るように見つめ、その集中力に感心した。

講座
07:00 スタッフ会議で講師の縄田百合夫さんと、講義の内容と時間配分について打合せを行い、講義はテントの下、実技は漁港の防波堤で行い、午前12時終了を目安に指導することを確認しました。
08:00 開講式で、講師の縄田さんを紹介。

座学
① 釣り具の種類
釣竿の違い(船釣り用、陸釣り用)、トローリング用釣り具など、実物を見ながら、違い学びました)
② 魚によって釣り具や釣り方、エサの種類が違うこと
③ 針、サルカン(より戻し)、糸と糸の結び方
針金でつくった大きな釣り針と細いロープを一人ひとりに用意し、何度も繰り返し練習させた。理解できない子どももいたが、個別指導をすることで全員習得することができました。
④ エサの付け方
ケビは「気持ち悪そう」とか、「絶対に触れない」と言う子どももいたが、実践に入ると、意外と上手く付けることができました。何事も経験が大切ですね。
⑤ リールの持ち方、投げ方
竿とリールの持ち方、握り方、糸を離すタイミングなどを学び、防波堤で練習しました。


釣れそうな場所を自分で選んで釣りを始めました。



釣れた魚を手に、笑顔の子どもたち



実技(魚の釣り方)
講師の縄田さんから漁港での注意事項と釣り場所の確認を行い、釣り道具を持って、釣り場所となる防波堤に移動しました。
「竿を伸ばし、リールから糸を取り出して、サルカンを付ける」「サルカンに針を結びエサを付ける」、その作業を縄田さんとスタッフがほぼ付きっ切りで指導しました。
いざ、リールを投げようとすると、動作に入る前に糸を竿の先やリールに絡ませる子どもや、重りを後ろに落す子どももいましたが、試行錯誤しながら、真っ直ぐに投げられるまでに、何度も練習を繰り返しました。
すると、20分程度で全員、竿とリールを上手に扱えるようになりました。
子どもたちは失敗を繰り返しながら成長しますね。
釣りを始めて直ぐに、ハゼが釣れ、大きな歓声が聞こえました。
9:30~11:30
当初、舟釣りをする予定でしたが、波も穏やかで、クルージング日和でしたので、中止して、2班に分かれて、宇部港内の見学を行いました。
宇部市を海から見る景色は子どもたちにとっては初めてです。
宇部港内には、宇部興産の工業運河、湾岸道路の斜張橋、宇部興産大橋があり、大小の船が停泊しています。
斜張橋は路面がS字にカーブしている全国初の吊り橋。
宇部興産大橋は宇部と美祢市の間32㎞を結ぶ専用道路(1企業の所有としては世界1位の長さ)の橋で、走っているトレーラーは世界最大の大きさです。
子どもたちは橋の下をくぐると、真上を見上げて、大きな歓声を上げていました。

魚釣りでは主にハゼが釣れました。多い子どもは10匹程度、全員1匹は釣れたようでした。


1時間程度の港内クルージングでしたが、いい社会見学になりました。





クルージングを終えた子どもたち



終了後、差し入れに頂いたスイカを頂きました。


修了式
12:45 テント前に集合して、用意していたスイカを全員で頂きました。
子どもたちが手に持ったバケツには、ハゼやキスなどの魚が数匹。中には10匹以上も釣った子どももいました。
 閉講式で講師の縄田百合夫さんから、
「今日初めて釣りを体験した子どもたちもいると思います。少しでも釣りの楽しさが分かってもらえれば、うれしいです。釣りも奥義を深めれば、もっともっと楽しくなります。研究して見て下さい。喜んでもらえてうれしいです」との総評を頂きました。
子どもたちの感想を聞くと、
「リールの付いた竿を使って、初めて投げたが、糸から手を離すタイミングが難しかった。家で練習します」
「エサを付けるのが難しかった。最初、気持ちが悪いと思っていたが、慣れたらどうってことないことがわかった。もう一人でも釣りに行けます。」
「家に帰って、料理して食べます。お父さんに食べてほしいです」
「来週も、また釣りに行きたい」
などの意見がありました。


保護者から送られてきた写真「釣った3匹のハゼはから揚げにして家族4人で頂きました。」というメッセージが添えられていました。



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