NO団体名主な企画内容
45 広島干潟生物研究会(広島県) 「広島デルタの干潟に出かけ、生き物たちを見て、触って、研究しよう。」
月1回干潟観察会を実施し、そこに棲む生き物を観察し、触り、豊かな自然と生物の営みを体感。そこに自然科学や社会科学的な課題を見つけ、研究に発展させられるようサポートする。8月には3泊4日の宮古島キャンプを実施。

速報レポート5 第5回観察会「宮古島わくわくサイエンスキャンプ」

活動日:2022年8月8日(月)~8月11日(3泊4日) 
活動場所:沖縄県宮古島市
参加人数:27名(幼児3名、小学生10名、中学生3名、高校生2名、成人9名)
     成人のうち、指導者1名
活動内容

 昨年、一昨年と実施直前でキャンセルせざるを得なかったキャンプですが、今年万全の対策を施して、なんとか無事完全実施できました。
初日広島→福岡空港→宮古空港→島尻マングローブ林→雪塩ミュージアム→池間島→ホテル
 宮古島はサンゴ礁でできた島ですので、多きな河川や池がなく、マングローブ林もあまり発達していませんが、島尻マングローブ林ではヤエヤマヒルギやオヒルギ、ヒルギモドキがたくさん見られ、その足元には泥干潟もよく発達し、ベニシオマネキやヒメシオマネキ、ヒメヤマトオサガニ、ヤエヤマシオマネキも見られました。川岸を見ると、ミナミトビハゼがたくさん干潟を歩き回り、参加者はこれらの出迎えにたいへん喜んでいました。


島尻マングローブ林で記念撮影

島尻マングローブ林でミナミトビハゼの観察

島尻マングローブ林でカニの観察


島尻マングローブ林のベニシオマネキ

池間大橋で記念撮影

2日目ホテル→シースカイ博愛→福里地下ダム→東平安名崎→新城海岸→ホテル
 シースカイ博愛では、水中グラスボートに乗船。海面下のサンゴ礁やそこに棲む魚、底生生物を時間をかけてたっぷり見つめることができました。アオウミガメが現れた時にはみんな大喜びでした。福里地下ダムでは、宮古島がサンゴ礁でできているための水不足の原因を実感し、地下ダムが宮古島の農業だけでなく人々の生活全般を支えていることを知りました。また、東平安名崎で灯台に上り、左手に東シナ海、右手にフィリピン海を望み、眼下にはサンゴ礁のリーフが広がり、その先には水平線が左右にどこまでも広がるという絶景を堪能しました。その後、新城海岸でシュノーケリング。海の生きものの宝庫として有名なビーチであり、干潮に合わせたためクマノミをはじめとする各種熱帯魚をまじかに観察することができました。


シースカイ博愛でグラスボートに乗船

福里地下ダムの調整池の見学

福里地下ダムで係員から説明を受ける


東平安名崎の位置を示すレリーフ

東平安名崎での生物観察

3日目ホテル→伊良部島青の洞窟→ウミガメビーチ→下地島干潟→サンセットビーチ→島の駅みやこ→ホテル
 伊良部島の青の洞窟では、真っ暗な洞窟の中でスタッフが灯してくれたライトに怪しく照らし出されたソフトコーラルに目を奪われ、ウミガメビーチではウミガメ3頭が出迎えてくれ、中には甲羅に触れることのできたメンバーもいました。今日は透明度がすごく高いとのスタッフの声があったように、色とりどりのサンゴが次々と視界に現れ、まさに息継ぎをしないで海底をみつめることのできるシュノーケリングを事前に練習してきてよかったとみんな口々に言っていました。下地島と伊良部島の間のマングローブ林では、キバウミニナが生息しているという情報があったので、確認のため高校生がバスを降りて探索。数個体を見つけて戻ってきました。その後ルリマダラシオマネキの生息地に移動し、スコールに打たれながらも確認。その後、サンセットビーチで伊良部大橋をバックに記念写真を撮る予定でしたが、ここで強烈なスコールの洗礼を受けました。バスから降りた時は晴れていたのに、記念写真を撮るだけの数分間の移動に合わせて全身ずぶぬれになりました。いまでは、まさにスコールを身をもって体験したと、いい思い出です。


伊良部島青の洞窟でのシュノーケリング

青の洞窟で集合

青の洞窟内の見事なサンゴ礁


イソギンチャクと共生するクマノミ

ウミガメビーチで出会ったアオウミガメ

アオウミガメをじっくり観察


アオウミガメを追っかける

4日目ホテル→宮古空港→那覇空港→国際通り→漫湖水鳥湿地センター→那覇空港→福岡空港→広島
 最終日は沖縄本島での自然探索です。国際通りで昼食を食べた後、漫湖水鳥湿地センターに移動し、ここでじっくりとマングローブ林やその足元に生息するカニなどの底生生物を観察しました。たまたまヤエヤマシオマネキの生まれたばかりの青い幼個体に遭遇するなど、多様な自然に目を見張る思いでした。ほかにはタイワンアシハラガニ、アシハラガニモドキ、オヒメヤマトオサガニ、キナワハクセンシオマネキ、ベニシオマネキ、ヒメシオマネキ、リュウキュウシオマネキ、シモフリシオマネキ、オキナワアナジャコ、マングローブでは、ヤエヤマヒルギ、オヒルギ、メヒルギ、ヒルギモドキなど、多様でした。
公園内を流れる小川では外来ティラピアが悠々と泳ぐなど、温暖化の影響も垣間見ました。


漫湖水鳥湿地センターでの生物観察

漫湖水鳥湿地せんたーでの生物観察



速報レポート1 第1回観察会「ひがたのカニを見分けよう」
速報レポート2 第2回観察会「市内陸地部唯一の自然海岸に行こう」
速報レポート3 第3回観察会「希少種ハクセンシオマネキの行動観察」
速報レポート4 第4回観察会「ウミホタルの幻想的な発光と夜行性の干潟の生きもの観察」
速報レポート5 第5回観察会「宮古島わくわくサイエンスキャンプ」
速報レポート6 第6回観察会「市内中心部に奇跡的に残った干潟に行こう」
速報レポート7 西区己斐公民館環境講座「親子で学ぼう!太田川の干潟観察」への講師派遣
速報レポート8 「広島デルタの生きものたち」写真展と研究ポスター展

■別年度のレポート
2021年度 広島デルタの千潟に出かけ、生き物たちを見て、触って、研究しよう。 実施レポート
2020年度 瀬戸内海の干潟に出かけ、生き物たちを見て、触って、研究しよう。 実施レポート

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