NO団体名主な企画内容
41 橋本ひだまり倶楽部(和歌山県) 「「郷土の森」もっと知って、自然を活かして、不便を楽しむ!!」
郷土の森の豊かな自然を生かし、植物・昆虫・野鳥観察や、染め物体験など森林を満喫する。またガスや冷暖房設備のないログハウスで、森で伐採した薪を割り、釜戸でご飯をつくり、冬は暖を取るなど四季を通して、森林を体感し不便さを楽しむ企画。

活動レポート10 10月「へっついさんプロジェクト最終日 」と 郷土の森「秋の自然観察会」

日時 : 10月18日(日)  9時~15時20分
場所 : 郷土の森 および 郷土の森学習体験
参加者 : 自然体験クラブ児童3年~6年生17名 (欠席3名) 
指導者 : へっついさん指導1名   講師1名   サポーター 8名
観察会参加者: トムソーヤ児童16名  保護者8名  一般参加者4名
10月プログラム

午前  : へっついさん造り・総仕上げ
野外料理: キーマカレー ゆで卵  柿
午後  : 自然観察会

へっついさん造り
秋晴れのさわやかな朝を迎えました。5月から始まったへっついさんプロジェクトは、いよいよ最終日に。半年間、講師をお願いした谷さんから、最後の作業工程を聞きます。モルタルを水で練り、へっついさんの上部・左右側面、後ろにモルタルを塗ります。コテを使って水平に仕上げていくのが難しく、波をうってデコボコ状態になります。児童たちは、作業をしているうちにコツをつかみ、互いに教え合い、コテをなめらかに滑らせています。モルタルを塗ったあと、その上に一枚ずつタイルを貼ります。みんなで色合わせ考えながら、釜受けのカーブや隅の部分には、小さく切ってもらったタイルを、パズルのように組み合わせて埋めていきます。ある程度乾いたら、タイル全体にもう一度モルタルを塗り、目地の間を埋め、ぬれタオルで余分なモルタルを拭き取って、へっついさんの完成です!

薪割り
へっついさんの設置場所が狭いため、児童全員で作業することが難しくなります。そのような時、子供たちは自分が出来る作業を探します。今回、釜にくべる薪が少ないことを知り、数名が薪割りをしてくれました。丸太を下に、ナタを使って松の木を割ります。木が固く、節が多くて苦戦しましたが、お陰で今日の燃料の薪が確保できました。ナタの使い方を教え、スタッフが安全確認をしながら見守ります。子供たち自信も慎重で、特にナタを扱う時は軽視していない姿勢が伝わります。

野外料理
手の空いた児童から、昼食のキーマカレーの準備です。秋野菜の他、大根やレンコン、大豆も入ります。具材を切り、包丁の使い方は、どの児童も安心して見守ることができるようになりました。毎年10月は、橋本市の特産、柿の「皮むき」を行います。柿は皮をむくとヌルヌル滑る為、大変苦戦します。大人用の包丁なので子供の手には大き過ぎますが、あるもので慣れるようにしたいと考えています。この時ばかりは、スタッフも目配りが大事になります。

自然観察会
午後は、トムソーヤと一般向けに募集した方たちとの合同自然観察会です。人気の森林インストラクター・岡田講師をお迎えしました。広葉樹と針葉樹、落葉樹と常緑樹の違いについて、森から採取した樹木を見比べます。「草と木の違い」や、「どんぐりの根や葉はどこから出るのか?」と子供たちに質問を投げ掛けます。講習会のあとは、郷土の森の自然観察会です。イノシシが近くまでエサを探しに来ており、足跡や耕耘機で耕したように土が掘り起こしてあります。秋は、栗やどんぐりが落ち、キノコが生え、赤や黄色の落ち葉で森はにぎわっています。一般の参加者も含め、総勢50名で「郷土の森の秋」を楽しみました。カツラ、ハリキリ、クロモジ、タカノツメ、クスノキなど、講師の説明に耳を傾け、葉や樹皮を触り、葉の香りを楽しみ、五感を活かします。低学年の児童は、森の中を歩くだけで心地良く、どんぐりや栗を拾い集めていました。

ミーティング
自然体験クラブの児童に、半年間にわたる「へっついさんプロジェクト」と「自然体験クラブ」の活動の感想、来年度どのような自然体験をしたいか、帰りにミーティングを持ちました。

  • へっついさん造りは、土を掘りおこしたり、運んだり、大変だったけれど、おもしろかった
  • 毎月のへっついさん作業は大変だった。でも、完成してうれしい!達成感がある!
  • サマーキャンプは、友達と仲良くなれた。プログラムが楽しかった。
  • スキーや、ウインターキャンプに行きたい。キャンプをもっと増やして欲しい。
  • 屋久島に行きたい

などの意見が多く聞かれました。

本日感じたこと

4月からの半年間、子供たちが大きく成長しました。郷土の森のフィールドを活かし、ひとつの限られた枠にとらわれず、様々な自然との関わりを楽しんでもらいたいと考えています。得意なことや苦手なこと。初めてだけど挑戦してみたいという気持ちが芽生えています。へっついさん造りが大変だったと云う意見が多かったので、どんな点が大変だったのか聞きました。暑い中、体力を使う作業のことを話していました。一生懸命取り組んでいる証しだと思います。苦労したから、完成した達成感や、爽快感を味わうことができました。火おこし、薪割り、ナタ、ノコギリ、トンガ、スコップ、コテ、包丁、小刀、金ヤスリなどを使い、貴重な体験をしました。来年の3月までの残る6か月間、森の中でゆっくり流れる時間の中、不便を楽しみながら活動は続きます。


朝一、へっついさん完成にむけてのお話

水を入れ、モルタルを練ります

モルタルをコテで全体に塗ります


コテで平らに仕上げるのが難しい

みんなでタイルの色合せ

貼ったタイルの上全体にモルタルを塗り


ぬれ雑巾でふいて仕上げます

薪割りのコツ、分ってきたよ

木が固く、苦戦しています


2つの羽釜でご飯を炊きます

包丁の扱い慣れてきました

ひき肉とニンニクを炒めます


柿の皮むき

柿はぬるぬるして大変だよ~☆

岡田講師と一緒に昼食タイム


講師から児童へ質問タイム

大きなシイタケが見つかりました

カツラの落ち葉はワタガシの甘い香り


葉が鷹の爪に似ているからタカノツメ

イノシシの足跡



活動レポート1 5月「郷土の森」で活動スタート! へっついさん造りの準備
活動レポート2 6月「郷土の森」の土壌生物を調べる  へっついさん基礎造り
活動レポート3 7月Part1  「郷土の森」 ヒノキの伐採 
活動レポート4 7月 Part2   「郷土の森」 一斉草刈日
活動レポート5 7月Part3  「郷土の森」 へっついさん造り 基礎造り
活動レポート6 Part1  8月「自然体験クラブ・宿泊キャンプ1日目」 
活動レポート6  Part2  8月「自然体験クラブ・宿泊キャンプ2日目」 
活動レポート6  Part3  8月「 トロ箱を利用した刀づくりと へっつさんタイル貼り」
活動レポート8 9月「高野スギを使って木工・へっいさん造りコンクリート仕上げ」 
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■別年度のレポート
2016年度 『今ぼくらが出来ること』森をつなぐ 地域とつながる 世界につなげる!! 実施レポート

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