NO団体名主な企画内容
42 彦名地区チビッ子環境パトロール隊(鳥取県) 「きれいで美しい泳げる中海を取り戻そう」
町内の環境パトロールや、使用済み割りばしを回収して紙に再生する活動。天ぷら油の再利用など、環境保全を基軸にした活動を持続的に取り組む。

速報レポート5

実施日 :6月12日10:00〜11:30
     8月 7日 9:40〜11:20
     9月 5日10:00〜11:20
実施場所:彦名町
     彦名公民館→産業道路→水質浄化シンボル塔→産業道路中彦名交差点
          →藪中川→藪中公園→中海湖岸→同コースを公民館へ
参加者 :こども 12人、大人 4人、サポーター 2人
プログラム

・環境パトロール実施に当たっての実施要領等の事前説明会
・環境パトロールの実施
・回収したゴミを分別しながらパトロールの実施
・回収したゴミの計量
・環境パトロールを行っての感想(全員が発表・発言) まとめ

参加者全員がパトロールチェック評価シート及びゴミ袋、ゴミ回収用火バサミを持ち、可燃、不燃、ハッポ-スチロールの3分別での回収をしながら、環境美化度についてチェック採点をして、パトロールを行った。環境パトロールの評価は参加者全員が項目ごとにチェックした評価点(1項目5点満点、合計100点満点)を集計して評価した。

環境パトロールの実施

(1)環境パトロール実施の経緯
     サポーター 向井哲朗

 「子どもも大人も身近な環境問題を五感で感じることが課題解決へ繋がる近道」との発想から、1990年に子どもを中心としたエコクラブ「彦名地区チビッ子環境パトロール隊」を結成、92年には町内の環境美化の向上を図るために環境パトロールをスタートさせた。また、家庭から出る生活排水の浄化と中海の水質汚濁対策の勉強会も積み重ねてきた。「出して処理する苦労より出さない努力を」キーワードに、発生源対策を最優先とする取り組みを地域の住民の皆さんに呼びかけ、実践展開してきた。
 具体的には、町内をパトロールし道路や小川、中海の海岸、側溝、生活排水路などを「川や中海の水はきれいか」、「空き缶やたばこの吸い殻のポイ捨てはないか」、「排水路に食べかすが流れていないか」など20項目につい1項目5点満点でチェック、合計100点満点で採点、継続実施してきた。パトロールの結果を点数にすると、この運動を始めた平成3年は47点であったが、平成
 19年以降は80点台の高得点をキープしてきている。近年、町内を流れる小川や排水路はたいへんきれいになった。町民の環境保全意識の高揚によるもので大変心強く思う。   

(2) 環境パトロール          
     サポーター 足立 早苗

 チビッ子環境パトロール隊は、平成二年に「泳げる中海を取り戻そう」を目標に結成されました。その翌年の平成三年から毎年、町内の環境パトロールをしています。今では親子で活動をしている人もいます。 パトロール隊は町内の環境パトロールの他に「環境をよくするために具体的に何をすべきかを学ぶ公民館での学習会」「使用済み割り箸や天ぷら油など資源の有効活用に関する活動」「国内外の環境活動に取り組んでいる人々との交流」に取り組んでいます。地域で具体的にこつこつと活動をしながら地球規模で環境について考えを深めることができるようにサポーター(向井・足立)も環境省環境カウンセラーの資格を取得し、研修に努めています。   


環境パトロールに参加した子どもエコクラブの親子(於;彦名町6区中海湖岸似て 8月7日)

町内の美化清掃活動をする環境パトロール隊(於;彦名町・環境美化シンボル塔前で6月12日)

 パトロールは彦名公民館をスタートして、内浜道路、内浜産業道路、ローソンから船だまりに向かって、ゴミを拾いながらします。町内の川、側溝、生活排水路、海岸、道路、船だまりを「川の水はきれいか」「空き缶や煙草のポイ捨てはないか」など20の調査項目でチェックしていきます。一つの項目が5点満点で、合計100満点で評価します。子ども達は「相変わらず、煙草の吸い殻が多いな。」とか「店のそばにゴミ箱があるのに草むらに捨てるなんてマナーが悪いね。」「六月には小魚がいたのに、八月は見かけないのはどうしてかな。」といろいろと発見したことや意見を言い合いながら歩いていきます。火ばさみで側溝に落ちた空き缶やビニル袋を拾いながら「今回は、5点満点の4点かなー。」「いや、3点だよ。」とみんなで話し合ってから得点を決めていきます。子ども達は、自分の目でしっかりと現実をとらえ仲間や保護者・サポーターといろいろな意見を交わします。そして、それらを環境新聞「中海」に投稿することで、町内の方に伝えたり、協力のお願いをしたりしています。このような地道な活動は今年で、20回目となりました。

 今回の得点は、82点でした。中海にビニル袋や空き缶が浮いていました。道路にゴミが落ちていました。しかし、川の水は澄んでおり、ヘドロやご飯の食べかす等はありませんでした。第一回の平成三年は42点、平成十三年は76点です。平成十九年からは、80点台を続けています。これも町内のみなさんの環境に対する関心の現れだと感じます。
 この環境新聞「中海」を読んでくださっているみなさんの中には、かつて自分も環境パトロールをし、原稿を書いたという方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。二十年にわたる住民の努力が今年のパトロール結果だと感じます。
 最近、新聞やテレビで中海の浅場ではかなり水質がよくなっていることが報じられています。「泳げる中海」も夢ではなくなってきました。これからも先輩方に続いてこつこつとパトロールを続けていきたいと感じました。

(3)二回目の環境学習と環境パトロール
     弓ヶ浜小四年男子

 8月7日に僕にとって二回目の環境パトロールをしました。まず公民館で排水についての学習をしました。どんなことかと言うと三角コーナーや排水かごに古ストッキングをかぶせると小さなごみを取り除ける事、しょうゆや牛乳などの洗い水はとても汚れていて、その中にめだかを離すと1時間もしないうちに死んでしまうことなどを聞きました。
 次に環境パトロールに出掛けました。彦名公民館から産業道路に出て、コンビニの横を通って中海までゴミ拾いをし、チェックシートに点をつけながらパトロールをしました。公民館からコンビニまではたばこのすいがら、コーヒーやビールの空き缶などが落ちていました。特に多かったのがたばこの吸殻です。

 コンビニのまわりでは近くの草むらに拾いきれないほどのごみが落ちていましたコンビニで買ったものをそのままそこで食べて捨てているようでした。コンビニから中海までの川には魚がいました。しかし前回にはなかった油のようなものが川にすこし浮かんでいて魚がよく見えませんでした。中海につくとでは発泡スチロールやペットボトルが落ちていました。小さな魚がたくさん泳いでいました。
 パトロールをしてみて感じたのは、煙草のすいがらがいっぱい落ちていたことです。たばこをやめるか、たばこを吸う人はちゃんと始末をして欲しいと思いました。
 帰りにコンビニによって今回の結果を伝えてこれからもごみを減らすための協力をお願いしてきました。
 今回の環境の評価点は82点でした。前回の84点よりすこし下がってしまったのでゴミを捨てないよう呼びかけをしたりして、少しずつでもよくなるようがんばりたいと思いました。

(4)環境パトロールに参加して
          保護者

「環境パトロールチェックシート」を片手にパトロールコース(彦名公民館から六区産業道路交差点経由で中海湖岸まで)の環境美化のチェックをゴミを拾いながら歩きました。タバコの吸殻、お菓子の空き袋、ジュース等の空き缶のポイ捨て等ローソン彦名店前の休耕地で多く見られましたが、少し前に自治会の方が掃除をされていたようで、それ以外のゴミはあまりなく、全体の評価点は前回のパトロールに引き続き82点と高得点でした。町民の皆さんの環境美化意識が向上してきている賜物と大変うれしく思いました。
 


ゴミ拾いをしながら環境パトロールをする親子(於:米子市彦名町六区 8月7日)

回収したゴミを分別し計量するパトロール隊親子(於:米子市彦名公民館 8月7日)

 最後に中海湖岸まで行き、沿岸のゴミを拾いました。ここでは、残念なことに、ここではゴミ袋がすぐにいっぱいになるほどたくさんのゴミがありました。対岸から漂着してきたゴミと考えられます。竹や棒、プラスチックのバケツ、空ペットボトル、ビニール袋など湖岸のテトラポットに入り込んでいてとても取りにくかったです。子ども達は頑張ってゴミ拾いをしていました。当日はテレビ局の取材もあり、最初はテレビ局の方に恥ずかしそうでしたが、時間が経つにつれ緊張もほぐれ「ここにゴミがあったよー」などとやる気満々でした。

 上下水道浄化施設の機能には限界があります。ゴミを拾う作業もまたしかりです。だから、向井さんが言われるように「出して処理する労苦より、出さない努力を」の発生源を最優先とする対策を皆で実行する事が、ごみ問題の解決につながる道しるべだと思います。ゴミや排水はダイレクトに環境に影響します。私たちの日常の心がけがいかに大切かと言う事です。

 なお、回収したゴミの量は可燃:0.3㎏、不燃:0.9㎏、ハッポースチロール:0.2㎏合計1.4㎏と前回行った6月のパトロールのときの1.2㎏よりわずかですが多かったようです。
 この結果は、環境新聞「中海」を通して全町民にお知らせし、みんなで更にゴミのない、きれいな明るい町にしていきたいと思っています。



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