NO団体名主な企画内容
42 彦名地区チビッ子環境パトロール隊(鳥取県) 「きれいで美しい泳げる中海を取り戻そう」
町内の環境パトロールや、使用済み割りばしを回収して紙に再生する活動。天ぷら油の再利用など、環境保全を基軸にした活動を持続的に取り組む。

速報レポート6

実施日 :6月30日10:30〜12:00(於:米子市立弓ヶ浜小学校 4年)
     8月 7日 9:40〜10:40(於:彦名公民館)
     9月 5日 9:40〜10:30(於:彦名公民館)
実施場所:弓ヶ浜小学校、彦名公民館
参加者 :6月30日 こども 90人、大人(小学校の先生) 5人(含む校長)、サポーター1人
     8月7日・9月5日 こども 12人 大人 6人 サポーター2人
     講師 向井哲朗(代表サポーター)
学習内容

1. 環境を守るために自分達にできること
2. 身近に出来る環境改善活動について
3. 地球温暖化防止のために私達が身近にできること

環境学習会の実施について

     講師(サポーター) 向井哲朗

(1)五感(視覚)で訴える環境学習会
 私たち中海湖岸流域の住民は、生まれてから今日までずっと中海の近くに住んでいる。私が幼い頃には、この中海で夏には毎日真っ黒になって泳ぎ、青竹の釣竿でセイゴ、メバルなどが面白いほど釣れ、海草や貝もたくさんとれた。しかし、このような中海も昭和30年代の初期の頃までで、それ以降は水が少しづつ汚れてきて水泳も出来なくなり、魚貝類や海草類も少なくなった40年代には汚れが一層進み、50年代には赤潮が多発、汚濁が更に悪化した中海になってしまった。
 社会経済の発展、生活文化の向上は、私達が想像もしなかった短い期間で先祖から受け継いできた貴重な財産である天然汽水湖中海を蝕み続け、知らず知らずのうちに汚してしまった。改めて私達はこの湖の大切さを知らされ、今や中海の水質浄化、水質保全は、この流域住民総ての願いとなっている。この様な現況にあって、私はこれまで誰もが毎日の生活の中でちょっとした気配りと工夫で出来る環境改善活動を単に問題提起だけで終わらせてしまいがちであった反省から具体的な実践活動としての「泳げる中海を取り戻すには」の活動を、次代を担うこども達と始めた。
 中海の水質汚濁の主原因が、私たちが日常何気なく排出している生活雑排水であることに鑑み、この雑排水の浄化の実践活動を出来る限り多くの家庭で行ってもらうことが重要である。これに答えるため手作りの浄化実験装置を考案・作成、この試作品を用いこどもエコクラブ学習会、自治会や婦人会、小・中学校等の要請による出前講座に出向いて説明を行なってきた。すなわち、本装置を使用して牛乳やジュース、ビールを飲んだときのコップの汚れた洗い水の処理の仕方、汚れた食器をぼろ布等で拭き取った時の汚水の浄化度、廃パンストによる台所排水の微細な食べ粕の流出防止効果等参加して戴いた人に自らの目で確認して頂いてきている。このような視覚で訴える出前講座を通し台所排水の浄化活動を地域ぐるみで実践して頂くようになってきた。
 参加頂いた方から好評を得ており、実践の輪が確実に広がっている。環境を良くするための考え方として、以下の点に留意することが重要であることも合せて説明している。
  ・環境に対して私たちは加害者意識を持って行動すること
  ・環境問題に関心を持つこと
  ・環境改善、小さな積み上げ、大きな成果となること
  ・家庭生活排水を出さない工夫,出さない努力をすること
  ・身近に出来ることから一つずつ確実に実践すること
  ・環境問題、地球規模で考え、地域発で行動すること

(2)廃パンストによる微細食べ粕の流出防止作戦の展開(各家庭で実践中)
 破れてはけなくなった廃パンストの腰の部分を股下5cm位に切って結ぶ。結んだ部分を下にして台所の三角コーナーに被せる。また、足の部分は10〜15cmに輪切りにし、その片方を結び、結んだ部分を下にして流し台の総合排水口のバスケットに覆い被せ微細食べ粕の流出防止を行って水質浄化を図る。「廃パンストによる台所排水の浄化方法」のレジメを作成全戸に配布し実践中である。
 また、学習会の参加者には廃パンストの効果について、出前講座で確認して戴いている。
 前述の廃パンスト、市販のろ過袋をそれぞれを三角コーナーに被せたもの、何もつけない状態の3つの三角コーナーを用意して、それぞれをロート台に取り付けたロート上にセットする。これらで味噌汁をろ過、ろ液を透明ながらスコップに受けて比較した。古パンストとろ過袋を被せた三角コーナーのろ液は同じくらいきれいであったが、何もつけない三角コーナーは汚れたままであった。


三角コーナーに廃バンストを取り付けた浄化実験

 三角コーナーに廃パンストを取り付けることによって、台所から排出される微細な食べ粕の流出防止に大きな効果のあることが解った。
 この視覚によるろ過実験で参加者の皆さんは、廃パンストの利活用により、台所排水をきれいにすることを確認して頂き、かなりの多くの家庭で廃パンストによる台所排水の浄化対策を実践して頂いている。これまでよごれていた生活排水路が現在はきれいになって、メダカやシジミがよみがえってきており喜んでいる。

(3)身近に出来る温暖化防止活動の取り組み
  
 地球温暖化防止・私達にできること(出展:環境省試算)

CO2削減量
(㎏/年)
節約金額
(円/年)
(1)冷房温度を1℃高く暖房温度を1℃低くする312,000
(2)車の運転を2日/週、往復8km自転車に1358,000
(3)5分間/日アイドリングストップ392,000
(4)電気製品魔手電源を切る・コンセントを抜く876,000
(5)お湯の流しぱなしをしない(1分/日)654,000
(6)風呂の残り湯を洗濯に使う175,000
(7)ポットやジャーの保温をやめる312,000
(8)家族が同じ部屋で団らん24011,000
(9)買い物袋を持ち歩く(マイバッグ持参)簡易包装品の購入58α
(10)テレビ番組を選び、1時間/日・見る時間を減らす131,000
合 計76641,000

  
 今日、地球温暖化のことが、世界的な規模で問題になっていることに鑑み、私達の毎日の生活の中で温暖化防止活動について、身近に出来る事とその効果について10項目をわかりやすく紹介・説明し(ex.使わない電気のコンセントを抜く、テレビを長時間見ない、お父さん・お母さんと近くのスーパー等に買い物に行くとき自動車で行かない⇒自転車で行く等)家族全員で実践すること事を呼びかけた。10項目を必達すれば CO2削減量は766(㎏/年)となり、日本の全家庭で実践すれば、目標である1990年代の二酸化炭素排出量のレベルに近づくといわれ、環境省で試算された数値である。 節約金額は41,000円/年となる。
 また、廃てんぷら油を有効利用して車の燃料になることも紹介。私たちの町の障害者施設にこの機械があり、廃てんぷら油からバイオデイーゼル燃料(BDF)という軽油の代替燃料が作られていることを説明、協力して頂くよう皆さんに説明した。

弓ヶ浜小学校での環境学習会(6月30日)を受講しての感想

身近に出来る環境改善事項の実践  
受講したたくさんの子ども達から学んだことを実践している感想文を戴いた。その中から代表者6名の子どもの環境に優しい行動概況と学校の先生方の感想記を紹介する。

 先日は、環境を守るためにどんなことをしたらよいかをお話してくださってありがとうございました。牛乳を飲んだときは、コップの洗い水を台所の流しからそのまま流すと、海や川の水が汚れることがわかったので、これからは、植木などに水をやりたいとおもいます。これまで、自分の家では、環境によいことをしてきていませんでしたので、向井さんから教えて頂いた、環境によいことをたくさんしていこうと思います。
(4年女子)

 先日は、ありがとうございました。
 やぶれたり、でんせんして使わなくなったストッキングやくつ下を使って、台所から出る排水をきれいにすることができることを教えて頂き、とてもすごいなぁーと思いました。
 台所などから汚れた水を流すと、向井さんが行ってくださった実験を見ていて川や海の魚にとても良くないことがわかりました。
 お話の中で、私達が飲む牛乳やジュースなどコップで飲んだ洗い水を、直接流しから流すと川や海にすむ魚などの生き物によくないことを教えて頂き、その排水を植物にあげると、栄養になって成長が早くなるとのことですので、とても良いことだと思いました。
 向井さんは、水を上手に使うためにとても努力しておられて、すごい方だと思いました。
 これからもお体に気をつけてがんばってください。私も向井さんに見習って水を上手に使っていきたいと思います。
(4年女子)

 先日はエコの話をしてくださって、ありがとうございました。
 ぼくは、この話を聞いて、エコのことが好きになりました。あれからエコのことが気になって、つい台所を見たり、電気のことが気になったりしています。エコの生活のことをお母さんとよく話をしますが、ぼくは使わない電気のコンセントをぬくこと、お母さんが古いストッキングを使ったり、使わなくなったくつ下を使ったりして台所から出る排水をき      れいにすること、米のとぎ汁や、牛乳やジュース、お父さんがビールを飲んだ後のコップの洗い水を台所の流しから捨てないで、小さなバケツに集めて庭木にやることをしているかについてよく話をします。これらのことは、向井さんから教えて頂いた環境によいことだからです。
 ぼくは、今日のお話を聞いて、これからも環境によい活動をしたり、エコの行事に参加したりしたいです。向井さんも、体に気をつけて環境をよくする活動をがんばってください。
(4年男子)


環境学習会(於:弓ヶ浜小学校)

 この前は、いろいろなことを教えてくださってありがとうございました。
 私は、学校から帰ってからお母さんや家族全員に向井さんから教えて頂いたことを説明しました。お姉ちゃんが早速に牛乳を飲んだ後のコップの洗い水を毎日ずっと植木にあげていますが、花のくきが少し伸びているのでびっくりしました。牛乳にある栄養が花によくきくんだなぁと思い、本当に環境と植物の両方に良いことを教えて頂いてうれしく思います。
 使い古しのストッキングや、あなの開いたくつ下を使って水をきれいにすること、汚れた食器はボロ布で拭いてから洗うことも続けています。使わないコンセントからコードをぬくことも続けています。向井さんから教えて頂いた、簡単に出来る環境によいことは家族皆で続けていこうと思います。
(4年女子)

弓ヶ浜小学校からの学習支援のお礼

 盛夏の候、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
 さて、去る6月30日には、大変お忙しい中をご来校いただき、ありがとうございました。
 4年生児童に環境を守ることの大切さや、環境を守るためにできることについてとてもわかりやすく話をして頂き、児童だけではなく、私たち教員にとっても、大変勉強になりました。
 向井さんのお話を伺い、子ども達は、環境を守るために自分たちにも出来ることがたくさんあることに気づいたようです。さっそく家の古いパンストを使ったり、牛乳パックの中を水で洗い、その水を中庭にやるなどの活動をしています。また、コンセントをこまめに抜くなど環境によいことを考えて行動を続けています。
 お伺いしたことをもとにして、これからさらに、環境を守るために自分達でできる活動に取り組んでいきたいと思っていますので、今後ともご支援を賜りますようよろしくお願いします。
 お礼が遅くなりまして、大変申し訳ありませんでした。子ども達の手紙を同封しておりますのでご覧ください。
(弓ヶ浜小学校 校長: 矢倉敏文   担任: 藤原 明 加藤由理子 瀧濱佳子)

身近に出来る環境改善活動(地球温暖化防止のために)学習会に参加

「皆さんもやってみてください私の家の環境に優しいエコ活動」
     彦名小 五年女子

 私は、小学3年生のときからエコクラブに入っています。毎年こどもエコクラブの環境学習会に親子で参加してきています。これまでサポーターの向井さんから、環境に優しいたくさんのことをしえて頂いてきて、私の家ではエコな生活をしてきています。
 今年も、8月7日には「身近に出来る環境改善活動について」、9月5日には「地球温暖化防止のために私達が身近にできること』についていろいろなことを教えていただきました。
 教えていただいたことをヒントに、私の家では、暑い夏は、クーラーをかける前に、洗面器にお水を入れてその中に足をつけて、体を涼しくします。また暑くなるとそうします。すると、28度に設定しても結構涼しいです。
 今年の夏は、35℃を超える暑い日が続きましたが、この方法では、けっこう涼しい感じで過すことができました。この方法をすると電気代の節約が出来ます。皆さんも是非やってみてください。
 また、寒い冬に掃除をする時も、お湯を使わずゴム手袋をつけて拭き掃除をします。
 お茶わんを洗う時も、お湯を使わずゴム手袋をつけてします。そうすると、洗剤から手を守る事ができるし、ガス代の節約にもなっていい事ばかりです。
 さらに、すごく寒い日は、湯たんぽを足元に置きそのふんわりとした気持ちのよい暖かさで寝ます。湯たんぽのお湯は風呂の残り湯を使っています。その湯を温める時は、ストーブの上に、おなべをおいて温めます。お部屋が暖かくなるし、湯気も出て体にもとってもいいです。省エネになります。
 私の家の環境にやさしい取り組みを紹介しました。皆さんも環境学習会で教えていただいたことを行ってみてください。



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