NO団体名主な企画内容
21 駒ケ根市立中沢小学校 4年(長野県) 「お蚕様を育てて命をいただいて物をつくろう!!」
地域の伝統産業である養蚕を教科学習と関連付けて学び、体験の成果を学校新聞で地域に発信。蚕の飼育、餌となる桑の栽培、育てた蚕の繭で真綿のエコカイロ等を作る体験で、ふるさとへの理解を深める。

速報レポート6

日時 7月8日(月)、9日(火)
場所 中沢小学校4年教室
参加者 児童18名 指導者1名 実習生1名  計20名
活動目的

 何人かの子どもたちが、休み中の新聞記事の切り抜きとして選んできた、お蚕様の新聞記事(信濃毎日新聞7月7日17面)を使い、既習の学習と合わせて、理解を深くする。

(1)理科学習『昆虫の体のつくり』
  お蚕様の雌雄の判断をしたり、お蚕様の体のつくりを観察をしたりする。

(2)社会科学習『長野県の伝統的な産業』
  お蚕様を育てる農家(養蚕農家)の抱える問題点を知り、他の伝統的産業との共通点 を考える。

活動内容

(1)理科学習
・五齢になった直後しかできないという雌雄の判断を試みる。
・図解されていた、お蚕様の体のつくりを参考に昆虫の基本的な体のつくりである、  「頭・胸・腹の3つに分かれている。」「足は6本である」が、お蚕様にも当てはま   ることを確認する。
・自分たちのお蚕様で実際に観察する。
(2)社会科学習
・記事から読み取れる、養蚕農家の問題点を読み取る。
・伝統工業の学習で学んだ問題点と比べ、共通点を探し発表し合う。
・生活習慣の変化、高齢化問題など確認する。

活動の成果と課題

 理科では、子どもたちから、
「今までお蚕様の口だと思っていたところが頭で、顔だと思っていたところが胸部だと知 ってびっくりした。」
「お蚕様の背中で開いたり閉じたり動いていたのが、人間で言う心臓の役目をしているも のなんて驚いた。」
「きっと、胸部についている、胸脚が昆虫で言う足なんだろうな。後は吸盤みたいだもの な。」などのつぶやきや発言が聴かれた。
 また、観察の時間には、体の横にある気門を数えたり、雌雄の判断をする姿など、細かい部分を観察する姿が多く見られた。
 社会では、
「お蚕様を飼っている農家は、すごく減っている。」
「養蚕をしている人は高齢の人が多い。」
「平均80歳って書いてあってびっくりした。」
などの気づきが見られた。「なんでお年寄りしかやっていないのか。」との質問には、
「記事に、養蚕をしても仕入れなどのお金を引くといくらも残らないとあるから、お金が ないと食べていけないから、子どもがいる人とかは無理。」など、収入との問題を捉える姿も見られた。




「こんなに大きくなったよ」


「見て。かわいいでしょ。」「ちょっと苦手かな。」



○新聞記事が掲載されたのが、子どもたちのお蚕様がちょうど5齢になるタイミングでだ ったので、5齢になった直後(1~2日)しか見ることのできない、雄雌のちがいなど 観察することができ、とてもよかった。
○新聞記事という刺激があったことで、子どもたちが科学的な目で,社会科的な目で岡井 お蚕様を見ることのできる良いきっかけとなった。



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