NO団体名主な企画内容
22 伊那市立伊那西小学校(協働:ミヤマシジミ研究会)(長野県) 「絶滅危惧種ミヤマシジミを守ろう ~里山の小学生が小さな命をつなぐ体験活動~」
ミヤマシジミが活動する夏に生息地環境の調査、飼育観察と保全活動に協力する環境学習プログラムを実施し、秋は保全活動をまとめてチョウのグッズを作成し、ミヤマシジミの保全学習プログラム活動。

速報レポート8 ミヤマシジミの休眠卵の学習とチョウの冬越し調べ

活動日 9月 9日(木)
活動場所 伊那西小学校 教室
参加人数 3年生9名 研究会指導者2名,教員2名
活動内容

*講 師:岡村 裕・中村寛志(ミヤマシジミ研究会)
*今回の活動のねらい:
今までミヤマシジミの観察や飼育を通していろんなことを学んできた.今回はミヤマシジミやチョウたちは,寒い信州の冬をどうして過ごしているのだろうかという疑問に取り組んだ.そのため今回の活動には,(1)ミヤマシジミがどうして冬越しするのかについて,信州大学昆虫生態学研究室で研究したミヤマシジミの休眠卵の話を聞いて,みんなで意見を出し合って考えてみること,(2)チョウは卵,幼虫,蛹,成虫の段階があるけれど,校庭に来るチョウたちはどのステージで冬越ししているのかを調べてみることという2つのねらいを設定した.

*内 容:

  • ミヤマシジミの休眠卵の研究の話を聞きながら,冬越しの謎に取り組んだ.「Q 3化目のメス成虫はなぜ休眠卵を産むのだろうか?」(写真8-1),「Q 成虫はどのようにして休眠卵と非休眠卵を産み分けるのだろうか?」,「Q 今日,校庭にいる幼虫が親になって産む卵は休眠卵か非休眠卵かどちらだろう?」(写真8-2)などの疑問についてみんなで考えながら,ミヤマシジミの幼虫が秋になると短い日長時間を感じて,親になって冬越しをする休眠卵を産むことを学んだ(写真8-3,8-4).
  • 次いで校庭を訪れた45種類のチョウたちはどのようにして冬越しをしているかを学習した.みんなで卵なら黄色,幼虫なら緑,蛹は青,成虫は赤のシールを張っていった(写真8-5,8-6).寒い信州でも案外成虫で冬越ししているチョウがいることが分かった(写真8-7).


(写真8-1)ミヤマシジミの生活史と休眠卵の疑問.

(写真8-2)休眠卵を産む日長条件.

(写真8-3)幼虫が日朝を感じて親になったら休眠卵と非休眠卵を産み分けている.


(写真8-4)休眠卵を産むのは昼間の長さが14時間以下だ.

(写真8-5)校庭に来るチョウの冬越しのステージを調べてみよう.

(写真8-6)冬越しのステージをシールで色分けしてみよう.


(写真8-7)いろんなステージで冬越ししているのがわかった.



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