NO団体名主な企画内容
32 京都市立醍醐西小学校(京都府) 「長期宿泊・自然体験学習 5泊6日in花背」
子どもたちの生活習慣確立に効果のある生活体験活動を重視したプログラム。「自給自足」をモットーに活動を行うため、事前に半年間かけて野菜を育てキャンプに挑む。

第1日目 「協力」

日時:9/7(火)
出発式

 今夏の異常な暑さは9月になっても続き,今年で3回目になった「長期宿泊・自然体験学習・5泊6日in花背」の出発式は,早朝とは言え30度をはるかに超えました。大きなリュックを背負って出発式にのぞんだ5年生の子どもたちは汗びっしょりです。でもみんな笑顔で意欲的な表情をしています。見送りのご家族の方は少し心配そうに見ていました。
 校舎の3階からは,6年生の子どもたちが恨めしそうに見ています。前日まで6年生の子どもたちが何人も校長先生のところに来ては,「5年生はいいなあ!私たちももう1回行きたいわあ!」「なあ,一緒に連れて行ってえなあ」と無理な嘆願をしていました。それだけこの「長期宿泊・自然体験学習・5泊6日in花背」の取組は,子どもたちに強烈なインパクトがあり思い出に残っているようです。
 もちろん,今回出発する5年生も今までに6年生からいろいろと聞かされていたので,暑い中の出発式になりましたが,得意げなうれしそうな顔をしていたのです。
 8時30分,予定通り「出発式」が始まりました。応援スタッフの学生ボランティアさんもそろった中,児童代表が力強く「協力・試練・工夫・挑戦・笑顔・感謝」のモットーを常に意識して,自分たちの力で動き5泊6日間がんばり通します。と誓いの言葉を言いました。
 見送りの教職員は,6日後どのように変容して子どもたちが帰ってくるか楽しみにして見送りました。




車中

 目的地の花背山の家までは,約1時間30分〜2時間かかります。子どもたちは,バス2台に分かれて乗り込みました。
 車中では学生ボランティアのお兄さん,お姉さんとすっかりうち解けて,楽しい会話が続きました。引率の先生が入る余地はなかったようです。
 鞍馬寺の山門前から山道に入ってもバス酔いもなく予定通り花背山の家に到着しました。

京都市野外活動施設・花背山の家・入所式

 予定通り「花背山の家」に到着。この施設は京都市左京区にあり,滋賀県境に近い山の中であります。牛若丸が修行した鞍馬寺からさらに15㎞山奥に入った地域にあります。京都市内ではありますが,気温や降雪量は青森県と変わらないと言われています。今年もこの「花背山の家」を拠点として,5泊6日の長期宿泊キャンプを実施することになりました。
 入所式では,6年生から受け継いだ手作りの旗を掲げ,代表の子どもが6日間みんなと力を合わせて困難なことも乗り越えがんばり通すと誓いの言葉を力強く言いました。

第1日目のモットー「協力」

 さあ,いよいよはじまりです。
 第1日目のモットーは「協力」です。「協力」なしでは6日間やり通せません。57名の子どもたちを10班に分けて,各班励まし合い,協力しながらがんばります。時には班ごとに競いあう活動も取り入れています。

ボランティア学生さんとの交流

 昼食後,各ロッジに分かれて荷物整理をした後,学生ボランティアのお兄さん,お姉さんの紹介がありました。今年も京滋の大学から20名の学生さんが応援参加してくれることになりました。
 本校は,学校管理下では難しい「組織教育キャンプ」を取り入れています。一般的な教師主導型の「させられキャンプ」や「指示待ちキャンプ」でなく,子どもたちの自主的活動を重んじたキャンプを目指しています。そのためには,子どもたちと行動を共にしてくれるカウンセラー役が各班に必要です。また,食材準備や活動補助のためのマネージメントスタッフも必要です。
 ボランティアとして参加してくれた学生さんには,「指導者」でなく「始動者」に徹してほしいと伝えてお願いしました。
 今年は,昨年の本校の取組がいろんな場や形で評価され好評だったので,口コミで多くの学生さんからの参加申込がありありがたかったです。





班行動・散策

 子どもたちが6日間使う「竹ばし」は,事前に学校で作ったため,夕食(野外炊事)までの時間に余裕ができ,1日目のモットー「協力」を意識させる班別活動の時間を設けました。その中で,学生さんとの交流の場では,集合したときに班独自の班呼(cf:○班そろったエイエイオー!)を決めたり,木はがきや花のプレゼント(クラフト)に使う押し花や枯れ葉を集めがてら,散策の時間を多く取り入れました。
 目立って協力して行動している班には,表彰式(木メダル進呈)を行い,班行動の志気を高めました。

夕食(野外炊事1)

 今年は,同日利用校があり他校と野外炊飯場が重なったため,花背山の家の近隣にある別所小学校(昨年閉校)のグランドを借りて野外炊事を行うことになりました。歩いて15分,野外炊事場としては不十分でしたが,移動式かまどやコンパネを利用したテーブルを設置して,独自の臨時炊飯場をつくりからはじめました。
 今年も6日間で9回の野外炊事をします。その1回目として,メニューは定番のカレーでした。子どもたちは,4年生時からカレー作りは3回目になり手順はわかっていたのかスムーズに行えました。ただ,あいにくにわか雨が降ってきたので,食事の場所が校舎の通路にかたまり混雑して大変でした。ここでも「協力」のモットーが生かされていたように思います。雨もいい経験になりました。





ボンファイヤー

 野外炊事も無事終え,山の家に戻った時には雨もあがり,予定通り「ボンファイヤー」をすることになりました。長期宿泊キャンプで生活体験重視を掲げていますので,夜の活動の「キャンプファイヤー」も複数回行います。初日の夜は,ボンファイヤー形式で儀式的なファイヤーでなく,みんなで火を囲んだ親睦ファイヤーとして,楽しい一時を過ごしました。班付きのお兄さん,お姉さんが爆笑を誘う踊りやゲームで盛りあげてくれました。

班別ミーティング・班長会議

 毎年同じプログラムであっても,参加する子どもたちは違いますので,活動時間や反応はまったく違います。今年も特に仲間作り(協力)を意識して進めて対人関係スキルの向上を目指しています。就寝前の班別ミーティングでは,あえて1リットルの紙パックジュースと大袋のお菓子を夜食に与え,子どもたちがいかに配るか様子をみていました。
 班長がリードして上手に平等に分ける班,自分たちの分は分けるが,班付きのお兄さんやお姉さんの分を忘れてしまう班,中には自分の分だけを入れて飲み始める班など様々でした。これからどのように変わっていくか興味津々です。
 班長会議では,1日目の反省(トラブル等)を出し合い,明日への明日のモットー「試練」を伝達し確認しました。



速報レポート(事前編パート1)
速報レポート(事前編パート2)
第1日目 「協力」
第2日目 「試練」
第3日目 「工夫」
第4日目 「挑戦」
第5日目 「笑顔」
第6日目 「感謝」

■別年度のレポート
2014年度 「自然に親しみ・自然を理解し・自然を大切にし・生きる力を高めよう!」~全校たてわりグループで自然体験活動をしよう~ 実施レポート
2013年度 「自然に親しみ・自然を理解し・自然を大切にし・生きる力を高めよう!」~野外活動クラブ&課外活動の取組~ 実施レポート
2012年度 「自然の中で生きる力を高めよう!長期宿泊・自然体験学習・5泊6日」Part5 実施レポート
2011年度 醍醐西e-na(えーな)プロジェクト 実施レポート
2009年度 長期宿泊・自然体験学習 5泊6日花背山の家 実施レポート

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