NO団体名主な企画内容
15 国立市立国立第七小学校(東京都) 「校長先生と身近な自然体験チャレンジGO!」
低学年は地域めぐりを通して自然に親しみながら動植物と関わり、興味・関心を高める活動を行い、中・高学年は河岸にて自ら研究テーマを設定し、動植物の調べ学習を行って発表する活動などを行う。

速報レポート1

活動日  4月16日(水)
参加児童 3年生58名

 人間生活において、植物や昆虫・動物など生き物が身近にあることはとても大切なことであると常々考えています。季節の変化を知らせる植物を観察したり、様々な虫や動物の生活の様子を垣間見ることは、人々の生活に潤いを与え、癒しの効果もあると思います。児童の心身の成長など、教育的な側面から考えた場合でも、常に身近な自然や生き物と接するということは、とても意義深いものであると思います。教育活動の主体である学校こそ、より良い生命活動の営みが感じられる身近な環境に目を向けて、児童と共に自然体験活動を展開していくことは、とても重要であると考えます。今年度、トムソーヤコンテストの支援を受けることができたことに感謝しながら、本校での身近な自然体験の様子や学習活動の様々な試みをご紹介・ご報告させて頂きます。

 学校から歩いて10分程のところにある田んぼに出かけ、日常では体験できない様々な活動を行いました。活動を始めるにあたり、まず、様々な活動を通して、春の谷保の自然を五体で感じ、豊かな感性を養う。次に、植物や昆虫を五感を通して観察し、生き物の特徴について知り、自然の仕組みを理解する。さらに、生物の多様性に気づくと共に、科学的な見方・考え方を身につける。ことを目標としました。
 校庭に集合に、安全に歩行することの注意を与えてから、現地に向かいました。陽春うららかな中、3年生に進級したばかりの子ども達は、喜びに溢れていました。わいわいがやがや・わくわくドキドキしながら、田んぼに到着しました。レンゲ畑が広がる場所にて、まず、「草の上にねころがろう!」とよびかけましたが、だれもねころびません。「こうするんだよ!」と校長先生が始めると、子ども達も安心したのでしょうか。次から次へとねころがり、「うわー気持ちいい!」「お空がとっても広い!」「雲が流れていく!」「草のにおいがいいね!」
「風がいい気持ち!」と今までにないことを体験できた喜びを口々にいっていました。草原に寝転がるという、日常できない自然体験を子ども達は、五体を通しながら、土のにおいや草の感触を感覚的につかむことができたようです。
 学習活動のアクション1として、「植物に名前をつける活動」を行いました。
 その活動とは、あらかじめその場所に咲いている植物に①~⑤までの番号を付けておきます。次に、その植物の花や葉っぱや茎、全体の様子、色や形などに着目しながら観察しながら、教師が正式和名を教えるのではなく、子ども達が自らネーミングして楽しむというものです。この場合、目だけではなく、手触りやにおいなどの五感を活用することも、大切な観察方法であることを伝えました。植物観察法として、下で味を見るという観察法もありますが、対象が子どもでありことや、毒のあるものもあるので、勝手に口に入れないようにと安全対策的な面での指導も欠かさないようにしました。
 その結果、子ども達は直接体験しながら、子どもらしい瑞々しい感覚で、様々な植物の特徴を捉えることができました。どのような植物を選定し、どのようなネーミングをしたかについての詳細は、国立市立国立第七小学校のホームページをご覧下さい。
 学習活動のアクション2として、「ガリバーやありんこになってみよう!という活動」を行いました。ガリバーになるということは、自分を大きくして周りの風景や景観などを巨視的に見るということであり、ありんこになるということは、自分を小さくして草むらの中に入るように微視的に見るということです。
 簡単にいうと、「大きくみよう!細かく小さくみよう!」と観点でスケッチをするということです。この場合、大切なことは絵の上手下手ではなく、対象物をしっかりと見て様々なことに気づくことがねらいです。遠くのハケ(河岸段丘によってできた林のこと・添付写真のバックの林のこと)に繁茂する樹木にもいろいろなものがあることを視覚的に捉えるようにすることです。また、目の前の小さな花に対して、もっと目を近づけて細かく丁寧に見ていろいろな事に気づかせるようにしました。時間も3分間と限定することにしました。このことは、子ども達の集中力を高めるねらいもあります。驚いたことに、無駄なおしゃべりをする子どもなど一人もなく、皆夢中になってスケッチを楽しむことができました。
 学習活動のアクション3として、「どんどん植物採集しよう!という活動」を行いました。道ばたの植物を採ると、すぐに「自然破壊だ!」という人がいますが、それは大きな誤りであると思います。悪質業者による珍しい植物の山取や国立公園内での植物や昆虫採集は厳禁であるのは分かりますが、その考えが先行しすぎて、誤った考え方が社会全体に刷り込まれている印象を受けます。植物は自分の手に取りじっくりと観察するからこそ、様々なことに気づき学べるので、大いに植物採集はするべきであると考えています。子ども達に配布した学習カードには、アクション1と2を記す箇所の他に、自由に植物を貼るスペースもいれました。なお、この場所は、保護者のKさんの所有地であるので、事前に子ども達と観察のために入ることの許可を得ておき、協力してもらいました。子ども達はそれぞれが、自分のお気に入りの花やちょっとかわった葉っぱなどを採集しては担任や校長先生のところに持って行き、セロテープを切ってもらい、次から次へと画用紙に貼っていきました。最低でも3種類、中には10種類以上の植物を採集し、色とりどりの花のようす、形も様々なものがあることを体験的に学びとることができたようです。
 最後は、ほんのちょっとだけ自由時間にしました。子ども達は春風の中、思い切りレンゲ畑を駆け回っている姿が、とても楽しそうでした。









速報レポート1
速報レポート2 2年生の活動
速報レポート3 4年生の活動
速報レポート4 6年生の活動
速報レポート5 6年生の活動
速報レポート6 1年生の活動
速報レポート7 全校児童の活動
速報レポート8 全校児童の活動
速報レポート9 5年生の活動
速報レポート10 全校児童の活動
速報レポート11 3年生の活動
速報レポート12 4年生の活動
速報レポート13 全校児童の活動

■別年度のレポート
2015年度 校長先生と身近な自然体験チャレンジGO3(スリー)! 実施レポート
2013年度 国立市立国立第七小学校「みんなで自然体験推進レッツ・ゴー!」 実施レポート

プログラム検索に戻る