NO団体名主な企画内容
36 尼崎市立南武庫之荘中学校(動植物介在教育研究会)(兵庫県) 「尼崎の海と大地をつなぎ命の環境を学ぶ自然体験(尼崎の海への恩返し)」
尼崎の海でワカメを栽培し、ワカメや付着している貝類で堆肥を作り、堆肥で菜の花を栽培。菜種を搾油し、菜種油で調理し、調理で利用した油をバイオディーゼル燃料に精製して車の燃料にする。かたちは変わっても命はつながり続ける「命の循環」を、生徒たちに体感させる環境教育。

速報レポート1

日時 :7月20日(月)海の日 9:00~14:00
参加者:41人(尼崎市立南武庫之荘中学校・尼崎市立成良中学校)
活動内容

①循環についての学習と前回までの振り返り
②ひまわり畑と尼イモ畑の除草と手入れ
③畑の生物観察

①循環についての学習と前回までの振り返り
尼崎の海で育てたワカメ、防潮堤で採集した貝類と枯れ葉や枯れ草を混ぜ合わせて堆肥を作ってきました。その堆肥を使って尼崎市の南部の埋立地にあるのびのび公園で色々な人々と連携して菜の花を育ててきました。昨年までは雑草だらけだった公園の丘は、平成27年4月18日に満開の菜の花で黄色一色に染まりました。
 5月31日に菜種を収穫し、その後ヒマワリの種まきをしました。6月21日には尼崎の伝統野菜の「尼イモ」の植え付けをして観察をしてきました。ヒマワリと尼イモは順調に成長していましたが7月に入ってから畑に雑草が勢いよく成長してきたため、雑草を抜いて手入れをすることにしました。これも尼崎の海の栄養を上手に循環させるための人間の役割の一つなのです。



②ひまわり畑と尼いも畑の除草と手入れ
のびのび公園の西側の丘に植えたヒマワリは、ロシアヒマワリという品種で条件が良ければ2メートルほどに成長し、直径40センチほどの花を咲かせます。今回この畑には、人間が食べ残した食料を生ごみ処理機で堆肥化して肥料として活用しました。今回の観察で、合計387本のヒマワリが育っていました。大きいものは170cmもあり、茎の太さは、直径4センチ近くなってまいた。
 のびのび公園の南側の丘で栽培している尼イモは
江戸時代から尼崎でさかんにつくられていたサツマイモの一種の伝統野菜でしたが、1934年の室戸台風の被害によってほとんど姿を消してしまいました。
 私たちは、尼崎文化財収蔵庫の協力によってツルをいただいて、耕した畑に40本のツルを植え尼イモの食文化を復活させようとしています。
 今回除草した雑草は、土を丁寧に払い落として、ヒマワリや尼イモの畝に敷き詰めました。これによって次の雑草が生えにくくなることや、土に含まれる水分の蒸発を抑える効果がある事を中学生たちに知ってもらえることができました。
 このように作物の栽培を通して、先人たちの知恵や食文化を伝えることができる活動になっています。
 この活動は、尼崎緑化公園協会との連携によって行われています。




③畑の生物観察
 土の中や表面にはミミズ、マルムシ、アリ。
 ヒマワリの茎や葉にはショウリョウバッタ、オンブバッタ、カマキリ、カメムシなどの生物を観察することができました。また空中にはトンボや、ツバメがたくさん飛んでいました。今まで昆虫に触れたことがなかった中学生もいましたが、観察会の時間が進むにつれて周りの仲間と関わりながら、自分でショウリョウバッタを捕まえて観察できるようになっていました。
「ヒマワリの葉っぱにいっぱい穴あいてるで」
「バッタとかカマキリが食べてるんかな?」
「ツバメはミミズとか昆虫食べてるンか?」「ツバメは昆虫しか食べへん。バッタは食べるで」
「だからツバメがいっぱいおるんや」「ツバメはトンボも食べるで」「トンボってどこから飛んでくるんやろ?」「さー?」
「隣の埋め立て地に池みたいにでっかい水たまりあるからそこにヤゴとかいっぱいおるんとちゃうか?」このような会話が生徒たちの中から自然に聞こえてきました。








今回の活動では、土の中や表面で生きる微生物、植物の葉や茎に見られる昆虫、畑のまわりを飛び交う昆虫や野鳥を観察することで、自らそれぞれの命と命の係わりについて気付き学びあう時間を過ごすことができました。また手入れをした畑のヒマワリと尼イモがとても元気になったように見えました。

【次回予定】
次回は8月1日に尼崎の海の生物観察と防潮堤に付着している貝を採集し、その貝を使って堆肥を作ります。その時にはのびのび公園のヒマワリも満開かもしれません。とても楽しみです。


速報レポート1
速報レポート2
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速報レポート4 ヒマワリの水やりと手入れ
速報レポート5
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速報レポート11
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速報レポート13 ヒマワリの種の収穫
速報レポート14 活動発表とポスター展示 活動交流会 
速報レポート15

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