NO団体名主な企画内容
36 尼崎市立南武庫之荘中学校(動植物介在教育研究会)(兵庫県) 「尼崎の海と大地をつなぎ命の環境を学ぶ自然体験(尼崎の海への恩返し)」
尼崎の海でワカメを栽培し、ワカメや付着している貝類で堆肥を作り、堆肥で菜の花を栽培。菜種を搾油し、菜種油で調理し、調理で利用した油をバイオディーゼル燃料に精製して車の燃料にする。かたちは変わっても命はつながり続ける「命の循環」を、生徒たちに体感させる環境教育。

速報レポート3

実施日 :8月1日(土)9:00~16:00
参加者 :48人(尼崎市立南武庫之荘中学校・尼崎市立成良中学校・尼崎市立園田東中学校)
活動場所:尼崎港防波堤 大阪湾フェニックスセンター最終ゴミ埋め立て処分場 のびのび公園
活動内容

①防波堤のムラサキイガイなどの剥ぎ取りと防波堤に生息する生物観察
②ムラサキイガイの堆肥化
③昨年度つくった堆肥のふるい分け作業
④のびのび公園のヒマワリと尼イモの手入れと水まき

①尼崎の海辺には自然の砂浜や干潟が無く、コンクリートで固められた直立護岸になっています。尼崎港沖の長さ4㎞に及ぶ防波堤には海水に多く含まれるチッソやリンなどの栄養を吸収して、ムラサキイガイやカンザシゴカイが大繁殖しています。これらの生物は水温が上昇し、水中の酸素が欠乏しやすくなる夏場には、これらの生物が死んで海底に沈み、ヘドロになって海の環境を悪くしてしまいます。このことを今回の参加者に説明し、防波堤に付着する生物が死んでヘドロになる前に海から取り上げて大地の栄養として循環させる事に挑戦しました。またこの活動を通して、尼崎の海や防波堤にはどんな生き物がいるか観察することにしました。





渡船に乗って約15分で尼崎沖の防波堤に到着しました。2人のダイバーさんが水中に潜って、防波堤に付着している貝や生物を剥ぎ取って入れてくれた採集袋をロープで引き上げます。その中には多くの生き物がいました。                   





観察できた生物:
ムラサキイガイ カキ カンザシゴカイ マンジュウガニ オオギガニ エビ ハゼ チチブエイなど。特にカニがたくさんいました。 





②剥ぎ取った貝やカンザシゴカイの巣は全部で413㎏ありました。これをみんなで船からおろして地元の建設会社に協力してもらってダンプカーに積み込んで大阪湾フェニックスセンター最終ゴミ埋め立て処分場に運んでもらいました。ユンボでペースト状に潰して刈り取った雑草とバーク堆肥を重ねて堆肥づくりをしました。





③昨年つくった堆肥をふるいにかけて貝と熟成した堆肥に分別します。
秋からのびのび公園や、大阪湾フェニックスセンター最終ゴミ埋め立て処 分場で育てる菜の花畑の栄養になるように肥料として役立てます。熟成した堆肥には植物の成長を助ける栄養素の窒素やリンカリウムが含まれています。ふるい分けた貝殻も粉砕器を使って粉にして畑にまきます。貝殻の粉には炭酸カルシウムという物質が多く含まれていて、植物が花を咲かせ、実をつくることに役立ちます。



④のびのび公園のヒマワリと尼イモの観察と水まきや手入れをしました。日ましに大きく生長するヒマワリにたくさん水をあげることができました。花も咲き始めました。尼イモの畑には雑草がたくさん生えてきていたので雑草抜きをしました。





生徒の感想の一部

  • 今日の活動でヘドロを413㎏なくすことができて尼崎の海のためになったと思う。
  • 海に潜るダイバーさんがかっこよかった。海の中の様子を自分の目で見てみたいと思った。
  • 防波堤にへばりついている貝やカンザシゴカイの巣のまわりにもたくさんの生き物がいるが海藻は生えていないのは、コンクリートで直立だからと教えてもらった。海藻が育ちやすくするには傾斜した場所が必要だとわかった。海藻がたくさん育つと水中の酸素も増えて魚や貝が生きやすくなると思うのでワカメの栽培をもっと頑張りたいと思った。
  • 海の上にたくさんのゴミが浮いていたのを見て悲しかった。海をきれいにするために、ゴミを集める活動もやらないといけないと思った。もっときれいな海で魚を生かしてやりたい。
  • 尼崎には昔砂浜があったのに今は無くなって汚れた海になってしまった。一度なくなった自然は戻ってこないので自然は守らないといけないと思った。
  • もっとたくさんの人間で活動したら、もっときれいにできると思う。
  • 海を見て水の使い方や、ゴミの捨て方を良くしていかないといけないと思った。
  • 堆肥づくりはとてもしんどかったけどやりがいがあった。人間が自然の循環を止めてはいけないということがわかった。
  • 雑草も貝も土に返って栄養になると知って、自然の中にはムダなものはないと思った。
  • ヒマワリが咲き始めたのを見てとてもうれしく感じました。がんばって水やりをしてよかったと思いました。
  • 雨水をためたり、海の水を真水に変えて自動的に水撒きができる装置をつくることができればもっと多くの植物や野菜を育てられると思う。本気でやってみたい。



速報レポート1
速報レポート2
速報レポート3
速報レポート4 ヒマワリの水やりと手入れ
速報レポート5
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速報レポート9
速報レポート10
速報レポート11
速報レポート12
速報レポート13 ヒマワリの種の収穫
速報レポート14 活動発表とポスター展示 活動交流会 
速報レポート15

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