NO団体名主な企画内容
47 宇城市立青海小学校(熊本県) 「ふるさとを愛し、豊かな心を育む体験活動 〜サトウキビ栽培から黒砂糖作りまでの全過程の取組を通して〜」
教育目標である、「ふるさとを愛し、夢に向かって頑張る子どもの育成」を目指した総合学習。ふるさとの産業の歴史や伝統文化について語れることができるように、30年前から続いている活動である。

速報レポート4 「朝6時集合!子ども・保護者、全員で除草に取り組みました。」

日時   8月27日(土)6:00~7:30
場所 サトウキビ畑 
参加人数 小学生(1~6年生 80人 学校職員10人 保護者40人 )
今回の活動の目的

  • 頑張る子どもの育成(今回は特に早起きしてがんばる心の育成)
  • 体験学習による自然理解(今回は特に朝の涼しいときの作業効率の体感)
  • 親子の家庭での会話を増やす。(一緒に作業することで話題にする)
  • 保護者・地域の方々との交流、温かい仲間づくりを基本にした勤労教育の推進
  • 地域振興のために子どもたちの未来を考え、よりよい地域環境をつくために、大人が力を合わせる。
  • 夏休み後の全校あげての共同作業により、子ども、保護者、教師の一体感を高める。

活動内容

 ・草取り・生育状況の観察(サトウキビは平均1.8メートル程度に育っている)
  早朝の時間帯に実施する意味を考えながら、作物を育てるための重要な過程を子どもたちに体感させる。単に観察するだけではなく、草取りを行うことで、土や草のにおいを実感し、植物の命を感じ取らせることができ、サトウキビだけではなく、他の作物への育成への思いも強まる。

活動の流れ

今回は、当初の計画では5・6年生(28名)とその保護者、学校職員の合計約50名で実施する予定だった。しかし、草の量がかなり多いことと、夏休み後に縦割り班(1年生から6年生を混ぜた小集団)の活動を取り入れていくこともあり、全員で力を合わせることの教育効果を考え、全校児童(90名中80名が参加)で実施することにした。それ故、すべての保護者に呼びかけての大がかりな除草作業になった。早朝の集合でもあり、最近の異常なまでの気温の上昇で、参加率が心配されたが、ほとんどの児童と保護者(40名)、そして教職員(10名)、合計130名で取り組んだ。この意義は大きく、教育活動として、子の理解、親の理解、職員の理解が、伝統的な取組を支える方向でみごと一致していると感じ、この体験活動の意味は大きいと考えた。保護者に文書で連絡した流れ通りに実施することができた。

1 PTA会長挨拶など
地面が固く抜きにくいところがあります。けがをしないように注意してください。サトウキビがけっこう伸びたので、倒さないように気をつけましょう。また、かなり暑いので、熱中症に気をつけて、気分が悪くなったらすぐに知らせてください。みんなで力を合わせて除草しましょう。

2 実働


土が堅くて抜きにくいよ。

奥の根元も抜きにくい

年間の中の除草作業の中で、今回は参加人数が多い方である。早朝で写真班の打ち合わせがうまくできず、一部の写真しかないが、かなりの労力を要し、除草作業が全体で約1時間30分、太陽が照りつける前に作業を終えることができた。今回の除草作業も、PTA会長を中心に、開始前から集合し、子どもの手では危ないところなどの一部だけを先に刈り取る作業を実施した。子どもたちは、いつものように保護者・地域の方に挨拶して、一斉に畑の中に入って除草を開始した。土が硬くなっており、少々の力では除草することができないので、声を出して、気合いを入れて抜く場面が、あちらこちらで見られた。「雨が降らないと抜きにくい。」など、子どもたちは体験として学んだ。厳しい条件の中ではあったが、作業は順調に進んだ。草の量も、かなりの量となった。1時間を過ぎたあたりから、疲労感も高まってきたが、子どもたちは弱音を吐かずに、がんばって作業を進めた。「そろそろ終わろうか。」一斉に畑の横の道に向かった。


いくらでも草があるね。

3 子ども代表が保護者・地域の方へ挨拶
土が硬くて、抜くのが大変でした。手が痛くなりました。疲れたけど、みんなで力を合わせて草を取ることができました。ありがとうございました。

4 PTA会長挨拶・引率職員指導など
早朝からありがとうございました。今日、除草できてよかったと思います。しっかりサトウキビが育つと思います。子どもたちも、保護者のみなさんもありがとうございました。
休みの日の作業であったので、子どもたちは、保護者の方と一緒に家へ帰った。今回の作業の意味は、親子がともに同じ作業に汗を流すことで、サトウキビを育てることを家庭で話題にしてもらえることも期待できると考える。親子が帰る姿には、疲れた様子も当然見られたが、仲良く語り合いながら、また、少し手をつなぐような感じで一緒に並んで歩く楽しさもあった。終了してから、PTAの役員の方々は、午後から熊本地震で石垣が壊れた熊本城へ、視察研修へ行くということで、打ち合わせをされたが、このサトウキビの手入れも、復興につながるという意味がもちろん含まれている。
この全員で実施した除草作業については、学校通信の回覧により、地域住民にも知らせる予定である。

得たもの

 なによりも全学年が一緒に力を合わせて取り組むことができたことである。満足感や達成感は、今後の人と人との関わりに、よい影響を与えると考える。小規模の学校であり、保護者も自分の子どもだけでなく、自分の地域の子として、声をかけ、育てようという思いでいる。一緒に活動することによって、そのことを改めて感じることができた。子どもたちが人間関係を構築する力の向上のためにも、今回の全員での作業の意味は大きいものがあった。



速報レポート1 「晴天の中、サトウキビ畑の草取り実施」
速報レポート2 「豪雨の予報だったが、サトウキビ畑の草取り決行!」
速報レポート3 「今のサトウキビ、どうなってるのかな?」
速報レポート4 「朝6時集合!子ども・保護者、全員で除草に取り組みました。」
速報レポート5 「心で感じる、サトウキビの葉っぱの音楽」
速報レポート6 「サトウキビ畑の中で五感を磨く詩作活動」
速報レポート7 「通学合宿で、黒砂糖風味のデザートを作りました!」
速報レポート8 「サトウキビの葉っぱで遊ぼう」
速報レポート9 「地域の大先輩から学ぶ伝統のすばらしさ」
速報レポート10 「名人から青海の黒砂糖作りの歴史を学ぼう!」
速報レポート11  「生き物となかよし(虫をさがそう~虫とさよなら)」
速報レポート12 サトウキビ畑で色のアーティスト
速報レポート13 「郡浦神社の祭りでサトウキビの御輿(みこし)をかつぎました!」
速報レポート14 「黒砂糖でおかしを作ろう」
速報レポート15 「黒砂糖作りに向けて、黒砂糖製造所で学びました!」

プログラム検索に戻る