NO | 団体名 | 主な企画内容
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47 |
宇城市立青海小学校(熊本県) |
「ふるさとを愛し、豊かな心を育む体験活動 〜サトウキビ栽培から黒砂糖作りまでの全過程の取組を通して〜」 教育目標である、「ふるさとを愛し、夢に向かって頑張る子どもの育成」を目指した総合学習。ふるさとの産業の歴史や伝統文化について語れることができるように、30年前から続いている活動である。 |
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速報レポート9 「地域の大先輩から学ぶ伝統のすばらしさ」
日時 9月27日(火)11:40~12:25
場所 4年教室 サトウキビ畑
参加人数 4年生13人 学校職員1人 地域の協力者1人
今回の活動の目的
- 伝統と文化を誇りに思い、郷土を愛する心の育成
- 自然と地域産業の関係の理解
- 勤労への意欲
- 社会貢献の心の醸成
活動内容
サトウキビ畑へ行き、地域の先輩から情熱あるサトウキビ作りについて学ぶ。
活動の様子
1 サトウキビ畑にて
道徳の授業で、郷土の伝統と文化を大切にしていこうとする人々に対して共感を深めた子どもたち。その中で身近にも、ぼくたちの地域にも、郷土の伝統や文化を大切に守っている人がたくさんいることにも気づいていった。
そんな中、青海小といえば、黒砂糖づくりの名人、髙濱希好さん(以下きよしさん)の話題になった。きよしさんは、毎年、青海小のために、黒砂糖作りをサトウキビ植えの段階から教えてくださる地域の方である。そこで、きよしさんがどんな思いで、青海小に毎年来て、黒砂糖作りを教えてくださるのか考えてみるためにも、サトウキビ畑に実際に行って、きよしさんの気持ちになって想像してみることにした。
サトウキビ畑につくと、すっかり自分の身長を超えて大きく育っている。「こんなに大きくなるんだ。」「すごいな。」「なんかうれしいな。」と、大きく成長したサトウキビを見て感想を口にする子どもたち。そして、「きっと、きよしさんもうれしいよね。」「大きく育っていくのがうれしいから毎年来てくれるんじゃない?」ときよしさんの気持ちを想像していった。でも、「なんで、毎年来てくださるのかな?」「きついことってないのかな?」と次々と疑問がわいてきた。
どんな思いでサトウキビ作りをしているのかな?
きよしさんも、たまに中に入っているのかな?
ぼくの身長より高い。大きくなるとうれしいね。
実は、きよしさん本人をこの時間、学校にお呼びし、子どもたちの疑問に直接きよしさんの口から、思いを語ってもらうようにしていた。早速、サトウキビ畑に、きよしさんが登場されると、子どもたちは大きな声であいさつをし、すぐさま、きよしさんを囲んでのインタビューの時間が始まった。
Q「サトウキビを育てようとしたきっかけは何ですか?」
A「江戸時代からこの地域で続いているサトウキビ作りの伝統を途切れさせたくなかったからだよ。いつか復活すると信じて、ずっとサトウキビの苗作りを30年守り続けてきたんです。
Q「どうして青海小に毎年きてくれるんですか?」
A「サトウキビを植えたり、管理したり、そしてこれを黒砂糖にするためにはコツがいる。そのコツを後継者に引き継ぐまでは、わたしが青海小に来て、教え続けたいんだ。」
Q「お金はもらわないんですか?」
A「おじさんは、商売することは嫌い。もともと、みんなに喜んでもらうためにやっているんだ。お金の問題ではないよ。」
Q「サトウキビを育てるのにきついことってあるんですか?」
A「草取りが一番きついかな。年をとったら、草取りがしんどくなった。」
このようなやりとりが続いた後、最後にきよしさんから
「わたしは、次の世代にこのサトウキビ作りを残していくために働いています。あなたたちも、いずれ社会人になって、いろんなお仕事に携わることでしょう。また、地元に残る人、県外に行く人それぞれいると思います。そんな中、青海小では、サトウキビ作り・黒砂糖づくりを、みんなでしてきたことを忘れずに、次の世代に是非つなげていってほしい。」
と子どもたちにメッセージを送られた。
きよしさん、教えてください。
みんなの喜ぶ顔がみたいだなんて・・・。かっこいい。
草取りがとても重要なことがわかりました。
2 教室に帰って
きよしさんの熱いメッセージに感動しながら、教室に戻った。そして、この時間の感想を書いてこの授業を終えた。
- 伝統を守るということは、サトウキビ植えから草刈りまで大変なこともするんだ。
- ぼくも、この伝統を守っていきたい。
- きよしさんは、青海小のぼくたちのために働いてくれていた。ありがとうございます。
- 今日のことは大人になってもずっと忘れません。
- ぼくは、大人になって遠いところに行っても黒砂糖づくりに参加したいです。
- みんなの喜ぶ顔のためにがんばっておられてすごいなあと思いました。
- きよしさんの話を実際に聞けてうれしかったです。
- 「お金よりも、子どもの笑顔が見られればそれでいい。」この言葉がすごい。
- 江戸時代から続いていた伝統を一人で守ってきたきよしさんはすごい。
- 近くにこんな人がいたことを、自分が大人になってからも広めていきたいです。
- みんなのために黒砂糖づくりをがんばっておられることに感謝しています。
- わたしは、きよしさんがとてもかっこいいなあと思いました。
- わたしは、これからもサトウキビの草取りなんかも一生懸命頑張りたいです。
得たもの
地域の伝統文化について学ぶことができたが、なによりも、きよしさんに直接話をしていただいたお陰で、サトウキビ作りに対して子どもたちは、地域の産業に対する誇りをもつことができたと考える。今回は、道徳の授業の一環として、勤労の自覚などにつなぐために、大先輩にお願いした。地域の伝統文化を継承しなければならないという情熱は子どもたちに通じ、これからもっと地域を大切にしようとする心や、社会貢献をしなければならないという思いが高まったと考える。
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