速報レポート１３　「京都府和束町での茶畑散策と茶の学習」〜美味しいお茶の育て方の奥深さに感動！！〜

　京都府南部、奈良県の北に位置し、京都府産茶葉の約半数を占め、全国有数のお茶の産地である和束町で茶畑散策と美味しいお茶の育て方について学んだ。

• 和束町に初めてお茶の木が植えられたのは鎌倉時代。800年くらい前から、美味しいお茶を飲む習慣があったことにとても驚いた。
• 和束町は、和束川に形づくられた谷の町に、茶畑は急傾斜の山に広がります。山からの湧き水が川を形成し、急傾斜の地形は、昼と夜の温度差があり、茶の芽の大敵である霜を防いでくれる霧が発生しやすい。その霧が茶葉を包み 込み、強い日差しから茶葉を守ると同時に独特のうま味と香りを生み出すなど、様々な自然の条件（自然の力）で美味しい茶葉になることを初めて知った。
• お茶の栽培を始めたのは、お寺の僧侶（お坊さん）だと言われていることを知った。お茶を飲むと、眠くなりにくくなることや、長生きするための薬として飲んでいたことにびっくり。
• お茶にも様々な品種があること、そして日本では「やぶきた」が主流で、生産量の７５％以上占めていることを知った。さらに、早生品種、晩生品種などを分散して植えることで収獲時期を調整するなど、美味しいお茶にするための工夫がたくさんあることも知った。
• お茶の育て方は「露天園」と「覆下園」があることを知った。「露天園」は日光を充分に受けて、自然に栽培されている茶園。「テアニン（＝お茶のうま味を出すアミノ酸）がカテキン（＝お茶の渋み）に変化していくので、渋みも加わりさわやかな味わいのお茶（＝煎茶など）になることを知った。「覆下園」は茶園におおいをかぶせて栽培する方法。日光にあてないようにし、 テアニンからカテキンへの変化が少ないので、渋みが少なく、うま味が多いお茶（＝碾茶・玉露・かぶせ茶）ができることを知った。美味しいお茶をつくりには、日光の当たり方のバランスが大切であること、そして自然の力と人の思いと工夫が必要であることを実感することができた。
• 「新茶」というのは、その年に初めて萌え出た新芽から作られるお茶のことで、一番茶ということを知った。お茶は季節を味わう自然の飲み物で、葉をつむ時期によって味が変わってくることにびっくり。葉をつんでもまた芽を出してくるお茶の木の生命力の強さに驚いた。
• 最高級のお茶は、葉を一芽一芽手で摘み取る作業から生まれることに感動した。

お茶の育て方の説明を聞きながら、茶畑散策

和束町の急斜面を利用した茶畑

お茶の芽を機械で収穫する様子

お茶の育て方の説明を聞く様子

京都府相楽郡和束町の茶畑

茶園にかぶせる黒いおおい

お茶の花（ツバキ科）と実

和束町の茶畑を観察する様子

茶葉

プログラム検索に戻る