NO団体名主な企画内容
25 守山リス研究会(愛知県) 「名古屋市に凄息する野生のニホンリス・ムササビ等哺乳類の調査・保全活動をする中での環境教育の実施」
調査結果からつくられたプログラム活動を大人と一緒に体験することで同じ目線で子ども達が体験学習・課題発見学習・グループワーク学習を体験し、更に子ども達だけで冒険できるフィールド活動を実施。

速報レポート14  定期調査となごや環境大学共育講座+夜間調査

活動日:9月11日 (土)09:30-15:00 快晴
           18:00-20:30
活動場所:名古屋市守山区 東谷山  
参加人数: 昼間=こども 7人 大学生5人 大人12人  合計24人 
      夜間=子ども:12人、大人:7人        合計19人

1.結果 9月11日の定期調査
    給餌クルミ残数:給餌台#5=4個  給餌台#10=2個  
気温の急激な低下にともないリスの行動が活発になりクルミ消費が増え始めました。 また#5の周辺では、こどもかじりのクルミ食痕を4-5個こどもたちが発見していますので、7-8月生まれの子リスが離乳食に移行し始めたことが推察されます。

1)活動グループの形成開始 
 9/4に報告しましたように、リス研の子ども達の活動を大まかに3つのグループにわけ、毎週そのグループの作業を交代していくということを報告しましたが、その趣旨の資料を配布して、まず各個人がその作業が分担実施できるように、確認しながら体験してもらいました。大人は将来はその補助役となります。それまでは順次子ども達に移管をしてゆき、休んだり、できなければ大人がサポートするということになります。グループあたり、3-4人が中心となり、新しく一般参加した子ども達を巻き込みながら、活動していくことになります。できるだけ子どもと補助役の大人が新しい一般参加者の大人やこどもに説明や対応をしていくことをめざします。出来るようになった子どもが、まだできないか難しいこどもをきちんとフォローして協働で成し遂げることができるようなグループ活動にです。(SDG’s 4 質の高い教育をみんなに-誰も希望者はとりのこさない。)

再度報告 ご提案のご理解とご支援のお願い(重要)
 皆さんへの既報で、今の「小1から中高生あるいは大学生までは、おそらく「コロナ世代」として冠がつく子ども達」になります。その特性として学校や地域で集団やグループで行動する経験が極端に少なく(地域の子ども会、運動会、盆踊りなく、学校でも部活、サークル、遠足、修学旅行、キャンプ合宿、新入生歓迎会・合宿がないなど)、家族だけあるいは友人数人と行動したり一人で動くことだけになれた世代となる可能性が高いです。 時代の求める人の要件として逆行している問題が存在しています。そのため、微力ですがそれを少しでも解消していくことに向かうため、リス研の活動も、異年齢集団でのグループ行動、調査項目別実施グループ活動(3-4人x2-3グルプ)、荷物を分担して運ぶグループ活動など、個人行動ではなくグループ行動としてうごけるような活動に切り替えていきます。できるだけ親から離れ、かつ異年齢のグループで行動して個人では行動しない仕組みにしてグループとしての仲間への言葉の遣い方、配慮、指示されて動くのではなく自主的にする動き方、グループ内で相談し配慮し合うという協働活動にしてゆきます。グループリーダーも持ち回りで、フォロワー、サポート者などいろいろな役割を体験し、そのグループも定期的に組み替えていきますのでよろしくご支援をお願いもうしあげます。なごや環境大学共育講座参加者などもこのグループに入って行動してもらうようにします。(米国の有名な大学であるハーバードやスタンフォード大などは既にその方向に切り替えて10年程度になっていますし、日本の大学の入学試験もリーダーもちまわり、フォロワー、サポート、書記、タイマーなど役割分担によるグループ討議、自分の意見とグループの意見などをレポートして面接するなどの報告に3-4年まえから切り替えようとしているからです。これは医者や弁護士など個人活動主体の業務でさえグループで対応してゆくことが必須となり、企業でも開発だけでなく、購買・営業でさえグループ行動をとることが必須として求められているからです。グループとしていかにきちんとまとまって週ごとに交代していく、休んだヒトの分担内容をこなしていくか、グループ員のいろいろな役割・能力を100%発揮できるようになって参加者の自律や協働力を築き上げていくかが最重要となる時代だからです)大人もそれぞれのグループに補助してゆきます。

2)結果 えほんの完成冊子の参加者会員への配布・スケッチブック配布・写真用スケールのカメラ撮影者に配布
 (a)えほん原稿を、募集先に郵送する一方、スキャンした画像から印刷して、袋とじした10ページ裏表A4 のえほんを作成し7人に配布しました。会員希望者には無料で配布しますのでご連絡ください。この手作り絵本を13部ほど作成しましたので、会員以外には1冊500円以上の寄付をお願いする予定です。 募集先での入賞などがあれば製本出版される可能性もありますが、目的ではないので、あまり期待せず、私たちの活動のまとめ成果として位置付けておきたいと思います。

(b)またご両親様には、スケッチブックA5版と3-4Bのエンピツ2本程度をいれるポシェットを肩掛けしていつももてるようなものを創っていただければ、どこでも持ち運べ、置き忘れることもなく、両手が使えることになりますので、ぜひご検討ください」とお願いしたのですが、さっそく2人の方がポシェットを作成していただけ、スケッチブックを取り出しては描いている様子が伺えましたのでいいステップだと思われました。あと5冊ほどまとめて購入手配します。(SDG’s 4 質の高い教育をみんなに-誰も希望者はとりのこさない。)

(c)10月以降のワークショップのためクリスマス・リースの作成デモ・再説明を9/4にしたのですが、さっそく作成していただき、20個ほど完成して持ってきていただけました。 あと20個ほどはできそうですので、合計100個ほど準備できそうです。リス研会員には無料で木の実40種類をグルーガンで接着したリース、ツリーの一人各1個の作成を11/27絵調査終了後、えこどもの家を借用して希望者に実施予定。エコパルでのワークショップ日時は10/17、11/28,12/5 12:00集合 13:30-14:30(リース),15:00-16:00(ツリー)1基500円で実施予定。大型マツボックリ・幹・土台のクリスマス・ツリーは同量既に在庫確保済です。(SDG’s 4 質の高い教育をみんなに-誰も希望者はとりのこさない。)

(d)写真を現在3名の方が撮影されて報告頂いていますが、対象物の大きさが分かるように定規をおいて撮影した対象の寸法が写真から推定できるようにする写真も同時に撮影してもらうことを進めたいです。手配した日本製シンワ製の15cmステンレス金尺を配布しました。お子さんでも日常的にものの大きさを数字でつかめるようにいつもデイパックなどにぶらさげてすぐに取り外して「測る習慣をつける」のもいいかと思います。希望者はお申し出でください。

3)一人3点新発見活動の状況(9/11日中と夜間調査に新しく出くわしたものを報告しあい撮影・位置記録したもの)
(1)ヒメタイコウチ(先回多量に発見された小湿地)周辺草刈りがされて少し踏み荒れていた。(2)植樹したオニグルミの実をリスが食べた食痕(オトナカジリ)(3)ヒナノシャクジョウ(まだ残存)(4)ツクツクボウシ声(少なくなったが合唱)(5)ミンミンゼミ声(北側だけで確認)(6)シデコブシ種子が赤いもの消えた(7)ヘビトンボ幼虫(8)ヤマアカガエル20mmヒノキリン内で(9)頂上マツ:マツボックリのリス食痕(通称エビフライ42本確認)(10)カラスアゲハ飛翔(11)モンキアゲハ飛翔(12)ヤモリ幼体3匹(13)アベマキ樹液にオオスズメバチ(14)オニヤンマ飛行(15)山道途中エビフライ8本(16)エビフライ神社南5本(17)ババヤスデ(18)オオシオカラトンボ(19)オハグロトンボ(20)ヤゴ:種不明(21)カワヨシノボリ(23)イボバッタ(24)シロハツ6本連続(25)サワガニ 中間部湧水場所(26)麓のササヤブでオオスズメバチ(27)オオゲジがササの上でエサを待ち伏せるかのように待機する様子(28)カラスヨトウ(29)センチコガネ(30)ツトガ(31)ニジゴミムシダマシ(キノコを食べに)(32)ニホントビナナフシ(33)ハナホウキタケ(久しぶり食用可)(34)マダラカマドウマ(35)ヤマトシリアゲオスベッコウ型(36)ユミアシゴミムシダマシ(キノコを食べに)(37)タイショウオビオオキノコ(キノコを食べに)(38)ムネアカハラビロカマキリ(外来種駆除処分)(39)ヌルデシロアブラムシのムシコブ(ヌルデミミフシ=五倍子)沢山

(a)ニホンリスのアカマツ食痕が急激にあちこちで多数発見されるようになってきました。また植樹したオニグルミの実が多数地面に落下しており、その中に、オトナかじりの食痕も見つかりましたので、「リスが齧ってあえて房を落下させた可能性」が推察されました。リスたちは、「気温の低下とともに生のアカマツボックリやオニグルミからその種子を食べていて」、やはり新鮮なものから『なにか必要なものを食べている』ように思われます。オニグルミの緑の外果皮を齧って取るときには、ニホンリスの「口から顔半分は真っ黒にクルミ染めされている」はずです。

(b)キノコ:9/4カサのない塊のようなキノコで見た目ケーキのモンブランのような物体をあちこちで確認したが、会員が調べてくれた報告では、「ヒポミケスキンが寄生し、カサが開かず奇形化した子実体をタケリタケと呼んでいる」という資料がみつかり、菌に侵されたキノコではないかということでした。今までになく、初めて出くわした物体です。9/11には既に溶けてなくなっていました。

(c)ヌルデシロアブラムシのムシコブ(ヌルデミミフシといい五倍子とも呼ばれる)はヌルデが寄生されると防御反応としてタンニンを多量に生産します。これを産業用として皮なめしやオハグロ材としてタンニンを採取する材料で、現在も中国で量産化されているようです。2次寄生場所としてオオバチョウチンゴケが不可欠との論文あります。ナイフで半分ほどにカットすると中は空洞で中には粒粒のようなもの(アブラムシ幼虫)が沢山みられ、UV照射するとその付近が青白く光りましたので、尿か反応性分と思われました。東谷山のどこかにオオバチョウチンゴケが存在するわけですので(渓流沿いの湿った石の上)可能なら調査確認し、保全することで、このヌルデシロアブラムシの保全調査をしてみる課題もでてきました。(SDG’s 15 陸の豊かさを守ろう-どの生物もとりのこさない。どんな命の大切さも考える一方、外来種は別としての判断をします。)

3.結果 9/11 なごや環境大学共育講座+夜間調査
   子ども:12人、大人:7人  合計19人
(a)今回は、(1)アブラコウモリの声(50Khz)だけでなく、他の音声が聞こえるかを確認調査して紹介すること、(2)UVで発光する生物がババヤスデ以外にいるかどうか (3)実験的に灯火採集をやってみる の3点をメインに調査しました。 みんなからキノコや昆虫の姿や声を聴いたら発見といって沢山見つけてもらい、UVと超音波計測器(バッド・デイテクター)で測りました。60から100Khzまで変化させてみましたが、50KHzのアブラコウモリの反応だけでした。しかし20KHz前後で一定のリズムで機織り機のようにガシャガシャと非常に長く続く音が初確認でき、クサキリかキリギリス科の低い音と同期化していることがわかりました。超音波で鳴いてコミュニケーションをとっていることが推察されました。哺乳類の事例として「ネズミの生れたばかりの子どもも超音波で親と話あい、天敵に聞こえないようにしていて、成長すると超音波での交流はなくなる」という論文をみたことがあり、紹介しました。昨年の調査でもニイニイゼミ20-30KHz、アブラゼミ13-20KHz、コオロギ5KHz、クビキリギリス4KHzでした。 キノコのいくつか白いものがUVで青・緑紫に変わったりしましたが、ババヤスデほど劇的ではありませんでした。 このことから、なぜババヤスデだけがUVで発光するのかを調べてみることが必要だと思われました。(外国では、サソリやヤモリ、カモノハシの耳先端やシッポなどが発光していることが報告されている)ほかにいないのかどうかその理由から推察したいためですが米国でも発光理由不明となっていました。
 
(b)今回は、有難いことに、麓で灯火採集の実験をIMU会員、KOJ会員に準備して頂き、どういう昆虫や生物が来るかをトライしてみました。9月中旬ということでその数は多くありませんでしたが、数種類確認でき、違った場所での周辺観察としても重要なことがわかり、活発な時期である来年の7月、8月に実施して、夜間の昆虫の状況、夜咲く花の受粉などを受け持つ昆虫/ガなどの調査ができれば面白いと思い、予算を取って毎年継続できればと思いました。(捕獲して標本を作ることは目的とせず、写真記録だけにする)(SDG’s 15 陸の豊かさを守ろう-どの生物もとりのこさない。外来種は別)













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速報レポート6
速報レポート7
速報レポート8
速報レポート9 東谷山定期調査(なごや環境大学実行委員会としてのリス研活動動画撮影)
速報レポート10 東谷山定期調査+なごや環境大学共育講座
速報レポート11 夏の夜の夜間調査 (なごや環境大学共育講座)
速報レポート12 定期調査となごや環境大学共育講座+リス捕獲調査活動状況
速報レポート13 定期調査となごや環境大学共育講座+ガサガサ小川調査
速報レポート14  定期調査となごや環境大学共育講座+夜間調査

■別年度のレポート
2008年度 野生のニホンリスの保全・生態調査をする中での子供たちへの環境教育の実施 実施レポート

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