速報レポート３　植物の特性を生かした「草花遊びや植物マジック」を楽しもう！その１

＜活動内容＞

　なかの学舎の近隣の方で、植物や昆虫に詳しい方がボランティアとして来てくれることになり、不定期ですが、子供達に植物や昆虫の驚きわくわくの世界を伝えてくれることになりました。今回はその第１回目。子供達は、初めてお会いするボランティアさんにやや緊張気味でしたが、活動はどれも、とても楽しく皆が夢中になっていました。以下、その内容を記していきます。
　まず、カタバミの葉を使い１０円玉をピカピカにする活動です。カタバミはどこにでも見られる雑草ですが、その植物体には蓚酸が多く含まれており、葉をちぎりモミモミして１０円玉をこすると、くすんでいた１０円玉がアッとおどろくように光り輝きます。その変化の様子はとても顕著なので、子供達も超ビックリの様子。なお、蓚酸により汚れが取れるのは、小学校高学年で学習する酸・中性・アルカリにも通じるものです。

　次に、ミズキの葉を用いて、その葉をゆっくりとちぎると、細い線のようなものが出て、葉が空中に浮かんでいるように見えます。ある人はモビールみたいといい、ある子は、空中葉っぱと呼んで楽しんでくれました。なぜ糸が出るかと言うと、植物体の形成層にある導管というものが、らせん模様の導管だからです。

　さらに、ボランティアさんが採集し飼育しているアカスジキンカメムシ（カメムシでも無臭）というカメムシを皆で観察しました。カメムシでは唯一記念切手になっている種で、その姿は「歩く宝石」とも言われています。子供達もその煌びやかな美しさには大変感動している様子でした。また、ルーペの正しい使い方や、セイロンベンケイソウ（ハカラメ・葉から芽）の観察も行いました。

　なかの学舎では、子どもたちに対して、大人が何かを一方的に強制することがないよう気を付けています。一人ひとりの子どもは、大人と何一つ変わらない権利の主体者・行使者であり、一個の人格として対等に扱われるべきとする国連子どもの権利条約の精神に則り、子どもの権利を守ることを第一としているからです。上に述べた活動も全て、参加するかどうかはそれぞれの子ども自身が決めています。なかの学舎のトム・ソーヤーたちは、本音で生きることを大切にされているのです。

＜子どもたちの感想＞
◎カタバミの葉はハートの形をしていて、とてもかわいいなあと思った。
◎カタバミの葉っぱで１０円玉がピカピカになって、すごくおどろいた。おうちでもやってみたい。
◎カタバミの葉を勇気を出してなめてみたら、ちょっとすっぱい味がした。
◎きれいな１０円玉になって、とてもうれしかった。
◎ミズキというのは、本当に魔法のような葉っぱだなあと思った。
◎空中葉っぱという名前はとてもいいと思いました。本当に空中に浮かんでいるようでびっくりだった。
◎ミズキのほかに、ヤマブキでもやってみたら、同じように糸みたいのが出ておもしろかった。学舎の庭にある他の葉っぱでもいろいろとやってみたい。
◎１つや２つではなく、たくさんのブラブラができている人がいて、すごいと思った。
◎できなくてこまっている時に、友達が教えてくれたので、うれしかった。
◎アカスジキンカメムシという虫を初めて見た。カメムシというのでくさいと思ったけど、いやなにおいがしなくてよかった。
◎アカスジキンカメムシみたいなきれいなカメムシは初めてだった。さすが切手になるんだと思った。

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