NO団体名主な企画内容
15 上越教育大学附属小学校(新潟県) 「創造活動「どどっど村」」
小学2年生の児童たちが、校内にある原っぱで「土」に着目した活動を繰り広げる。土の山を登る、野菜を育てる、オブジェを作る、泥を作る、さらには土かまどや日干しレンガ、土の食器や家、ベンチの制作にも取り組む。丸める、固める、掘る、耕す、積む、壊すなど、様々な土との関わりを通して創造力を育む。

速報レポート13 土の家がなおると自分の心もなおってきた

活動日: 2024年5月29日(水)、30日(木)
活動場所: 上越教育大学附属小学校の原っぱ
参加人数: 小中学生34人 / 大人1人 / 指導者1人 / 合計36人

<活動内容>
朝、登校してきた子どもがどどっど村に行くと、土の家の壁が壊れていました。
前日は、1日中雨が降り、強い風も吹いていました。
子どもは、「なんで壊れちゃったんだろう」「いっぱい雨が降ったから壊れたんだと思う」「せっかくここまで積んだのに・・・」などと話していました。

教室に戻ると、すぐに「どどっど村会議」を行い、土の家が壊れたことについて学級で話しました。
「せっかくみんなでつくった土の家が崩れて悲しい」「崩れたことはしょうがないからまた建てるしかない」「壁の横幅を考えてもっと太くすればよかった」と話す子どもがいる一方で、「せっかくつくったものが壊れたからもうやりたくない」と話す子どももいました。

そこで、実践道徳「こわれたものをなおすことについて」をしました。
「もうやりたくない」という子どもの思いを受けて、「○○くんは頑張ってつくったからショックだったんだと思う」「私も土の家を見た時にちょっとそう思った」と話す子どもがいました。
続けて、子どもは、「やっぱり○○くんと○○さんの背の高さをこえたい」「またやればなおると思う」「なおさなかったらみんなで土の家に入れなくなる」「土の家の完成のパーティーもみんなでしたい」「パーティーの飾りも一生懸命つくったし、土の家はどどっど村に1番最初からあるからなおした方がいい」などと話しました。
その中で、「思い出がなくなっちゃう」と話す子どもがいました。
仲間の声を聞いて、子どもは、「なおさなかったらつくった思い出が壊れちゃうみたいで悲しい」「頑張ってつくった思い出がある」と話しました。

さらに、「あきらめるのはよくない。壊れても頑張ってつくるのがどどっど村の村人だと思う」と話す子どもがいました。
どどっど村の村人について、子どもは次のように話を続けました。
「壊れたものがあってもなおしたほうがどどっど村の村人らしい」
「いろいろなことを考えてなおしていくのも大切」
「どうしたらできるのか考えてなおしたい」

その後、子どもはどどっど村に行って、壊れた壁をシャベルで掘っていきました。
大きな容器に壊れた壁を入れて、水を加えました。
すると、壊れた壁がまた泥に戻り、土の家に積んでいくことができました。
子どもは、「みんなでなおすと早くなおってきた」「なおってきたら、お店のカウンターみたいになったね」などと話していました。







<子どもたちの感想>
「こわれたものをなおすことについて話しました。わたしは、なおす方が村人らしいと思ってなおしたほうがいいといいました。わたしは風が右ななめにふいていて、右がわだけたおれたと思いました。わたしは、今日したくがおわって見たときにくずれてびっくりしました。りゆうは、これまで、たおれたことが一かいもないからです。わたしはとってもざんねんです。けれど、わたしは、じぶんたちがよこはばをかんがえていなかったから、しかたないと思いました。だから、わたしは村人みたいになおそうといっしょうけんめいやりました。だから、今日したことは土の家をなおすことでした。わたしは、土の家がなおるとじぶんの心もなおってきました。こんどはよこもボリュームアップしました。そうしたら、わたしの心もボリュームアップしました。わたしは今日いつもより手がとってもよごれました。わたしはべつにじぶんがきたなくなっても土の家がなおればべつにいいとうれしくなりました。もうなおりかけてきたから、ざんねんでかけていた心も、またぜんぶはまってきました。それで、なおりかけてきたから、土の家もはじめはこわれてしょんぼりしてたけれど、ニコニコになったよ。土の家もくるしかったんだろうなと、わたしは思いました。りゆうは、よなかたおれてて朝までずっとそのままだったからだよ。土の家がはやくなおりますように。土の家は、きっとなおしてくれた人にかんしゃしていると思うな。わたしも土の家にかんしゃしているよ。りゆうは、これまでずっとたおれないでがまんしていてえらいと思うからだよ。土の家大すき。はやくなおってね。」



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