NO団体名主な企画内容
21 伊那市立長谷中学校(長野県) 「鍬を持て!中学生の開墾キャンプ ~ふるさとの自慢の畑と味を復活させよう~」
伊那市長谷の市野瀬地区では50年以上前はダイコン栽培が盛んだったが、過疎化に伴い、耕作放棄地が増えている。山に戻りつつあるその耕作放棄地にテントを張り、地域の方々も招きながらキャンプをし、中学生が畑を開墾する。

速報レポート2 はじめの一歩 ~自分の目で 足で 感じて~(1)

活動日:7月22日(水)
参加者:長谷中学校3学年15名
指導者:学校職員2名  地域の方1名
学級通信(おてんと3)より

☆はじめの一歩 ~自分の目で 足で 感じて~①☆
 今年の総合的な学習は「地域おこし」の集大成。自分たちの住むふるさとを知り、自分たちの目で見て、足で歩いて、そして体験の中から感じてほしいと願い、長谷の耕作放棄地を蘇えさせる学習を行います。名付けて「開墾キャンプ」。

 今から50年以上昔、伊那市長谷(旧長谷村)では農業が盛んで、市野瀬地区でもさまざまな野菜が作られていたそうです。そのなかでも「市野瀬で作られるダイコンは絶品」と謳(うた)われるほど真っ白で艶(つや)の良い、おいしいダイコンができていたとか。

で も月日が流れるにつれ、長谷村は過疎化の波にのまれ、この市野瀬地区の人口も減少。高齢化が進み、畑を作る人たちがどんどんいなくなっていきました。土に恵まれ、肥沃(ひよく)な土地もそのままに、年月と共に耕作放棄地になってしまっています。

 当時の長谷、市野瀬の人たちは、便利な器具や機材もなく、どのようにして土地を切り拓(ひら)いたのか。どんな思いでこの土地を切り拓き、守ってきたのか。この開墾キャンプで見聞きすること、経験することは自分たちが住むこのふるさとのことを知る、大切な学習だと思います。

先週は、みんなで市野瀬の山まで上がり、実際に市野瀬の畑を見てきました。


畑?どこ?まず地面が見えないよ・・・

自分たちの背丈と同じ?いやもっと大きい草、草、草・・・草が広がっている・・・

 まず畑に着いて、みんなの第一声は「畑?どこが?」でした。そう、そこは昔は畑だったのですが、今はほぼ跡形もなく・・・草むら・・・というよりは山・・・。

 途方(とほう)に暮(く)れていると市野瀬に住んでいる宮下勇(いさむ)さんがいらして、みんなにお話をしてくださいました。この宮下勇さんは、今回私たちにこの土地を貸してくださった方です。早速、勇さんがお話をしてくださいました。

宮下勇さんのお話
 今日はよく、こんな山の上の畑まで来てくれました。びっくりしたでしょ。畑と言うよりもほぼ山に返っちゃってるよね。ここの場所は市野瀬の「下の原」という畑です。ここ下の原と呼ばれる畑には、当時(50年以上前)おじいちゃんおばあちゃんたちはこの畑に来るのが何よりの楽しみだったんですよ。昔はここをサロンのようにして、みんながここに集まってお話をしたりお茶を飲んだりする場所でもあったの。作物を交換したりもしたんだよ。この畑でいろいろな作物を作って生活をして、人の集まる場所というのが、当時の市野瀬地区や長谷村の姿だったんです。うんとおいしい野菜が採れて、またダイコンも美味しいのが出来たんだよ。今は見ていただいて分かる通り、9割方が耕作(こうさく)放棄地(ほうきち)になってしまいました。もう今ではイノシシやシカの放牧場(ほうぼくじょう)のようになってしまいました。ここ最近、三枚ばかりを髙木先生が唐辛子を植えて畑にしてくれたけれど、ここも本当は耕作放棄地になっていた場所です。この上にもまだ「上の原」という畑があるけれど、そこはもう100%耕作放棄地になってしまっています。本当は平らないい土地で良い作物ができたんだけどね。もう畑をやる人がいないのよ。みんな歳とっちゃってね。荒れ放題で山に戻りつつあるというのが現状なんです。

 で、今日お願いしたいことは、ここに来てくれた15人に畑を作る作業を経験してもらうんだけど、学校の中で勉強をするのに比べると「なんでこんなに大変な事をやるんだろう」って思うこともあるかと思います。でもここに15人いるので、15人の30の瞳で、この耕作放棄地になってしまった市野瀬の現状を見てください。そして15の人の気持ち(心)でいろいろなことを考えてもらって、そしてそれぞれ15の目標や目的を探ってください。「ここでキャンプをやるんだという目標」でもいいし、「この耕作放棄地を開墾するんだ」でもいい、「当時どんなに大変だったかを体験したい」でもいい。自分なり気(き)の目的をぜひ見つけていってください。

 最後に、修学旅行(に行けずに)は残念だったね。でもこの悔しかった経験というのは誰もができることだったわけではなく、みんなの時代だったからこそできる経験です。これから生活する上で、ずっと頭の中に入れておいて、勉強する上でも、スポーツする上でも、遊ぶ上でもその悔しさを一つの糧(かて)にしてやっていってください。とにかく、この学習を楽しんでください。一緒に頑張りましょう。



 勇さんはニコニコしながら、当時のこの畑の様子を懐かしみながらお話しくださいました。同時に、この市野瀬地区に中学生のような若い世代が来てくれたことをとっても喜んでくださってもいました。

 修学旅行に急遽行けなくなってしまった私たちに、この学習で楽しんでほしという言葉もいただきました。
さぁやるぞ!開墾キャンプ! スタートっ!



速報レポート1 中学生にできる地域おこし
速報レポート2 はじめの一歩 ~自分の目で 足で 感じて~(1)
速報レポート3 はじめの一歩 ~自分の目で 足で 感じて~(2)
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