速報レポート９　☆開墾キャンプ④　～５０年前の光景を～

学級通信（おてんと３）より　
☆開墾キャンプ④　～５０年前の光景を～
　朝ご飯をいっぱい食べたので、いよいよ開墾キャンプ二日目の作業に入ります。前日に草を刈り、根っこと格闘し、鍬と耕耘機でふわっふわにした畑に、ダイコンの種をまいていきます。

　みんなには「市野瀬で当時作られていたダイコンの種」をギリギリまで探してもらいました。長谷のいろんなところを回ったり、蔵を見てもらったりしましたが、当時の種は見つからず･･･。おじいちゃんやおばあちゃん、近所の方々に聞いてもらったところ「今より５０年以上前はダイコンの種を保存して続けて使っていたけれど、いつからか市販のものを使うようになった」「あの土地は土が良いから、どんな種でもきっと美味しくなるよ」ということでした。こうやって、地域の人に聞いて回るのも大切なことだったね。

　鍬と耕耘機で畝を作り、指で穴を開け、丁寧に種を蒔いていきます。ダイコンは２粒ずつ。しばらくすると２つ芽が出てくるので、後日それを間引きに来ます。この間引いた大根葉も美味しいんだな、これが。楽しみに待ちましょう。

〈穴の深さは種の大きさの二倍！深すぎず～、浅すぎず～〉

〈土がふわっふわ！〉

〈どんなダイコンになるのかな？〉

　ダイコンの他に、白菜も蒔いてみました。この圃場、よく見てみると周りに水辺がありません。ダイコンには水がいっぱい必要と聞いていたので、心配になり勇さんに聞いてみると「昔からこの畑には水を引いていないんだよ。雨と野菜の力に頼ってきたんだよ。どうしても日照りが続く場合は水を汲んでここまで登ってきたもんだ」とおっしゃっていました。この２日間は晴れて助かったけれど、これからは雨が降ることを願いましょう。

　順調に育てば１０月はじめには収穫できるかな。何十年も使われていなかったこの市野瀬の畑。こうして人の手が入り、きれいに整地され、畑として蘇り、種が蒔かれる。地域の方々も喜んでくださっているけれど、きっと畑さんも喜んでいるはず。畑さん、美味しい野菜を作ってね。

　お昼過ぎ、種まき作業終了！草だらけで何にもなかった場所が、ついにダイコン畑に蘇りました。空の青、木々の緑、そして整備された畑の土の色。きっとこの光景は、５０年以上前と同じ光景なのでしょう。

　美しい光景を見ていると、当時の市野瀬に住む人々の営みを感じることができました。これで終わりではありません。ここからが一歩です。これからここで作物を育てていきます。ここに青々とした芽が出るのを待ちましょう。

〈あの荒れ地が畑に！〉

〈開墾　大成功！！！〉

　そういえば、もうお昼の時間が過ぎていました。開墾キャンプ、最後のイベントは昼食作り。最後はカレーライスを作ることになりました。野菜は長谷中学校で自分たちで作った野菜を入れ、超具だくさんカレーに。最後なので、今まで残っていた食材もごちゃ混ぜにして煮込みましたが、味は最高！この２日間の疲れが和らぎました。

〈最後の料理だ〉

〈焦げないように注意しなきゃ〉

〈特製！開墾カレー〉

〈ちょっと味見⇒うんまっ！〉

〈俺たちにも早くちょうだい！〉

〈どんどんおかわりしておくれ〉

〈楽しすぎて帰りたくなぁい〉

〈２日目も勇さんが差し入れを持って激励に来てくださいました〉

　みんなは幼い頃から「長谷は過疎化が進んでいる」という言葉をずっと聞き続けてきたと思います。そして長谷中に入学して３年間、様々な形で「自分たちのふるさとを自分たちの力で元気にする」学習活動を行ってきました。実際に長谷を歩いて、長谷の人とふれあって、感じてきたこと。この経験はみんなにとって宝物になるはずです。大きくなって、もしも大学や就職でこの長谷を離れることがあってもそれは構いません。どの地にいても「私のふるさとは素敵な場所です。元気な場所です」と胸を張って言えるふるさとにしたいね。地域の人たちや後輩たちを刺激して、いろんな形で「長谷を元気に」していく道しるべを作れるのが中学生です。中３の夏休み、とっても有意義な２日間を送ることができました。開墾キャンプ万歳！お疲れ様でした。

〈BEFORE〉

〈AFTER〉

プログラム検索に戻る