NO団体名主な企画内容
21 伊那市立長谷中学校(長野県) 「鍬を持て!中学生の開墾キャンプ ~ふるさとの自慢の畑と味を復活させよう~」
伊那市長谷の市野瀬地区では50年以上前はダイコン栽培が盛んだったが、過疎化に伴い、耕作放棄地が増えている。山に戻りつつあるその耕作放棄地にテントを張り、地域の方々も招きながらキャンプをし、中学生が畑を開墾する。

速報レポート17 ☆ダイコンパーティーだぁぁぁ!☆

活動日:10月15日(木)  
参加者:長谷中学校3学年15名  指導者:学校職員1名  地域の方々17名 

学級通信(おてんと3)より

☆ダイコンパーティーだぁぁぁ!☆
 10月15日(木)、いよいよ私たちが育てたダイコンを、市野瀬の方々に食べていただく時が来ました。昨日から煮物や炒め物などの下ごしらえをし、市野瀬の公民館に運び込みました。公民館のキッチンではダイコンサラダとダイコン飯を調理しました。地域の皆さんがいらっしゃるのは13時30分。私たちに残された時間は90分しかありません。急いでご飯を炊き、ダイコンを洗い、皮むき、千切り、味付けetc・・・。30人前以上の調理だったので、キッチンは戦場でした。ドラマ『グランメゾン東京』ならぬ『グランメゾン市野瀬』状態。みんなで力を合わせて、せわしくも丁寧に料理を作ってきました。


「楽しみだな~」と勇さん

本日のメニューです!少々お待ちを

人がどんどん集まってきます

 13時30分より前から、公民館にはぞくぞくとおじいちゃんおばあちゃんたちが集まってきます。ニコニコしながら「今日を楽しみにしていたんだよ」「美味しいダイコン料理待っているよ」と声をかけられ、俄然(がぜん)、腕を振るい出す3年生。





 地域の方々は17名いらっしゃいました。凜汰朗くんからの「みなさんのご協力のおかげで、こんなに立派なダイコンができました。今日は皆さんの知っている50年前のダイコンと食べ比べをしてみてください」「当時を懐かしんでください」という言葉と共に、みんなそろって「いただきまぁす!」

 じいちゃんおばあちゃんたちは「本当に美味しいダイコンだね」「調理の仕方も良いね」「私たちの若いときの時のダイコンを思い出すよ」と喜んで口に運んでくださっていました。

 ダイコンパーティーの中盤には、私たちのこの開墾キャンプの様子をドキュメンタリー風にまとめた自主制作映画『長谷中大陸』(「情熱大陸」風)も上映しました。この映画を見て、みなさんには、私たちが「なぜこの学習に取り組んでいるのか」「どのように開墾をしたのか」「ダイコンを育てるまでにどれだけ大変だったか」などがよく分かっていただけたのだと思います。『長谷中大陸』の上映が終わると、拍手喝采、そして涙を流す方々もいました。映画の後には、さらにみんなと地域の方々との会話が弾み「うちの集落の上の畑で、中学生がこんなに頑張っていたなんてびっくりしたよ」「この村を大切に思ってくれて本当にありがとう」「最近の中学生は何にもしないと思っていたけど、そんなことないんだね。長谷中生は本当にすごいことをしているよ。いい勉強だね。」などの言葉をいただきました。


「長谷中大陸」を見て、涙を流してくださる方もいらっしゃいました。


真剣に見入る皆さん

 ダイコンパーティーの終わりに、地域の方が「本当に素敵な会をありがとうございました。こうやって中学生と交流ができること、いっぱいお話ができたことが本当に嬉しいです。これからも仲良くしてくださいね。」などたくさんの感想をいただきました。帰りには、今日来てくださった方々に、私たちのダイコンをプレゼントして持ち帰っていただきました。おばあちゃんは「こんなにいい畑を、やっぱりつぶしちゃダメだよね。みんなも頑張っているんだもん、私たちも頑張らにゃね」とニコニコしながらダイコンを持って帰って行きました。


「私たちも頑張らにゃね」

会話の弾むダイコンパーティー

新聞記者さんにも食べていただきました


「50年前を思い出すよ」と喜ぶ地域の方々

お土産に、ダイコンをお配りした3年生

 今回の学習を通して、「便利に頼りすぎない」「自分にできることは何かを考え実行する」「汗をかけば結果はついてくる」そして「自分のふるさとを大切にする」ということを学びました。昨日のおじいちゃんおばあちゃん達の笑顔が、私たちの成功を物語っていたのだと思います。

 私たち3年生の「中学生にできる地域おこし」の活動は、確実に人々の心に届いています。地域の方々が「私たちも頑張らにゃ」と言ってくださっています。私たちが「地域を元気に」と企画した花火大会にご寄附をくださった事業所や地域の方々も長谷中生を応援してくださっているからこそだと思います。そして、後輩たちや長谷を担っていく小学生たちも、この3年生の姿に憧れ「今度は私たちが活動を継ぎます」と言ってくれています。

 自分が大人になったとき、長谷中生が「地域のために何かしたい」と言っていたら、ぜひ力を貸してあげられる大人になってください。そして自分が大人になったとき「長谷中生の地域を元気にする活動は、私たちが始めたんだぞ」と胸を張って威張ってください。

 みんなが蒔いた「中学生にできる地域おこし」という種は、必ず引き継がれ、芽を出し、花を咲かせ、そしてこのダイコンのように大きく成長していくはずです。いつまでも住民が仲良しで、若い世代もおじいちゃんおばあちゃん達も笑顔いっぱいの長谷が続きますように。


長谷の老若男女、世代を超えた全ての方々のこの笑顔がずっと続きますように



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