「『♪夕やけ小やけ♪の里』から自然体験レッツ・ゴー！」　速報ニュース２０

　今日も子どもたちも一緒に、学校の校庭やその周辺で見られる植物を使い、いろいろな草花遊びを楽しみました。
　まず、カラムシの葉っぱを使ってのワッペン作りです。ただ葉っぱを採っては、服につけるという単純な作業であっても、子どもたちは、みんな大喜びです。葉っぱ一枚でも子どものおもちゃのアイテムになります。カラムシの他にカナムグラなどもよくつきますが、先生がその葉っぱを教えるのではなく、「くっつき葉っぱ」を探してごらん！という問いかけをしてあげれば、遊びではなく、観察という学習にも発展すると考えます。
　次に、「葉っぱでぽん」遊びです。同じくカラムシの葉っぱでもよいのですが、クズなどやや大きめで薄めの葉っぱが適しているようです。子どもたちには、いろいろな葉っぱで実験させることにより、葉っぱのもつ多様な特徴にも気づくことでしょう。
　さらに、「ススキの鉄砲」遊びも行いました。この遊びでは、十分に注意をしないと、葉の縁にあるガラス質（イネ科植物は特に硅酸を多く含んでいる）があるので、葉の向きを間違えると手を切ってしまうこともあります。この遊びはどこまで遠くまで飛ばせたかなど、競争させることにより、自分でいろいろと工夫し試行錯誤することでしょう。答えを与えるのではなく、自分でどのようにすればいいかを予想・実験・結果などを楽しみながら行えば、それは遊びではなく、立派な学習になると思います。
　また、草笛でも遊びました。エノコログサやアシボソなど、やや柔らかく薄いイネ科植物の葉を使いました。親指の第一関節と第二関節の間に葉っぱをはさみ、写真のように息を吹きかけると、とてもきれいな音の草笛になります。
　やや難しいので、何度もチャレンジしないとできない場合がありますが、それも大変意味のあることだと思います。上手く音がでない。それはなぜなのか。どうしてなのか、自分なりに考え悩ますことも必要だと思います。しかし、何度もチャレンジしても音の出ない子どももいます。そんな時には、次の遊びを用意してあげることも大切かと思います。
　最期に、ササ舟で遊びました。一緒になってササ舟の作りながら、池に浮かべて喜んでいる子どもの笑顔は最高でした。一枚の平面の葉っぱから、立体の舟ができるとは子どもにとっても大きな驚きであり、喜びであったと思います。

　昔、ゲームもない時代の子どもたちの遊びとして、この草花遊びはかなり重要な位置を占めていたのではないかと推測します。高価でなく、単純で身近であり、自分で探し作る喜びや、自然との共存のような感覚も身につけたことでしょう。
　葉っぱのつめたさやひんやり感を自分の五体を通して学ぶことができたことは素晴らしいことだと考えます。そして、よく言われる「五感を通しての観察」のさらにその６つ目として、遊びを通しての観察も大変意味あるものと思います。
　自然体験というと、海へ山へ行かないとできないというのは、やや誤りがあると感じます。身近な自然の営みの発見は、山村はもちろん、都市部でも、ほんの狭い空間があれば享受できるはずです。また、そこでの自然の体験は、とても重要であり、大人はその自然と子どもとのつながりをほんのちょっとヒントとして示してあげたり、一緒になって喜んだり驚いたりしてあげればよいのではないでしょうか。そうすれば、自然の姿から、子どもたちは多くの学びの意欲や喜びを感じとってくれることでしょう。

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