「『♪夕やけ小やけ♪の里』から自然体験レッツ・ゴー！」　速報ニュース２３

　今日は６年生が社会科学習として、恩方地域の土器発掘を行いました。学校近くの市川さんの畑からは、たくさんの縄文土器が発見されており、本校では、毎年６年生が歴史学習の一貫として実際に発掘作業を行いながら、縄文時代の人々の生活に思いを馳せるというものです。
　この畑では、縄文土器だけでなく、当時矢尻などに使用したと思われる黒曜石も多く発見されており、その小片は多数見つかっています。この付近の地形を俯瞰すると、南には河がゆるやかに蛇行しており、東西は広く開けている所で、北側は背負うように山があり、
　縄文人も自然の地形などを利用していたことが伺えます。自然に逆らうことなく、その土地の良さを生かした営みを連綿として続けてきたのではないかと考えられます。当時は、スギ・ヒノキなどの植林地はなく、縄文人たちは、川で魚を捕ったり、クリや木の実などの自然からの恵みに感謝しながら、生活していたのでしょう。そんな思いを抱きながら、土器と黒曜石の発掘を行いました。
　土器はいままでにたくさん発掘されていて、新しいものは発見できませんでした。しかし、黒曜石は小さな破片のようなものが多数発見採集することができました。子どもたちは、「あった、あったそ」「大きいぞ」などと大喜び。では、どうしてそんなにたくさんの小片が見つかったのでしょうか。
　いろいろな意見が出されました。これは、あくまでも想像ですが、かつてこの地は黒曜石を砕き加工し、矢尻をつくる工房があったのではないかというように推論もしました。こんな山奥深い地にも、かつて壮大な文化の源があったのではないかと考えます。たった１片のかけらから、過去の縄文人の生活を考え、その営みを想像することは、とてもロマンを感じました。