NO団体名主な企画内容
38 ネイチャークラブ(兵庫県) 「命の環境を学ぶ自然体験」
小・中学生が中心となり、世代を超えた人々が動植物と触れ合い、学び合い、教え合う環境教育。形は変わりつつも命はつながり続けている「命の循環」を実感でき、地域貢献にもつながる活動。

活動報告15 「地域間交流農業体験」茶摘み

実施日  7月9日(土)~10日(日)
天気   7月9日 曇り時々雨  7月10日 曇り
参加者  小学生3人 中学生14人 大人5人 指導者6人
活動場所 徳島県勝浦郡上勝町神田(じでん)地区
活動内容 ① 上勝晩茶について学ぶ
     ② 茶摘み 茶畑の生物観察
活動のねらい

●茶摘みと上勝晩茶の製造過程を学ぶことを通して、自然界の生命とのつながりに気付く。
●農業の重要性と食の安全について意識を高める。

①上勝晩茶について学ぶ
6月の田植えに続いて、徳島県の上勝町で茶摘みをさせていただけることになりました。
上勝町では7月から8月まで晩茶の生産が最盛期を迎えます。本来私たちが飲むバンチャは番茶と書きますが、上勝で生産されるバンチャは晩茶と書き記されています。
上勝晩茶は、徳島県上勝町で独自の製法で伝統的につくられている乳酸発酵のお茶です。
成分の特徴は、カフェイン、テアニンが少なくカテキン、グルタミン酸やアスパラギン酸が多く含まれています。健康面にも様々な効果があり、徳島大学の医学部では上勝晩茶と抗アレルギーの研究も進められています。
上勝町の中でも神田(じでん)地区の茶畑の土はヤマチャの木の栽培に適していて農薬や肥料を一切与えずに茶の栽培をしています。そのため摘み取られた茶葉がおいしく最高品質とされ珍重されています。




摘んだ茶葉を大釜で茹で、細かくして樽に2週間以上漬け込んで発酵させます。
右側の写真の茶葉を漬け込んでいる樽は百年以上前から使われています。昔からの道具と製造法が大切に受け継がれていることに感動しました。
発酵した葉は、天日に干してカラカラに乾燥させて商品として出荷します。

②茶摘みと茶畑の生物観察
ついている葉はすべて摘み取ります。子どもたちにとっては初めての体験です。
お茶の実も初めて見ます。初めて見る生物もたくさんいました。


茶摘みの様子


お茶の実


繭のような巣の中にはクモがいました

葉っぱに生みつけられた卵

テントウムシ


アオバハゴロモの幼虫

カタツムリ

シロカネクモ


ニホンアマガエル

2日間で30本のヤマチャの木から全ての葉を摘み取りました


今回の茶摘み体験では、無農薬で育てる茶畑の生物多様性に気付きました。写真で紹介した生物のほかに、カマキリ、アブラゼミ、アシナガバチなど多くの生物を観察することが出来ました。また茶畑の中での日本アマガエルを頂点とした食物連鎖の構造も学ぶことができました。上勝町の神田地区の茶畑では多くのの生き物が生息し、そのバランスが保たれていることが解りました。そして肥料を与えることなく、無農薬で育っているからこそ繊細なバランスが保たれることに全てのこどもたちが気付きました。
茶摘みの休憩時間にいただいた「お晩茶」は酸味があり爽やかで、とても美味しく飲んだ後は疲れが取れるように感じました。
多くの生物の命がかかわり合い、太陽のエネルギーをたっぷり受けて乾燥させたお茶の葉は、私たち人間に元気を与えてくれました。
参加者の全てが自然の恵みに感謝し、「食」や「健康」について今までよりも興味・関心を深めることができました。





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■別年度のレポート
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