速報レポート１８　【米粒編】虫送り儀式・かかし建立　～その２～

　この日は福井市自然史博物館分館であるセーレンプラネットの方が、見学に来られていました。実はセーレンプラネットが七夕に関する展示を開催中で、太田新保の七夕祭りと同時に大虫小学校も虫送りをするということで、遠方からわざわざいらっしゃってくださったのです。感想を伺うと、「とても新鮮で、興味深く見ることができました。」とのことでした。虫送り儀式は大成功！
　さあ、次はかかし建立です。ただ建てるだけではなく、最初にかかしへの願い事を、作ったメンバーで語ります。その後、田んぼの中央近くまでかかしを運ぶのですが、その日の田んぼは水が抜けきらず、泥状態でした。そのため、長靴が田んぼの奥までもぐりこんでしまい、抜くのにかなりの力がいるという状況だったので、かかしを運ぶのは途中までということになりました。
　そのかかしを、杭が打ち込んである場所まで運び、杭に縄でくくりつけてくださったのが、田んぼのオーナーでもある奥山さんでした。その奥山さんが、田んぼの上を楽にすいすい歩いているのを見て、みんなびっくりしていました。後で聞いたのですが、田んぼには歩き方のこつがあるそうです。
　かかしは、竜・ゴリラ・おおかみ・クマ・鷹の順に建てられました。緑一面の田んぼに仁王立ちする５体のかかし。大虫地区が俄然にぎやかになりました。きっと夏の風物詩になることでしょう。

　自然を畏怖し、自然に感謝し、人間は自然に生かされてるという心を、何千年も抱き続けた日本人。その心を、現代に生きる日本人は忘れつつあるような気がしてなりません。「成功、成功、大成功！」とはしゃぎながら帰路につく子どもたちが、今回の虫送り儀式とかかしの創作活動により、少しでも自然に関心を持ってくれればいいな、と強く感じました。虫送り儀式とかかし建立、子どもたちにとって忘れられない１日は、私たち大人にとっても、大切なことを思い出させてくれる、すばらしい時間だったと確信します。

• かかしが役に立って、みんなでおいしいお米を食べたいです。
• 足が田んぼからぬけなくなって、大ピンチになってしまいました。
• 田んぼに行くとき、「はやく作ったかかしをたてたいな」という思いでいっぱいでした。
• 田んぼは底が深くて、下から引っぱられているような感じでした。足がぬけなくてたおれそうになりました。
• これから散歩しているときなどに、田んぼの横を通って、かかしと大虫新米の様子を見ようと思います。

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