速報レポート３１　【鉄粒編】　鉄祭りに向けて⑥　　～いよいよ最終章～

　４月から始まった今年度の総合学習。天皇に即位する前、継体天皇が越前市で生活していた証拠を見つけようという壮大な計画が、鉄作りにつながっていきました。そしてその鉄づくりの日が、いよいよ目前まで迫ってきています。前月祭の経験を生かし、自分たちだけで鉄を作り出すため、子どもたちは当日、４つのグループ（①炉作り　②炭切り　③石抜き　④せんべい砕き）に分かれて活動することにしました。そしてグループごとに、準備物や役割・担当などを綿密に話し合いました。

その中でも炉作りグループは、最も責任が重大です。縦横高さのレンガの数、送風のパイプを差し込む穴の位置など、前月祭のときと全く同じ型の炉をつくることが求められる上に、午前９時３０分には炉が完成していなければなりません。いかに正確に、しかもスムーズに炉を作ることができるかを子どもたちだけで頭を寄せ合って議論した結果、前月祭でタブレットに記録した写真や図をもとに、炉の設計図を画用紙に書いて、それを黒板にはっておくことにしました。
　また当日、ふいごによる送風量が少なくなったり、担当が不意にいなくなってしまったりすることを防ぐため、ふいご役と順番を、各グループの班長会議で決めました。そして、きちっと決められた時間に材料（炭とせんべい）を炉に投入できるようにするため、時間ごとに計量・投入する役を決めました。

鉄粒を納めるお守り作りも、急ピッチで進められました。越前たたら研究会「鍛人」、福井伝統工芸アイドルさくらいとのみなさん、その他お世話になった方々にお渡しするため、自分の分以外も作ります。「鐵」の文字をプリントするため、「金」「哉」「王」の部分をはさみで切るのですが、サイズが小さい上に文字が細かいので、切るだけで難しくて時間がかかってしまいます。しかしその分、出来上がった「鐵」の文字には、一人一人の個性が表れ、なんとも味わい深いものになっていました。

　最後は会場づくり。長机、パイプいす、タイマー、移動黒板、ブルーシートを運びました。会場となるグラウンド東側は、校舎から１００メートル以上離れているので、重いものの運搬はみんなで協力します。また、会場近くには水道がないため、バケツ１５杯分の水を運び、くみ置きしておきました。ちょっとした手洗い用と防火用です。
一人一人が作った材料のせんべいも、割れないように箱詰めしました。１６日の朝、会場に運ぶ予定です。さあ、どんどん胸が高鳴ってきました！　

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