NO | 団体名 | 主な企画内容
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18 |
越前市立大虫小学校(福井県) |
「滴り落ちる玉の汗を玉鋼に 弾け飛ぶ汗の粒を米の粒に さあ、行こうか、大虫!!」 年生が鉄作り、5年生が米作りを体験する。単に教えられたことを行うだけでなく、自分たちで課題を見つけ、解決策を思索し、新しいことに挑戦していく過程を通して、ふるさとや日本の伝統文化の存在に気づき、SDGsの大切さを実感する。 |
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速報レポート26 【鉄粒編】鉄祭りに向けて③ ~前月祭、大成功! その1~
活動日: 2023年9月13日(水)
活動場所: 大虫小学校グラウンド
参加人数: 小中学生 55人 / 大人 6人 / 指導者 3人 / 合計 64人
活動内容
8月末、とんとん拍子に話が進み、突如決まった前夜祭ならぬ”前月祭”。10月予定の鉄祭りに向けて、越前たたら研究会「鍛人」の職人さんが学校に来てくださり、たたら製鉄の模範実技を実際に見せてくださることになったのです。なにしろ短期間での準備でしたから、うまくいくかどうか当日の朝までずっと不安がつきまとっていましたが、それは全くの杞憂に終わりました。大虫小学校の子どもたちは本当に大したものです。朝の8時40分から15時30分まで、暑さにもへこたれず、単調な作業にも最後まで笑顔で取り組み、とにかく何をするにも喜んで元気はつらつ! 鍛人の3人の職人さんやコラボ参加してくださった福井伝統工芸アイドルグループ「さくらいと」さんの4人のメンバーが、口をそろえて「びっくりするほどすばらしい子たちばかりですね!」と、心から感動してくださいました!
〇開祭式
大人気アイドルのさくらいとさんが来てくださるということで、さくらいとさんのヒット曲「LOVE水ようかん」を、最後までフル、しかも振り付きでご披露しました。朝からノリノリの子どもたち。早くもテンションはMAXです。さくらいとさんも、思わずいっしょに踊ってくださいました。
〇炭焼き体験
子どもたちの活動は、いちばん時間がかかる炭焼き体験から始まりました。もともと本番の鉄づくりで使う炭は、子どもたちが大虫滝遊園地で採ってきた枯竹を炭にしたものを使う予定ですが、それだけでは量が足りないと指摘されたので、それを補う分を、この前月祭で焼こうということになったのです。
鍛人の方が持ってきてくださった松の木の蒔をバケツリレーで運び、ドラム缶にすき間がないように詰めていきます。そして着火。約6時間、蒸し焼きにします。すると子どもたち、なぜかドラム缶の周りに20人ぐらいが手をつないで大きな円をつくり、走ってグルグルと回り始めました! これには大人たちもびっくり! 後で聞くと、うまく炭が焼けますようにとの、おまじないだったそうです。子どもの発想力には、だれも適いません。
〇炉つくり
鉄祭り当日は、できる限りのことを子どもたちの手で行います。もちろん炉も、大人の指示を受けずに組み立てる予定ですから、子どもたちはアイパッドで記録しながら、炉をつくっていきました。とはいえ、レンガとレンガの間には泥の土を塗って固定しますから、手が泥だらけになってしまい、アイパッドを触ることができなくなります。そこで子どもたちは考えて、炉を組み立てるグループと作り方を記録するグループに分かれて取り組むことにしました。
中には作業が終了しても炉から離れず、ずっと土の部分を修正したり、レンガがずれていないかなどを点検している子もいました。
〇炭切り体験
製鉄に使う炭は、大きすぎても小さすぎてもうまくいかないそうです。今回は鍛人さんがご厚意で持ってきてくださった松炭を、適切なサイズに切る体験をさせてくださいました。
ちょうどいい大きさは、1辺が3~5センチメートル。夏休みの竹切りでのこぎりを使い慣れている子どもたち、「簡単、簡単」とばかりに次々と勇んで炭を持ち出しましたが、炭が割れてしまったり、竹よりも短い炭のどこをどうやって押さえたらいいかに戸惑っていたりして、苦労していた子もいたようです。切る材質によって、のこぎりの使い方も変わるのだということを、身をもって学ぶことができました。
〇竹炭つくり
いよいよ、子どもたちが採ってきた枯竹を炭にしていきます。これまで子どもたちは大虫滝遊園地の環境を害している無数の枯竹を伐採し、それを約60センチメートルの長さに切りました。今回はそれを炭化器の中に入れていくのですが、そのまま放り込むと、竹が爆発します。
「なんで爆発するんですか?」「なんでだと思う?」「ん~、竹はぐんぐん伸びるから、それだけパワーがあるから!」「なるほど。竹の中には木とちがって、空気が入っているでしょ。」「わかった! 空気がぼうちょうするからだ!」「正解!」-ということで、作業は竹を縦に割り、節を除去することから始めました。
それが終わると、まずは炭化器に燃えやすい杉葉を入れて着火し、火が大きくなったら、竹をどんどん入れていきました。さあ、どんな炭ができるのでしょう。子どもたちは楽しみでなりません。
子どもたちの感想
- LOVE水ようかんの歌は、練習の成果を発きして、元気1億パーセントぐらいでやって、楽しかったです。さくらいとさんも、「すごい!」とおどろいたりうれしそうにしてくれて、練習したかいがありました。
- 炭は木だからけっこうかたいのかなと思っていたけど、クッキーを切っている感じでけっこうサクサク切れたのが、びっくりしました。
- 松の木にはネチョネチョしたものが入っていて、それのおかげで燃えやすいということを知りました。
- 松の木はかたいけど、炭はやわらかいので、どうしてだろうと思った。縄文人は焼いてやわらかくしてから、木を使っていたんだと思います。
- ぼくたちが火の近くに行くと、顔が焼けそうになってすごく熱いのに、職人さんたちは平気な顔をしていて、いい意味で「人間じゃないな」と思いました。
- レンガをくっつけるためのどろをぬるとき、レンガがくずれないように気持ちをこめてぬりました。
- 炉に火が付くと、ねん土が焼かれてひびが入り、火が出てしまいました。次の本番では、ねん土をかたくくっつけて、火が出ないようにしたいです。
- 炉は、パイプが通るようにレンガの積み方を工夫しないといけないのだと分かりました。
- レンガの間があいている場所はないか、注意深くさがしたり、ねん土をうめる量を調節したり工夫したので、完成したときは一段とうれしかったです。
- 竹を入れるとき、少し近づいただけで熱くて、とてもたいへんでした。
- 竹は、「まわりに入れるとすぐにくずれるから、まんなかに入れてね」と言われたので中央に入れていったら、火がバランスよく燃えて、まわりに落ちる炭も少なくなっていった。
- 自分たちがとってきた竹が炭になるのは想像できません。竹を入れるときは、少し燃えていたのでこわかったです。
- 給食がいつもの2倍くらいおいしく感じました。
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