NO団体名主な企画内容
32 大阪市立新北島中学校 科学技術部(大阪府) 「大和川を源流から河口まで調べて川って何かを考える!」
"中学生が身近な河川を源流から河口まで、お互い協力して主体的に調べることによって、自然と人間の営みの関係について考える。現在取り組んでいる河原のゴミ問題について自分たちの解決方法を考えてみる。"

速報レポート13 夏休みの大和川集中水質観測の第1回実施

活動日 7月21日(土)
参加人数 中学生16名 指導者1名
活動場所 大和川河原、教室
活動の目的

  • 汽水域での潮汐による水質の影響を調べる。
  • 朝から夕方まで大和川の水質を調査し、水質の日変化を調べる。
  • 新しい採水装置を用いて、複数の地点での水質の違いを見出す。
  • 新入生にフィールドワークでの観測の重要性を認識する。(再現性が担保されない。)
  • 空き時間で勉強してお互い教え合うことによって学力を向上する。

活動内容

 気象庁の潮位表によると21日近辺で大阪府堺の港(中学校の最寄りの港)で小潮になる予想です。この日が潮位の影響が少ない時の水質の変化を見るのにちょうどよい日時だったので、朝から夕方までの水質調査を行うこと決めていました。熱中症の心配がありますので、冷房の効いた教室を用意しました。部員には効率的に水質調査をして、熱中症のリスクを低減する必要があることを伝え、作業を協力するように伝えました。また、14日の反省を踏まえて、記録用紙や簡易水質検査の方法をかえ、計時するストップウォッチも2台用意して作業に臨みました。また、勉強道具(特に夏休みの宿題)を持ってくるように指導して、水質調査の空いた時間で勉強することにしました。習い事や用事のある部員もいるので、できる範囲で参加するように伝えました。
 活動時間が長いのと連日の暑さで参加する部員が少なくなると不安でしたが、研究に熱心に取り組み部員が思ったよりも多く活動を行うことができました。できるだけ最小限の人数で採水と測定を行うために、4回調査の割り当てを決め、割り当てが外れている時は、学校の宿題などの勉強を行うことにしました。午後から用事や習い事のために帰る部員が増えるので、人数を平均になるように割り当てました。
 出発する時刻までは全員で勉強(夏休みの宿題)を行いました。30分ほどたって、7名で採水に大和川に向かいました。指導者は1人だったので、採水する班に同行しました。中学校から堤防の上を歩いて採水場所まで移動しますが、片道20分かかり日射を遮るものもなくかなり暑く感じます。それでも採水場所に着いて部員たちがテキパキと作業を行いました。指導者も人数が少ないので指示を出しながらや採水装置の準備などを行いました。岸から45mの採水はスムーズに行きましたが、30mの採水の際に、水中モーターを動かす無線LANの電波が受信できなくなり、何度も失敗するというアクシデントが起こりました。そのため15mの採水ができなくなりました。予定時間も30分伸びてしまいました。
 教室に戻ってくると今度は残留していた部員で水質検査を行い、採水に行った部員は勉強するように指示を出しました。今回は部長が用事で不在だったので、副部長や2年生の部員が指示を出していましたが、少し手順がうまくいかなかったですが、これも経験なので頑張っていってもらいたいと思いました。
 2回目の採水の時は、今度はモーターボートのバッテリーが消耗してしまい岸から15mの採水ができないというアクシデントがありましたが、時間は予定通りで教室に戻ることができました。ただ、帰る部員が増えてきたので、水質検査を行う部員が減ってきて少し時間がかかりました。
 昼食を食べて、頑張って残ってくれている部員にジュースの差し入れを行って、調査を続けました。4回の観測を予定していましたが、最初のトラブルや人数が減ってきてことも考えあわせて、3回の観測に変更をしました。最後の採水と水質検査は人数が少なくなったため全員で行いました。最後の採水の時に堤防にバッタ(部員がいうにはトノサマバッタと言っていました。)がいて、部員たちははしゃいでいました。
 今回の観測では、1回目ということもあってトラブルが頻発しましたが、何とか無事観測を終えることができました。採水装置の使い方のコツや注意事項や改善点も分かるようになってきました。


荷物を持って堤防の上を移動

水中ポンプをタブレットで操作

現地での水質検査


教室での水質検査

堤防にいたバッタ

指導上の留意点

  • 全国的に気温が高い状況が続いているため、熱中症に十分注意をする必要があります。
  • 少人数で効率的な測定をできるように、事前指導と準備を行いました。
  • 1年生にとっては初めての研究発表に向けた調査なので、意義付けを行いました。
  • 14日の反省を踏まえて、作業方法や器具のチェック、現地での調査品目を改善しました。

指導者として失敗したところ(ヒヤリハット含む)

  • 教室に残留する部員と大和川に水質調査に行く部員に分かれたが、指導者が1人だったため、教室に残留する部員の指導ができなかった。(後から聞いた話だと、教室に置いてあったピアノを勝手に触った部員がいたそうですので、事実関係を確認したうえで後日指導する予定です。)
  • 軽い熱中症と思われる症状がでた部員(体格の小さな部員)が出たので今後の活動に注意が必要です。(冷房の効いた教室ですぐに回復しましたが、注意が必要です。)
  • 水中ポンプの電池が弱くなっていることはわかっていましたが、古い電池で使いまわそうとしてうまく作動しなかったため、採水に余計に時間がかかってしまいました。(新しい電池に交換しました。)
  • 採水場所まで歩いて片道20分かかり、その歩行のルートで気温が高い(川の近くは海風と川の水温の影響で気温が若干低い)ので、時間短縮を考える必要がある。
  • モーターボートのバッテリーが予備も含めて充電が間に合わなくなってしまった。

部員の感想(一部過激な表現がありますが、指導者の反省も込めてそのまま載せました。)

  • 水質調査を3回行い、45m、30m、15m、0mの水を採り簡易水質検査を行いました。川の水位がいつもより少し上昇してました。(2年F.K)
  • とても暑かった。とてもしんどかった。こんな暑さでこんなしんどいことするなんて、もう自分死ぬわっと思いましたが、今こうして生きていてよかった。(2年T.T)
  • 観測場所まで往復するのが暑くて大変だった。採取した水を測定のために薄めるのが個人的に一番楽しかった。使用済みの簡易水質検査がたくさんできたのでそれだけ検査したと思うと少し驚いた。暑くてお茶がすぐ無くなったのは驚いた。(2年I.T)
  • 移動に自転車を使いたかった。しんどかった。暑かった。クラブの時間が長かった。数値があまり変化しなかった。観測回数が3回になった。(2年S.M)



速報レポート1 今までの大和川に関する活動と今年度の活動について
速報レポート2 地域の大和川一斉清掃に参加
速報レポート3 新入部員勧誘(CMづくりと部活体験)
速報レポート4 遠隔操作の採水道具の開発
速報レポート5 大和川での水質調査(新入部員に教える)
速報レポート6 河原のゴミ調査(『水辺のごみ見っけ!』全国水辺のごみ調査)参加
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速報レポート8 石川上流調査(河内長野市滝畑)と滝めぐり
速報レポート9 第15回身近な水環境の全国一斉調査の参加
速報レポート10 水槽の掃除
速報レポート11 洪水や大和川の恐ろしさを知る
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速報レポート13 夏休みの大和川集中水質観測の第1回実施
速報レポート14 夏休みの研究についての共通認識と科学教室の発表準備
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速報レポート16 夏休み科学教室を部員たちが主催する 2
速報レポート17 夏休みの大和川集中水質観測の第2回実施
速報レポート18 はじめての合宿(準備篇)
速報レポート19 はじめての合宿(その1 出発~水質調査~川遊び)
速報レポート20 はじめての合宿(その2 野外炊飯~就寝~朝食~夫婦滝~昼食~帰宅)
速報レポート21 夏休みの大和川集中水質観測の第3回実施
速報レポート22 夏休みの大和川集中水質観測の第4回実施
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