NO団体名主な企画内容
32 大阪市立新北島中学校 科学技術部(大阪府) 「大和川を源流から河口まで調べて川って何かを考える!」
"中学生が身近な河川を源流から河口まで、お互い協力して主体的に調べることによって、自然と人間の営みの関係について考える。現在取り組んでいる河原のゴミ問題について自分たちの解決方法を考えてみる。"

速報レポート15 夏休み科学教室を部員たちが主催する 1

活動日 7月25日(水)参加人数 中学生19名 小学生8名 小学生保護者4名 指導者2名
    小学校の先生7名ぐらい   活動場所 新北島小学校児童会室 グラウンド
活動の目的

  • 中学生の部員が小学生に教えるという活動を通じて、人に教えることの難しさややりがいを感じる。
  • 小学生に教えて感謝してもらったり、役立っていることを感じて自己有用感の育成を図る。
  • イベントを運営することによって、達成感を感じる。
  • 自分たちの研究活動や大和川の清掃活動などを小学生の保護者や先生を含めて知ってもらう。
  • 小学生、保護者、小学校の先生にマイクロプラスチック問題について知ってもらう。

活動内容

 小学校と中学校との教育の連携や一貫性(小中一貫教育)について、いろいろな取り組みが行われていますが、その一環として7年前から旧科学部主催で小学校5・6年生を対象にした科学教室を開催し続けてきました。理科離れが叫ばれている中、小学生が喜びそうな題材としてペットボトルロケットの作成と飛行大会を中学生がお手伝いする形式で始めました。(小学校3・4年生を対象にした傘袋ロケットも一時期やっていました。)
 毎年続けているので、2・3年生は特に指導者が指示を出さないでもいろいろやってくれるようになっています。1年生にはまだ無理なので、7月6日に一度3年生からレクチャーしてもらいました。
 25日は新北島小学校で開催しました。開会のあいさつを3年生部長が行い、自分たちで作成したプレゼンテーション資料を可搬型プロジェクターで投影して、大和川の水質のこと、ゴミ調査や一斉清掃に参加していること、マイクロプラスチック問題などを小学生とその保護者に説明しました。(プロジェクターの設置とタブレットPCの接続は指導者でしましたが、後は部員たちが行いました。)ここで、部員発表用の原稿(部員が作成したものを印刷したもの)を指導者が自宅に忘れるというアクシデントがありました。当初は1年生も発表する予定だったのですが、1年生には原稿がないと無理なので、急遽2・3年生がアドリブ(原稿なし)でやってもらいました。普段から何度も発表活動をしているので、特に問題もなく発表できていました。
 その後、小学生1名に1・2年生が1名ついてペットボトルロケットの作成を開始しました。今回はお兄ちゃんに付添できた小学1年生もいたので、その児童には小型のペットボトルロケットを作ってもらうことにして、教える対応に慣れている2年生に担当してもらいました。
 事前に1年生にはあくまでも作成者は小学生なので、補助に専念するように事前指導していましたが、どうしても途中、1年生がペットボトルロケットの補助に夢中になってやりすぎてしまうことが何度かあったのでその都度注意しました。
 新北島小学校の先生も何人か作業している教室に来て、小学生や卒業生でもある中学生に声をかけてくれていました。小学生の作業スピードには差があるので、ペットボトルロケットが完成した児童には、ペンで模様を描いてもらったりして、遅い児童には他の部員も手伝わせて時間調整を行いました。
 全員が完成したので飛行大会に移りますが、教室でルールと注意事項を指導者から行いました。飛行場所はグラウンドになるので、中学生部員に①飛行距離の測定②発射に必要な部品の取り付けと回収③写真撮影④飛距離の記録⑤空気入れの補助などの作業の分担を行いました。発射装置の管理は危険が伴うのとずぶ濡れになるので指導者が行いました。
 小学生には中学生にアドバイスをもらうようにと指示を出しましたが、あまり聞けてなかったので、入れる水の量と翼の向きに気を付けるように言いました。空気を入れるのは体重の軽い小学生には大変なのですが、だれも中学生に補助を頼みませんでした。
 2・3年生は率先して作業を行っていましたが、1年生はとまどっている部分がありました。小学生が2回ずつの飛行を行いました。よく飛んで喜んだり、あまり飛ばなくてがっかりしている児童がいました。全員が飛ばし終わった後、再び教室に戻って表彰式を行いました。3年生の部長が1位から3位までひとりひとり表彰しました。そのあと、指導者から『なぜ飛んだか飛ばなかったかを考えるのが理科です。』と伝えました。その後小学生と中学生でゴミを分別して集めました。小学校の先生から小学生に中学生にお礼を言うように指示があり、小学生は中学生にお礼を言っていましたが、言われている中学生部員も嬉しそうにしていました。
 小学生の先生からは再度感謝の言葉が部員にありました、こちらも貴重な体験をさせてもらったので、全員でお礼を言って中学校に戻りました。


3年部長が開会のあいさつ

大和川のことを説明

マンツーマンで工作教室


お兄ちゃんの付き添いの小学1年生も小型ロケット作成

だんだん形になってきました

完成したので記念撮影


発射の瞬間

だいぶ飛びました

表彰式の様子


後片付けもしっかりする

指導上の留意点

  • 中学生が主体となってできるように、指導者の口出しは最低限度にするよう心掛けました。
  • ペットボトルロケットの発射機は危ないのとずぶ濡れになるので指導者が対応しました。
  • 中学生に、小学生の考え(テープの色やロケットの形など)をしっかり聞くように指導しました。
  • 小学生にも後片付けなどしっかりするように指導しました。
  • よく飛ぶ秘訣などはすべてを答えずできるだけ小学生に考えてもらうようにしました。

指導者として失敗したところ(ヒヤリハット含む)

  • 指導者が原稿を忘れたり、カメラのバッテリーをどこに置いたかわからないようになったりした。(部員がリカバリーしてくれました)
  • ペットボトルロケットの飛行大会の際、安全配慮のため指導者が発射機にかかりついていたので、1年生部員への指示が十分出せていなかった。
  • 新北島小学校は校舎工事中のため、グラウンドが狭くなっていたため、ペットボトルロケットの発射角度を低くして対応していましたが、1機だけ横にそれてしまって工事中の現場に入ってしまいました。(小学校の先生が対応してくださいました。)

部員の感想

  • 自分は部長として全体を見て困っているところがあったら助けていたので大変でした。ですがペットボトルロケットが完成して小学生の子が喜んでくれていたので嬉しかったです。(3年部長M.M)
  • 小学生の役に立てて良かった。思っていたより飛んでいてとてもびっくりした。とても暑かった。小学生が楽しそうにしていてじぶんがんばったな~~と思った。自分もけっこう楽しめました。(2年T.T)
  • 小学生はすごくしんけんに取り組んでおり、教える側も楽しかったです。もう少し私がサポートすればよかったと思いました。小5なので力が少なくペットボトルを切る時変な方向に切ってしまったので私がもう少し切りやすくすれば良かったです。(2年F.K)
  • いつも(昨年等)より高く飛び、5~10m高く飛んでたかと思います。自分たちの研究の発表では原稿がなかったためアドリブでしました。(2年S.M)
  • 自分はカメラ役でした。いい写真を撮るのは難しかった。歩き回って写真を撮っただけなのに少し疲れた。(2年I.T)
  • 小学生は楽しそうだった。小学生と一緒に作れたのでとても楽しかったです。水の量や羽の向きですごく記録が変わるので難しいと思いました。(1年K.F)
  • 多分はじめて(ペットボトルロケットを)作った。小学生が描いた絵がうまかった。作ったペットボトルロケットが結構飛んだ。小学校の先生と会えたからよかった。(1年Y.M)



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