NO団体名主な企画内容
32 大阪市立新北島中学校 科学技術部(大阪府) 「大和川を源流から河口まで調べて川って何かを考える!」
"中学生が身近な河川を源流から河口まで、お互い協力して主体的に調べることによって、自然と人間の営みの関係について考える。現在取り組んでいる河原のゴミ問題について自分たちの解決方法を考えてみる。"

速報レポート22 夏休みの大和川集中水質観測の第4回実施

活動日  8月10日(金)
参加人数 中学生14名 指導者1名 活動場所 大和川河原、教室
活動の目的

  • 汽水域での潮汐による水質の影響を調べる。(今回は大潮の二日前 満潮5:14→干潮12:12→満潮18:46)
  • 朝から夕方まで大和川の水質を調査し、水質の日変化を調べる。
  • 新しい採水装置を用いて、複数の地点での水質の違いを見出す。
  • 空き時間で勉強してお互い教え合うことによって学力を向上する。
  • 発表研究については部員の自習性を尊重して今回は指示を出さなかった。

活動内容

 気象庁の潮位表によると12日近辺で大阪府堺の港(中学校の最寄りの港)で大潮になる予想です。その日はお盆休みなので10日に観測を行いました。朝から夕方までの水質調査を行いました。熱中症の心配がありますので、冷房の効いた教室を用意しました。また、移動には自転車、移動の際には帽子、水筒を用意するようにしました。また、4日の反省を踏まえて、忘れ物をしないようにチェックリストを作成し、部員でチェックするようにしました。1回目、2回目は問題がなかったですが、3回目はあまりしっかりしていない2年生部員がチェックしたので、漏れがあり学校の正門で指導員が気づいて事なきを得ましたが、全体に注意していこうと思いました。
 お盆も近いため出席者は少ないと思っていましたが14名の参加があり、2・3年生の出席率は良かったです。今年の発表会での意気込みが感じられましたが、まだ発表活動を行っていない1年生は出席率が悪い(習い事をしている部員が多いのも影響しています。)です。
 最初は宿題や受験用の自習をさせました。集中力をつけることもありますが、観測時刻をあわせることや指導者が準備することがあることと、夏休みで遅刻してくる部員がいるのも理由の1つです。
 今回はゴミの調査(回収)も行う予定だったので、全員でゴミの調査を行い、水質調査は一部の部員で行いました。ゴミ調査では、学校の文化祭で放映する河原のゴミの現状を知ってもらうための映像を撮影しました。ただ、ゴミの回収の際に、3年生の部員が自転車で転倒する事故がありました。擦り傷で済みましたが、自転車の安全運転について再度指導を徹底する必要があることが分かりました。ゴミ調査が終わると一部部員は教室に戻り自習をしました。


自習しています

河原のゴミ種類調査(回収)

ゴミは種類を数えて分別回収


ゴミ調査を部員が撮影しています

漂着ゴミはペットボトルが多いです

ゴミの上にカニがいました

大和川の護岸20mのゴミの個数

4/275/186/37/148/10
ペットボトル2715291517
レジ袋11310
カップ型飲料容器01320
その他3430741327

 前回の調査で採水装置を曳航するリモコンのモーターボートのコネクターが、モーターの熱によって破損していました。前日に使用可能か検査して動いたのですが、今回の現場でバッテリー①と②では動きませんでした。バッテリー③でやっと動くということがありました。コネクターの調子が悪い様です。今のところは③と④のバッテリーは使用可能なようです。(コネクターを変更する予定です。)それ以外はスムーズに水質調査を終えることができました。教室に戻って全員で水質検査を行いました。水質検査はすべて部員に任せているのですが、光学式塩分濃度計と比較して古い塩分濃度計の測定結果がおかしいと指導者に伝えてきました。新しい塩分濃度計(校正できますが、測定範囲が狭いもの)を使用したいということだったので、校正方法を指導者が教えて部員の手で校正して測定を実施しました。終了後は自習を行いましたが、発表用の研究作業を希望したものが複数いたので許可しました。


3人で採水しています

採水装置を操縦しています

教室に戻って全員で水質検査


発表研究の道具作成(重力の研究)(今回の自然体験活動ではありません)

 2回目の調査はお昼ごろ行いました。残留部員には昼食をとるように指示して出発しました。ちょうど干潮だったので一部川底が露呈していました。泥が油分も含むようで非常に滑りやすく危険なため、ひしゃくでの採水と再送装置の水面への設置は指導者で行いました。勝手に降りた1年生がいたので注意しました。(以前から泥の危険性は伝えているので、2・3年生は降りませんでしたが、1年生の中で考えずに即行動するタイプの部員が数名いるので注意が必要です。)採水装置は15m地点のみ何とか採水できました。45m地点を目指して迂回するルートで部員がチャレンジしましたが、水位が低くて移動できませんでした。


川底がところどころ露呈

非常にすべる泥

危険なので採水は指導者で


なんとか15m地点まで到達

 その後、自習を挟みながら3回目の調査を実施してスムーズに作業を終えました。今日でお盆休みに入るので、川や海での事故に気をつけることと夏休みの宿題を次回(18日)までに終了しておくように連絡して活動を終了しました。


現場での検査準備

今日3回目の採水

45m地点で採水しています

指導上の留意点

  • 部員の自発性を高めるために、安全確保以外は部員に任せました。
  • 教室での水質検査は完全に部員で手際よく実施できています。ただ観測するのではなく、部員が観測値の前回との比較や考察なども行っています。(指導者はあまり口出ししないようにしています。)
  • 観測機器が多いので、データの信頼性には指導者も注意していますが、今回部員が機器のトラブルを見つけました。
  • 河原での調査での持ち物チェックリストを作成し部員がチェックしました。
  • 河原の泥が濡れていると非常に滑る(乾いていると大丈夫)ので注意が必要です。
  • 気温がまだまだ高いので、熱中症に注意が必要です。
  • 採水装置の操縦は全員するように促しました。
  • 研究活動も部員が自発的に行う場合は尊重するようにしています。(あまりにも科学的でない場合や集団活動になじまない場合は却下しています。)

指導者として失敗したところ(ヒヤリハット含む)

  • ゴミ調査で現場に到着した時に、3年生部員が自転車でこけてしまっていた。幸いなことに擦り傷で済みましたが帰校後保健室で診てもらいました。普段から野外調査の注意点や集団での行動の注意点、自転車についての注意などを行っているが徹底できていなかったので、今後さらに事前指導が必要と感じました。(熱心に毎回来る部員とそうでない部員(習い事があってあまり来れない部員)がいるため、指導の浸透に差ができています。)
  • チェックリストのおかげで忘れ物はしなくて済みましたが、チェックする部員がいい加減だと正門まで気づかなかったこともありました。
  • 干潮のため水面が下がっていたので、泥で滑りやすいところまで下りた部員がいたので注意しました。部員に事故はありませんでしたが、指導者が今回転倒しました。非常に滑りやすい泥なので、今後も部員は入らないように徹底していきます。
  • 帽子を忘れる部員が多いので、再度注意喚起する必要があります。指導者も帽子は持っていましたが、水質調査で被るのを忘れていました。

部員の感想

  • 1日中だったので疲れている人が多くいました。調査はとても大変でしたが暑さは少しましだったので良かったです。2回目の採水は川が干潮の影響で浅く、採水装置が進みませんでした。長時間の部活だったので疲れましたが研究に活かせるデータが採れたのでこれからも頑張りたいです。(3年部長M.M)
  • みんなきちんと活動に取り組んでいました。今回は2回目が潮がひいていて採水装置を15mまでしか動かせませんでした。採水装置を曳航するラジコンボートが暴走して勝手に動くことがありました。(3年T.T)
  • 皆まじめに取り組んでいた。 (3年R.F)
  • とても蒸し暑かった。とてもスムーズにできた。映像を撮影した。とてもゴミ拾いが面倒くさかった。(2年T.T)
  • みんな暑い中がんばったと思います。1人ケガをした人がいましたが大きなケガじゃなくてよかったです。今日は湿度が高くWIFI(水中ポンプを動かす無線機が使用)のつながりが悪かったので調査に少し時間がかかりました。採水装置の操縦では、上流のほうに流されましたが、停止中は下流に流れていました。(2年F.K)
  • 水質調査は暑くてしんどかった。水質調査時に川に鳥やフナなど色々な生き物がいることが分かった。ゴミの調査はプラゴミが多かった。ゴミのポイ捨てはいけないと思った。(1年K.F)



速報レポート1 今までの大和川に関する活動と今年度の活動について
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