NO団体名主な企画内容
32 大阪市立新北島中学校 科学技術部(大阪府) 「大和川を源流から河口まで調べて川って何かを考える!」
"中学生が身近な河川を源流から河口まで、お互い協力して主体的に調べることによって、自然と人間の営みの関係について考える。現在取り組んでいる河原のゴミ問題について自分たちの解決方法を考えてみる。"

速報レポート18 はじめての合宿(準備篇)

活動日 7月19日(木)参加人数 指導者1名  下見
活動日 7月30日(月)参加人数 中学生13名 指導者1名 活動場所 近くのスーパー
活動の目的

  • 指導者がはじめての合宿に向けて、安全かどうかの確認や動線の確認、所要時間の確認を行う。
  • 指導者が宿泊先、昼食先、バスの営業所などで確認や書類の提出や細かな確認を行う。
  • 自分たちの合宿に必要なものを部員たちが自分たちで用意することで、主体性を養う。

活動内容

 公立中学校の部活動などで合宿などを考えている方もいるかもしれないので、今回はじめての合宿にむけて準備したことを記載します。構想は1年前ぐらいからで、滝畑での調査する時間が日帰りでは短すぎて、最奥部の夫婦滝に行くのが難しいというのがきっかけでした。あと、自然活動の乏しい住之江の子供に自然体験的なことを経験してもらいたかったというのもあります。
 まず最初にぶち当たったのが保険です。大阪市の規定では中学校の部活動で宿泊を禁止していませんが、認めてもいません。(高等学校の部活は認めています。)普通の部活動でしたら独立行政法人のスポーツ振興センターの保険を使うことができますが、学校の部活の活動として認めてもらえないと、保険が使えなくなります。以前、東京大学で研究成果を中学生が発表するときも、学校の事務関係の組織からは『難しい』と宿泊を認めてもらえませんでした。その際は顧問と部員の私的旅行にして、旅行保険を掛けることで対応しました。そのため、今回は任意団体(サークル団体)である『新北島・平林科学クラブ』を部活動支援員と顧問で設立し、そこが主催するという形をとりました。保険については、全国の社会協議会で取り扱っている、『ボランティア・市民活動保険』の泊行事の保険を利用することにしました。これは指導者が無給で活動する場合は適用になります。また、行事自体の賠償責任保険(事故にあった参加者への賠償)も兼ねているので便利に思いました。
 次にバス会社や宿泊先、昼食場所との交渉を直接することになりました。3か月前ぐらいから電話で問い合わせをして、予約やレンタルが必要なものの数の調整や書類(南海バスの場合は団体申請の書式は任意とのことで、他の鉄道会社のものを参考にこちらで作成しました。)を準備していきました。
 あとは、5月の滝畑調査の時の打ち合わせと7月19日に行った下見で最終確認を行いました。夫婦滝には今まで行ったことがなく、ネットからの情報だけだったので、どれだけ時間がかかるか、さらに上流につながる道路(ネット上には道があることになっていました。)はどういう状態かも調べる必要がありました。そういったことを調べたうえで、細かい旅程を作成しました。
 次に悩んだのが朝食でした。夕食はカレーライスにすることをすぐに決めました。これは、中学校の泊行事などで野外炊飯でのカレーライスの指導経験があり、ひとりで40名ぐらいの指導もしたこともあるので特に問題には感じませんでした。しかし今までの中学校の泊行事ではたいてい朝食を用意してもらうところが多いため、朝食の野外炊飯はまったく経験がありませんでした。初めは夕食にご飯を多めに炊いておいて、サランラップを使って手で直接触らないようにおにぎりを作っておくことや、ふりかけで食べるなども考えましたが、真夏で御飯が傷むことは容易に想像でき断念しました。なかなか良い案がなかったのですが、顧問と支援員で話し合っていると、トム・ソーヤースクール企画の参加賞で『チキンラーメン』をいただいたことを思い出し、朝食でチキンラーメンが良いのでは?となりました。塩分補給にもなりますし手軽につくれそうでした。卵は(冷蔵庫がないので)無理だけどねぎを入れることにしました。そういったことをひとつひとつクリアして合宿を実施することになりました。
 そういった準備の上、前日の7月30日に食材や野外炊飯に必要なもの、ハイキングに必要なものなどを部員たちに買いに行かせました。リストだけは指導者で作りあとは部員に任せました。30日は大阪市中学校生徒理科研究発表会で発表する研究のスタートさせる日だったので、主要メンバーはそちらに従事して1・2年生を中心に買い出しに行きました。なかなかこういう経験はないので、楽しそうにスーパーや百円均一ショップで必要なものを集めていました。


大雨で樹木が川で重なり合って引っかかっています

今回はじめて行く夫婦滝

夫婦滝より上流の道は落石が無数にあり草深く中学生には危険と判断


御光滝にあった木の渡し板が大雨で流されていました

荒滝の手前の不安定な石で滑りそうになりました。

購入リスト(15人分)
お米3kg、豚肉、牛肉1kg、牛脂、玉ねぎ6個、ジャガイモ9個、にんじん3本、カレー粉
ネギ2把、チキンラーメン18袋、お茶パック、クレンザー(なべ等のすす除け)、食器洗剤
たわし、紙皿、チャッカマン、皮むき器、蚊よけスプレー、どん兵衛2つ(卵アレルギー対策)

持って行ったもの
わりばし、AMラジオ(雷探知)、トイレットペーパー、トランシーバー、新聞紙、ガムテープ
軍手、ゴミ袋、クーラーボックス(肉の冷却用)、ライフジャケット、大量の100円玉(シャワーが1回200円のため)
牛乳パックの紙10枚ほど(着火用)、部屋用電気蚊取り2つ
水質観測道具(簡易水質検査キット、溶存酸素計、採水バケツ、PPボトル、酸化還元電位計、電気伝導度計)
水中タコメガネ、魚用網、持ち運び水槽、酸素を出す石

キャンプ場でレンタルしたもの(15人分)
毛布15枚、2升釜1つ、大きな鍋1つ、包丁2丁、まな板2枚、しゃもじ1つ、お玉1つ
大きなボール1つ、火ばさみ2つ

キャンプ場で購入したもの
大きなマキの束6つ、中ぐらいのマキの束3つ

部員に持ってこさせたもの
下着、体操服(長袖・半袖)(ジャージ・短パン)、タオル、水着、軍手、1日目の弁当、個人の虫よけ
水筒、スプレー(アレルギーがあるので)、洗面用具、正かばん、サブバック、水にぬれてもよい靴
筆記用具、懐中電灯,雨具(自転車用)レジャーシート、酔い止め薬

指導上の留意点

  • アレルギーの問題やいろいろな配慮の必要な部員がいるので、そのことを加味しながら旅程や食事を考えました。
  • 台風などは数日前からコースがわかり、温帯低気圧はこの季節には来ないので、特に熱雷から避難する方法を考えながら旅程を考えました。
  • 下見の時には西日本豪雨の後だったので、特に問題がないか特に注意しながら下見を行いました。
  • 携帯電話が通じない場所なので、非常時の連絡体制についてもいろいろ考えた。

指導者として失敗したところ(ヒヤリハット含む)

  • 下見を一人で行ったので、山奥で一人だけで何か事故(道から落ちるなど)があったときどうしようと思いました。(キャンプ場から上流ではほとんど人と会わなかったので)
  • 保護者に配った準備物のプリントに、1日目の弁当や歯磨き、シャンプーなどが抜けていたので、口頭で連絡をしました。



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